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つみたて次郎です。

米国株関連でちょっと衝撃的なニュースがありましたので紹介します。

外部リンク…米ウォルグリーンが非公開化を検討か　ロイター通信など

NYダウ銘柄の一角でもあるウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)が株式非公開化を検討しているとのことです。

複数の投資ファンドから株式買い取りが提案されているとのこと。

この発表を受け、一時期株価も爆上げしました。

WBAは、CVSヘルス(CVS)と並び米国２大ドラッグストアチェーンとして君臨しています。

しかし、最近はアマゾン・ドットコム(AMZN)等のEC販売に押され気味です。

それに対する起死回生の一手が株式非公開化ということでしょうか？

WBAのような超大手企業の非公開化は、市場に与えるインパクトも大きいと思います。

また、2018年にはゼネラルエレクトリック(GE)と入れ替わりでNYダウに採用されたばかりですが、非公開化されれば当然ながら強制的に除外となります。

 

非公開化とインデックス投資

WBAが非公開化されてしまえば、NYダウやS&P500を経由して投資しているつみ次郎もほんのちょっぴり辛いですが、問題はWBAの非公開化検討自体ではなく、上場企業が非公開化という選択肢が当たり前になってしまわないかという懸念です。

極端な話、上場する必要がないほど資金調達が容易であれば、非公開化して一部の投資家だけで利益を独占できますからね。

そして、そのような企業はシーゲル流が好むような成熟独占企業が多く該当するような気がします。

また、単純にインデックス投資のコンセプトから考えていくと、大企業の非公開化というのは大きな問題です。

インデックス投資は、原理的には世の中に存在するありとあらゆる銘柄に全賭けし、世界経済の成長をダイレクトに味わおうとする投資法です。

しかし、インデックス投資でカバーできるのはあくまで世界中の上場企業に限られます

自営業や非公開企業、国営企業等の成長まではカバーしていません。

ですが、現在世界に股をかけるような超巨大多国籍企業は軒並み上場しており、実質的に上場企業の成長=世界経済の成長が成り立っている状況と言えます。

そのため、インデックス投資≒世界経済の成長に賭けるという式が成り立つというわけですね(疑問点もあるけど)

逆に言えば、世界経済の中心的組織が上場企業でなくなった時、インデックス投資のコンセプトは崩壊し、非公開企業にアクセスできない個人投資家が沙汰されることになります。

現状ではほぼ有り得ない話ですが、上場していない超巨大企業というのは案外身近に存在しています。

以下はほんの一例です。

 

・竹中工務店(建築)
・ヤンマー(農機具)
・佐川急便(運送)
・誠フードサービス(外食)
・IKEA(家具販売)
・カーギル(穀物メジャー)
・マッキンゼー(経営コンサル)
・マキルヘニー(調味料)

 

国内外問わず、様々なジャンルで非公開企業は幅を利かせています。

そして幅を利かせるほど、間接的に上場企業の利益を圧迫し、株式市場のリターンを押し下げることになります(大袈裟)

例えば米国のドラッグストアの場合、WBAとCVSは両方上場しているので、両方に投資すればどちらが競争に勝ってもそれなりの利益につながります。「どっちもかんばえ～！」状態です。

しかし、WBAが非公開化されれば投資不可能になってしまいますので、「CVSがんばえ～！」と応援するほかなくなってしまいます。

WBAだと地味(辛辣)なのでパッとしないですが、AMZNが非公開化されて他の上場企業を潰しまくる画を想像すると分かりやすいと思います(地獄絵図)

非公開企業は個人投資家(特にインデックス派)にとって目の上のタンコブですね。

資本主義経済の行く着く先は、企業や株式まで一部の支配者が独占するディストピアになってしまうのだろうか…！？(ドキュメンタル感)

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