バンガード・FTSE・ヨーロッパ(VGK)分析
つみたて次郎です。
今回は、バンガード・FTSE・ヨーロッパ(VGK)を分析していきます。
名前の通り、ヨーロッパ地域の株式を対象としたインデックス型ETFです。
イギリスやフランス、ドイツなどが主な投資先となっています。
バンガード・FTSE・ヨーロッパETF(2017/11/30現在)
項目 | データ |
信託報酬 | 0.10% |
銘柄数 | 1285 |
PER | 17.0倍 |
PBR | 1.9倍 |
ROE | 12.0% |
利益成長率 | 1.8% |
売買回転率 | 4.2% |
標準偏差※ | 12.66% |
※標準偏差は2017/9/30現在。
信託報酬は0.10%となっており、VEA(米国除く先進国)の0.07%より高めになっています。
アジア太平洋等にもまとめて投資する場合は、VEAを優先して、足りない部分をVGKで補うのが良いかと思います。
一番驚いたのが、利益成長率が1.8%と非常に低いことです。ユーロ圏は経済的に疲弊しているとはいえ、ほとんど成長していないことが分かります。
国別割合は次の通りです。
バンガード・FTSE・ヨーロッパETF(2017/11/30現在)
国名 | 比率 |
イギリス | 29.2% |
フランス | 14.9% |
ドイツ | 14.9% |
スイス | 12.5% |
オランダ | 5.3% |
スペイン | 5.0% |
スウェーデン | 4.8% |
イタリア | 4.3% |
デンマーク | 2.9% |
ベルギー | 1.9% |
その他 | 4.3% |
通貨別で考えると、ポンドが約29.2%、スイスフランが12.5%となり、残りの約6割がユーロとなります。
いずれにせよ、ユーロ経済圏の影響が非常に大きくなっています。
企業別トップ3は、ロイヤルダッチ・シェル(英蘭)、ネスレ(スイス)、HSBCホールディングス(英)となっています。
今回の比較相手は迷いましたが、新興国株(VWO)とします。
リーマンショック直後は、新興国株よりも回復が遅れていたようです。
10年チャートでは負けていますが、配当金を含めると逆転します。
年数別にトータルリターンをまとめると次の通りです。
VGK vs VWO(2017/12/31現在)
区切り | VGK(ヨーロッパ) | VWO(新興国) |
1年間 | 26.97% | 31.48% |
3年間 | 7.43% | 7.51% |
5年間 | 7.46% | 3.36% |
10年間 | 1.71% | 1.31% |
新興国株に徐々に追い上げられていることが分かります。米国株ほどではありませんが、ヨーロッパ株も十分割高水準なので、暴落には警戒が必要です。
自由経済が徹底されている米国、人口増加による急成長が期待できる新興国に比べ、ヨーロッパという地域は非常に地味です。
先進国という安定感はありますが、ギリシャ危機やイギリスのEU脱退、ユーロという統一通貨の脆弱性など、数々の問題を抱えています。
また、多くの国で少子高齢化が進んでおり、実体経済の成長にも疑問があります。
とはいえ、現在でも世界経済の中心プレイヤーの一角であり、ユーロは米ドルに次ぐ重要通貨です。
経済成長率と株式リターンは直接関係ありませんので、しっかり考えていきたいですね。
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ヨーロピアン次郎