「投資信託の制度・実態の国際比較」を読んで

つみたて次郎です。

先日Twitterにて某東北系投信ブロガーに教えてもらった資料が面白かったので紹介します。

 

外部リンク…投資信託の制度・実態の国際比較(第1部) 
外部リンク…投資信託の制度・実態の国際比較(第2部) 
外部リンク…投資信託の制度・実態の国際比較(第3部)

 

日本証券経済研究所という公益財団法人が作成したレポートです。

日本・米国・欧州という地域別に、投資信託におけるルールの違い等がまとめられています。

全部合わせると約100ページとなかなかボリュームがありますので、各部ごとにつみ次郎が気になった部分について感想を述べてみたいと思います。

 

 

(第1部)

第1部では、参入規制やガバナンスという、個人投資家側にはあまり関係ない話が中心となっています(笑)

その中で気になったのは、クラス別シェアという概念です。

ようするに同一の投信を違う手数料体系で販売することですが、これは日本では認められていないようです。

 

出典「投資信託の制度・実態の国際比較(第1部) 

 

出典「投資信託の制度・実態の国際比較(第1部) 

 

実質同一ファンドなのに信託報酬が異なっていたり、DC専用ファンドが別名義で組成されたりするというのは国内投信あるあるですね(闇深)

この点に関しては、あらかじめ購入パターンに応じてコストが異なることが提示されていたほうが誠実な感じはしますね。

その一方、クラス別シェアはA・B・C等に分かれていて、それはそれでややこしくなりそうな気はします(笑)

野村資本市場研究所のレポートが分かりやすかったので貼っておきます。

外部リンク…米国の投信手数料形態の多様性について

 

 

(第2部)

第2部では、販売方法や資産運用が話題になっています。

その中で、米国は販売手数料が固定化されていて販売会社が任意に決められないというのがちょっと意外でした。

日本では、ファンド目論見書に記載された数値の範囲内で販売会社が自由に決めることができ、手数料無料キャンペーンなんかもよく見かけますね。

参考に、あのつみ次郎さんも保有している野村インデックスファンド・米国株式配当貴族の目論見書はこんな感じです。

 

出典「野村アセットマネジメント

 

最大2.2%となっていますが、ネット証券とかで買えば0%になるのであまり意味のない数値ではあります。

ホルダーのワイも今初めて知ったw

最近登場したインデックスファンドとかはそもそも0%(なし)になっていることが多いです。

米国では、この購入時手数料(販売手数料)がファンドごとに固定されていて、どこの販売会社で買おうと一律ということになります。

ただ、(第1部)でお話ししたクラス別シェアの話と辛めると、米国→固定、日本→変動という単純な話ではなさそうですね。

どの部分で手数料が変化するかがそもそも違うといえます。

 

↓↓広告の下に続くシェア~(適当)

 

 

(第3部)

第3部では、分配・税制という個人投資家にも大本命な話題になっています(興奮♂)

まずは分配について、日本は投信の分配ルールが非常に緩いです。

 

出典「投資信託の制度・実態の国際比較(第3部)

 

多くの国ではキャピタルゲインの評価益を分配の原資にできませんが、日本は可能となっています。

日本と比べた場合の米国の分配ルールについては、以下のようにまとめられています。

 

以上を総合すると、米国投信は日本よりも分配可能原資が限定される一方で、収益の内部留保は不可能であり、分配金額の決定につきファンドによる裁量の余地はほとんどない。
出典「投資信託の制度・実態の国際比較(第3部)

 

米国においてはETFと同様、原資産から出た配当金をそのまま垂れ流している♂ような状態と言えそうですね。

日本で超高利回りを謳うタコ🐙足投信が存在しているのも、ガバ分配ルールのせいと言えるでしょう(辛)

その一方で、一切分配をせず繰り延べしまくるグレーゾーンな無分配型投信が存在できる理由でもありますので、投資家側としても旨味の大きいルールでもあります(白目)

ちなみに欧州に関しては国ごとに大きく事情が異なるようですが、軒並み米国よりは緩い感じですね。

 

 

税制についても、日本は非常に有利なルールになっています。

 

出典「投資信託の制度・実態の国際比較(第3部)

 

日本は非課税で利益留保可能となっているため、分配ルールの緩さと併せて半永久的に分配金に対する課税を繰り延べすることができます(欧州も可能?)

ここら辺のルールを見る限りでは、少なくとも日本は米国より大分恵まれているように見えますね(笑)

これらのスキームをフル活用したのが無分配型投信ですので、このスペシャルアイテムを活用しない手はありません(ゲス顔)

 

 

あとがき的なもの

まだまだ紹介したい部分はたくさんありますが、今回はこのくらいにしておきます(賢者タイム)

特に(第3部)に関しては比較的読みやすく、個人投資家にも深く関係する部分ですので、ぜひ読んでいただきたいところです。

外部リンク…外部リンク…投資信託の制度・実態の国際比較(第3部)

最後の方にはNISA・iDeCoなんかもちょろっと♂出てきます(笑)

 

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

日本積立次郎研究所

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください