投資信託の平均保有期間がだんだん伸びているらしい
つみたて次郎です。
投資信託に関するニュースがありましたので紹介します。
外部リンク…投信保有が長期化 18年は平均3.4年、10年ぶりの長さ (日本経済新聞)
個人投資家の投資信託保有期間が、徐々に長くなっているという内容です。
2018年では平均3.4年の保有期間だったようです。
保有期間が延びる要因としては、次のようなものが考えられます。
①相場環境が好調で投資意欲が高い
→順調にリターンが出ていれば、継続して保有する人も増えそう。
②長期投資に対する理解が深まる
→つみたてNISAを筆頭として長期投資による資産形成が周知されつつある。
③回転売買に対する牽制が効いている
→むやみに売買させ手数料を何度も取るビジネスモデルへの批判。
もっと他にもありそうですが、つみ次郎が思い浮かぶものではこんな感じです。
②③については日本の金融業界及び国民の資産運用にも良い影響をもたらしそうですが、①が主な原因になっているのであれば少し怖いですね…。
元々投資信託は長期保有向けに設計された金融商品ではありますが、短期売買で利益を出すことも可能ですし、長期保有を前提にしていても大暴落を目の当たりにして売ってしまうケースもよく見かけます。
また、三菱UFJ国際投信㈱がまとめた投信コラムにて面白いデータがありましたので、引用させていただきます。
出典「三菱UFJ国際投信」
日本及び外国におけるファンド平均保有期間と純資産です。
左側の平均保有期間の軸を中心に眺めると、日本は全体的に保有期間が短いことが分かります。
個人的に一番気になるのは、日本はリーマンショック直前が一番長くなっていて、その後しばらくは下がっているということです。
これは保有年数増加要因として挙げた①の逆の動きになっており、あまり良い傾向とはいえなさそうです。
最初に紹介した日経新聞のニュースとは集計方法が同じとは限りませんが、10年ぶりの長さになったというのはリーマンショックも大きく関係していそうです。
投信の平均保有年数が伸びているのは投信クラスタの端くれとして喜ばしいことではありますが、3.4年と聞くとかなり短いと思う人も多いのではないでしょうか?
そもそも金融先進国ともいえる米国や英国ですら4~10年程度の話ですから、つみたてNISAの20年間やiDeCoの60歳までというルールをフル活用できる人はごく一部に限られてしまうのではないかと思います。
つみたてNISAは単年度で見れば最長20年間ですが、継続して積立していくなら20年間では収まりません。
つみたてNISA今のところ2018~2037年という期間が設定されていますが、2037年に投資した分が非課税期間終了を迎えるのは2057年です。
2018~2057年と考えれば最長40年間利用できる制度といえます。
iDeCoに関しても、20歳になってすぐ加入すれば60歳まで40年間もありますし、受取タイミングを遅らせれば50年間運用も一部可能です。
つみたてNISAやiDeCoを十分活かすためには、全体の平均よりもはるかに長い期間保有していなければなりません。
米国や英国はもちろん、日本もここ数年で投資信託を取り巻く環境は劇的に改善されており、多くの人にとって便利な投資ツールになりつつあります。
さらにインデックスファンドであれば、特別な知識や目利きがなくとも平均的なリターンを得ることができます。
ただしごく平均的で平凡なリターンを享受するためには、退屈や恐怖に耐えてずっと保有し続けるという非凡な才能が必要なのかもしれません。
つみ次郎は今年で投信積立5年目なので平均はやっと超えましたが、この記録を何十年と伸ばしていかなければなりません。
幸いつみ次郎は相場の上下に対してあまり喜怒哀楽がないためしばらくは大丈夫そうですが、このポーカーフェイスがどこまで通用するか期待と不安でいっぱいです。
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