タバコ企業の末来は明るい

シーゲル二郎です。

タバコセクターは、歴史的に高いリターンをもたらしています。

米国での長期リターンの1位はフィリップモリスでした。その他タバコ銘柄も、長期では素晴らしいリターンをもたらしています。

その理由は、タバコは衰退産業と思われており、健康被害による訴訟リスクも重く見られていました。実際に訴訟問題で倒産の危機に陥ったこともあったし、喫煙者の減少で販売数が落ち込むことはありました。

しかし、市場が思っていたほど訴訟による影響は少なくて済み、販売数が減っても値上げやコストカットでEPSを伸ばし続けることができたので、期待のギャップが生まれて高いリターンをもたらすことができたのです。

そのため、日本の米国株投資家のポートフォリオを見ると、タバコまみれの人が結構います。投資家本人は禁煙者だったりするオチで終わることが多いです。

タバコセクターが歴史的に高いリターンをもたらしたのは、実際の成長性ではなく、投資家の期待が低かったからです。

 

 

今では、タバコセクター企業といえばシーゲル派の代名詞のようになっており、長期投資の王道みたいな扱いを受けています。

過去タバコセクターが暴落し、絶好の投資タイミングだった時には、おそらくクソダサい株と呼ばれていたのだと思います。

そのため、イケてる株扱いの今買うのであれば高いリターンを得ることはできず、タイミングを間違えれば市場平均を下回る可能性も十分あります。

どんなにタバコ企業がボロ儲けキャッシュたんもり株主還元だとしても、それだけで投資に値するわけではありません。どんなに長期投資であっても、最終的には売って売却するのですから、買値を間違った時点でゲームオーバーです。

歴史は繰り返されるのであれば、誰もがタバコ株をポイ捨てした時に拾わなければなりません。現在の期待されたタバコ株は、「成長の罠」にかかっているかもしれません。

むしろ、タバコ業界は実際に衰退産業であることを考えると、投資家の高い期待と、実際の低い成長率という最悪の結果がでても不思議ではないと思います。

投資家が思い描く未来が明るければ明るいほど、投資家にもたらすリターンは暗いどんよりしたものになるでしょう。

それでも欲しいよフィリップモリス

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