SPDR ポートフォリオS&P 500 バリュー株式(SPYV)分析
つみたて次郎です。
今回は、「SPDR ポートフォリオS&P 500 バリュー株式(SPYV)」を分析していきます。
2018年7月よりマネックス証券で取り扱いが開始された、低コストなバリューETFです。
参考記事「マネックス証券にてスパイダーの超低コストETFが18本新規取り扱い開始!」
比較的幅広く分散された、癖の少ない内容になっています。
SPDR ポートフォリオS&P 500 バリュー株式(SPYV)(2018/7/12現在)
項目 | データ |
信託報酬 | 0.04% |
銘柄数 | 384 |
PER | 14.66倍 |
PBR | 2.12倍 |
売買回転率※ | 21% |
配当利回り | 2.41% |
信託報酬は0.04%と激安で、スマートベータ系ETFとしてはおそらく最安値かと思います。
ベンチマークは「S&P 500バリュー指数」になっています。
S&P500からバリュー株を抽出していますが、銘柄数は384と非常に多く、かなり幅広いエリアをカバーしています。
PBR・PERなどを参考に割安な銘柄を抽出し、時価総額加重平均で保有します。
なお余談ですが、バンガード・S&P500バリュー(VOOV)という全く同じ指数に連動するETFもあります。ちなみにこちらは信託報酬が0.15%となっており、バンガードにしては珍しく割高なコストになっています。
採用銘柄トップ10は次の通りです。
SPDR ポートフォリオS&P 500 バリュー株式(SPYV)(2018/7/12現在)
企業名 | 構成比率 |
バークシャー・ハサウェイ(BRK.B) | 3.38% |
JPモルガン・チェース(JPM) | 3.37% |
エクソンモービル(XOM) | 3.24% |
ウェルズ・ファーゴ(WFC) | 2.27% |
シェブロン(CVX) | 2.20% |
AT&T(T) | 2.16% |
ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ) | 1.96% |
シティグループ(C) | 1.62% |
ジョンソン&ジョンソン(JNJ) | 1.46% |
ダウ・デュポン(DD) | 1.42% |
上位10銘柄合計 | 23.08% |
バリュー系ETFではお馴染みの銘柄が揃っています。
市場平均においては時価総額上位を占めている、FAAMGが含まれていないのが大きな特徴です。
セクター別比率は次の通りです。
SPDR ポートフォリオS&P 500 バリュー株式(SPYV)(2018/7/12現在)
セクター | 構成比率 |
金融 | 23.07% |
エネルギー | 13.15% |
ヘルスケア | 11.26% |
消費財 | 9.85% |
資本財 | 9.51% |
消費サービス | 8.57% |
情報技術 | 6.97% |
公共事業 | 5.55% |
電気通信 | 4.31% |
素材 | 4.10% |
不動産 | 3.04% |
セクター別では、金融が構成比率トップになっています。
金融セクター企業は、リーマンショック後割安になっている株式が多く、バリュー系ETFでは多めに組み込まれる傾向があります。
全体的にバランスの取れたセクター比率ですが、情報技術の比率で好みが分かれそうです。
S&P500においては、情報技術セクターは全体の25%以上を占めているので、大きくアンダーウェイトしていることになります。
SPYVまとめ
信託報酬が0.04%と非常に低いスマートベータ系ETFであり、売買回転率もそれなりに抑えられていて素晴らしいです。
競合商品としては、バンガード・米国バリュー(VTV)が挙げられます。信託報酬は0.06%です。
銘柄数も非常に近く、全体的に共通点も多いです。
その中で違う点は、マイクロソフト(MSFT)が採用されているかどうかです。VTVでは、約6%を占めており銘柄別でトップですが、SPYVでは不採用です。
その影響もあり、VTVは情報技術セクターがやや多めになっています。(といってもS&P500よりは低めですが)
しかしマイクロソフトは、現状明確なバリュー株とは言い難く、今後外れる可能性も十分ありそうです。
つみたて次郎はVTVを高く評価していますが、今回紹介したSPYVも、それに匹敵するポテンシャルを秘めています。
幅広いバリュー株をカバーしているという点で共通しており、信託報酬はさらに低くなっています。
現状ETFを買うことができないのでお預け状態ですが、ETF投資デビューする際にはぜひ検討したい投資先です。
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