生活必需品すぎる企業は危険だ!

シーゲル二郎です。

シーゲル氏の調査では、生活必需品セクターが、セクター別で2位のリターンをもたらしていました。

ここでいう生活必需品とは、我々のイメージと違い、スナック、タバコなどの嗜好品も含まれています。主な業種は、飲料、食料、日用品、タバコ、必需品小売です。

参考記事「セクター区分けの曖昧さ

今回ここで話すのは、本当の意味での必需品です。コーラやタバコなどではなく、本当に生きていくうえで必要なものに焦点を当ててみます。

シーゲル二郎が考える、生活必需品すぎる業種は次の通りです。

 

業種 主な日本企業
食料 丸紅(穀物メジャー)
医療 武田製薬
鉄道 JR東日本
石油 JXHD(エネオス)
通信 NTT、NTTドコモ
電気 東京電力
ガス 東京ガス
水道 民間・公営いろいろ

 

どれも生きていくうえで欠かすことができない商品やサービスです。比較的、選択肢が限られているのも特徴です。

そのため、これらの業種は比較的安定していると思われています。(実際安定していますが)

ただし、儲かるからといって電車料金や携帯料金を10倍にすることはできません。民間企業であっても、ある程度節度を保たなければ、政府が介入してきます。

これらの業種は、必需品すぎるゆえにボロ儲けはできないルールになっているのです。

 

逆に言えば、嗜好品に近い商品は好き勝手にビジネスができるということです。何度も出てきますが、コカ・コーラがいい例です。ただの砂糖水をとんでもないボッタくりで売っていますが、特に国から規制されることはありません。なぜならコーラは嗜好品であり、「嫌なら買うな」が通用するからです。

同じような理由で、タバコやスナックも、嗜好品だから儲け第一で戦略を取ることが可能です。アップルが販売するiPhoneだって、とんでもないボッタくりですが、別にiPhoneはなくても生きていけるので問題になりません。

そのため、本当に投資で旨みがあるのは、「必需品じゃないのに値上げしても買ってくれるもの」ということになります。

 

本来の意味で生活必需品に一番近い公共セクターのリターンが低かった理由は、ここにあるのかもしれませんね。

高いリターンをたたき出した生活必需品セクター企業の半分ぐらいが実は嗜好品企業なのも、必然なのかもしれません。

 

バフェット氏がいう、「橋を渡るために通行料を取る」ような企業は、重要すぎる橋だと通行料を政府にコントロールされてしまうリスクを抱えているのです。

 

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