セクター区分けの曖昧さ
シーゲル二郎です。
株式を分類するときに、業種ごとのセクターに分類して考えることがあります。米国でのセクター訳は、現在下記のとおりです。
・生活必需品セクター
・ヘルスケアセクター
・情報技術セクター
・エネルギーセクター
・一般消費財セクター
・資本財セクター
・素材セクター
・電気通信セクター
・公共セクター
・金融セクター
・不動産セクター
これらの区分けは、曖昧な部分が結構あります。それではクイズです。それぞれ次の企業はどっちに分類されるでしょうか。線で結んでみてください。
タバコ企業・ ・生活必需品
衣料品企業・ ・一般消費財
答えは、タバコ企業が生活必需品、衣料品企業が一般消費財です。この区分けは、その商品が不況時でも買われるかどうかが基準です。タバコは中毒性が高いので、不況でも売れますし、値上げしても売上が落ちにくいです。衣料品は、アパレルのため景気や値段に左右されるので、このような結果になっています。逆だと思った方は多いのではないでしょうか。
次に、具体的な企業を上げて説明します。それぞれどちらになるでしょうか。
コカ・コーラ・ ・生活必需品
マクドナルド・ ・一般消費財
答えは、コカ・コーラが生活費需品で、マクドナルドが一般消費財です。コカ・コーラは、不況の時でも飲まれ続けます。しかし、ここで疑問があります。マクドナルドは、低価格のファーストフード店なので、不況に強いはずです。なぜ一般消費財になっているかというと、外食産業全体が、景気に左右されると判断されているからです。例えば、マクドナルドではなく高級焼き肉店の叙々苑だったら、一般消費財でみんな納得できると思います。
しかし、実際は、コカ・コーラもマクドナルドも同じジャンルな気がします。マクドナルドは、外食産業のため一般消費財セクターに分類されていますが、実際は、不況の時の下落も少なく、生活必需品セクターに限りなく近い銘柄なのかもしれません。
逆に言えば、最初に挙げた衣料品企業でも、ルイヴィトンなどの高級ブランドは一般消費財であるが、ユニクロなどの大衆向けブランドは生活必需品に近いと分類できるかもしれません。
セクターだけでなく、企業ごとの特徴も頭に入れてポートフォリオを組む必要があるわけです。