ロシア株が暴落した理由とロシア株の特徴
つみたて次郎です。
米国によるロシアへの経済制裁強化がきっかけで、ロシア市場が暴落しました。
これは、ロシア株式インデックスに投資できる「iシェアーズMSCIロシア・キャップトETF(ERUS)」の直近チャートです。
断崖絶壁のような下落が確認できます。1日で▲12%という歴史的な大暴落になりました。
そのきっかけは、米トランプ大統領のツイートです。ロシアへの経済制裁を強化する旨の発言がされました。
ロシアのアルミニウム製造大手ルーサル社は、制裁強化によるデフォルトリスクを懸念して株価が大暴落しました。
それにつられる形でロシア株は全面安になり、ロシア通貨であるルーブルも暴落することになりました。
少し前にトランプ大統領のツイートでアマゾン(AMZN)が暴落しましたが、ツイート1つで株式市場に影響を与えるのは怖いですね。
ロシア株は、BRICSの一角であり、代表的な新興国の1つです。
ロシアといえば、旧ソビエト連邦だったこともあり、社会主義のイメージが非常に強いです。
現在では当然ながら資本主義経済に移行していますが、プーチン大統領を取り巻く噂も多く、謎が多い国でもあります。
そんなロシアは、株式市場における時価総額では約0.5%、GDPでは約2%のシェアになっています。
ロシアでは、原油を筆頭とするエネルギー産業が盛んであり、ロシア株の4割以上がエネルギーセクターとなっています。
そのため、原油価格の動向に非常に左右されやすいです。
全く同じとはいえませんが、似たような動きをすることが多いです。原油価格の変動幅を抑えたようなチャートになっています。
これは、米エネルギーセクター企業であるエクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)等にも共通しています。
某ブロガーの言葉を借りれば、ロシア株インデックスに投資するということは「エネルギー主体のコングロマリット企業」に投資することを意味するといってもいいかもしれません。
そんなロシア株ですが、現在PERは7倍前後となっており、非常に割安になっています。
しかし、エネルギー企業は、原油価格により利益が大きく変動するので、純利益を基準とするPERはあまり有効ではないとされています。
でも安心してください。過去10年間の純利益の平均をもとに計算するCAPE(シラーPER)でも現在6倍前後と非常に割安となっています。
PBRも1倍を下回っており、指標だけで見ればこれほどお買い得なものはないともいえる状態です。
ロシアの経済規模を考えれば、コアとして保有するのには不適切ですが、ポートフォリオのごく一部にあてる分には面白いのではないかと思います。
つみたて次郎としては、そもそも新興国株への投資は現時点で考えていないことや、セクターの偏りが気になるので、当面手を出すことはないかと思います(というより海外ETFだから手を出せない)
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ロシアン次郎
ソ連の後釜で常任理事国なのに株は新興国くくりって面白いですよね(見てる分には)
しかしこういったのをポートフォリオの一部に入れるのってどっちつかずのコアサテライトになりそうでうーん
投資資金からではなく宝くじ代わりに(捨て金で)積立しとくのが一番良さそうな…
個人的には、BRICS等の新興国が先進国入りするのはしばらく先だと思っています。また、新興国は先進国ではできないような強硬手段を採用できますから、その点が投資家にとっては判断が難しくなりそうですね。
ロシア株の規模やバランスを考えると、インデックスではなく個別株と考えて投資したほうがよさそうですね。
ロシア株が割安だという記事はよく見かけるのに、実際に投資している人は、少数派みたいですねぇ。
安い時に仕込んだRSX(ETF)、ERUS(ETF)と最近の暴落後に購入したヤンデックス(米国市場個別株)で
全投資額(雀の涙w)の10%を割り当ててますが、今のところ順調に評価額が上がってます。
ただ為替の動きがとてつもなく大きく、株価が大きく動くことから、手を出しにくい環境なのは間違いないのかも?
理屈では割安だと思っていても、実際に保有できるかは別問題ということですね。
標準偏差は非常に高いですから、長期保有できる握力のある方はあまりいないのかもしれません。