日本人投資家は米国人投資家より有利だ!

シーゲル二郎です。

よくアメリカ人は、為替リスクなく米国株に投資できて羨ましいという話を聞きますが、これは半分間違っています。

とくに、若い世代で、給料を「円」で受け取っている労働者ならば、アメリカ人よりも有利な場合があります。

前回の記事で、「高ボラティリティは味方だ!」という記事を書きました。リターンが同じならば、ボラティリティは大きいほどいいという理論です。

超長期投資であれば、円高と株高が打ち消しあうので、為替リスクは無視できます。(参考記事:為替ヘッジは必要ない!)

しかし、短期では為替リスクを負うことになるので、ボラティリティはアメリカ人より大きいです。リターンが同じぐらいでボラティリティが高い、つまりドルコスト平均法で積立投資をする投資家にとってリターンは大きくなります。

これは、継続的に同じ収入を「円」で受け取っていて、かつ為替リスクを吸収できるほど長期間投資ができる若者に限る理論です。円で継続的に米国株に投資することで、高ボラティリティの米国株投資が実現できるからです。

さらにもう一つ有利な部分があります。アメリカ人の場合、米国株を中心に、生活防衛資金としてドル預金も保有することになります。しかし、これはドルばかり保有することになり、通貨分散ができていません。しかし、日本人は円で生活しているので、資産の一部を米国株で持つのは、通貨分散の意味でも非常に合理的です。次の2人を見比べましょう。

 

日本人    米国株70%、円預金30%

アメリカ人  米国株70%、ドル預金30%

 

立場に合わせた同じポートフォリオなのに、明らかに日本人のほうが有利です。アメリカ人の場合は、生活防衛資金であるドル預金を動かせませんから、株の一部を米国以外にしないとバランスが悪くなってしまいます。

シーゲル二郎は米国株(投資信託)全力ですが、もちろん生活防衛資金として円預金も(少ないですが)持っています。そのため、安心して米国株のボラティリティを楽しむことができます。

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