ボラティリティは敵か味方か
シーゲル二郎です。
株式投資では、低ボラティリティ効果というアノマリーがあり、株価が安定している株ほど高リターンというふざけたデータがあります。
そのため、リスクが低くリターンが高いという幻想を夢見て投資家たちがスマートベータに飛びついています。シーゲル二郎も立場は違えど似たような人です(笑)
多くの投資家は、ボラティリティを抑えながらリターンの最大化を目指しています。
しかし、株ごとには低ボラティリティのほうが良くても、高ボラティリティが有利に働く場合もあります。
「リスクが高いほうがいい」なんてふざけてるのかと思いますが、説明させてください。まず前提として、我々のような若者で長期間投資ができ、ドルコスト平均法で積立をしている場合です。
グラフを使って説明します。仮に、次の2つの投資信託で比べてみます。
①低ボラティリティファンド(以下:低ボラ)
②高ボラティリティファンド(以下:高ボラ)
それぞれ配当金は再投資されるものとします。
それぞれ20年間毎年10,000円ずつ投資していくとします。
初年度の基準価格は1口10,000円とし、20年後はそれぞれ1口40,000円とします。一括投資であれば、どちらもリターンは同じです。
動きとしては、低ボラのほうが上昇も下落も緩やかです。高ボラのほうは、上昇も下落幅も大きいです。
これら2つを20年間積み立てした場合の結果は次の通りになります。
低ボラ | 高ボラ | |
総投資金額 | 200,000円 | 200,000円 |
購入口数 | 約10.49口 | 約10.98口 |
平均取得単価 | 約19,066円 | 約18,215円 |
総評価額 | 約419,600円 | 約439,200円 |
税引前利益 | 約219,600円 | 約239,200円 |
高ボラ投資信託のほうが、積み立て投資では多く利益を上げることができました。
なぜかというと、ドルコスト平均法は、安い時に多く買えるので、下落した幅が大きいほど取得単価を下げる効果があるからです。
上昇した場面では取得単価が上昇してしまいますが、購入する口数が減るので割高で買う金額は少なくなります。
同じような動きをする商品同士であれば、積み立てている間の変動幅が大きいほうが口数増加につながりやすいです。
ボラティリティは、投資において敵でも味方でもあるのです。ボラティリティを恐れずひたすら積み立てを続けていきましょう。
※当初は「高ボラティリティは味方だ!」というタイトルだったのですが、高ボラティリティが不利に働くケースについてたけぼう氏から指摘がありましたので修正しました。
外部リンク「たけぼうの20代からの資産形成術」
分かりやすい解説記事があるので、ぜひご覧ください!
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