【悲報】自社株買いが減少傾向【日米】
おはUSA~🐇
コロナショックでも株価はそれなりですが、企業収益は大きく悪化しています。
それに伴い、自社株買いについても減少傾向にあるようです。
外部リンク…上場企業の自社株買い8割減 4~6月、資金確保優先(日本経済新聞)
国内では2020年4月~6月の自社株買い入れ枠が前年同期に比べて8割減となっており、自社株買いよりも配当を優先するという流れになっているようです。
ちなみにソフトバンクグループ(9984)は配当ではなく自社株買いでの株主還元をアピールしており、この流れに逆行しています。
外部リンク…当分、配当は期待しないでほしい=孫ソフトバンクG会長兼社長(Reuters)
米国でも、S&P500銘柄の自社株買いが前年比で半減するという見通しがたっています。
外部リンク…S&P500種構成企業の自社株買い、半減の公算大-ゴールドマン(Bloomberg)
さらには自社株買いより増資という嫌な流れも発生しています。
外部リンク…焦点:コロナで株式の需給反転へ、企業は自社株買いより増資(Reuters)
一部引用します。
JPモルガンのストラテジスト、ニコラオス・パニギルツォグロウ氏は、昨年は株式発行から上場廃止、自社株買いを差し引いた株式の純供給が、2015年以降で初めて実質的に増加したと述べた。
出典「Reuters」
ようするに市場を1つの企業としてみた場合、全体では自社株買いによる株式発行する減少よりもそれ以外の要因による増加のほうが上回ってしまったという事ですね。
これは大きな転換期といってもいいでしょう。
米金融株の増配・自社株買い制限
米国では、主要銀行に対して増配や自社株買いを制限する動きも出ています。
外部リンク…米FRB、銀行の配当に上限設定-9月まで自社株買い禁止
国が介入するレベルで、米国の株主還元至上主義が崩れてしまう予兆かもしれません(フラグ)
金融セクターは、高配当ETFやバリューETFでの構成比が高くなりがちなので、つみ次郎的にもちょっと心配なポイントです。
特に前者に関しては、増配・減配によって構成比率の変化や銘柄入れ替え等も発生しますので、極端に大きな配当利回りの変化は勘弁してほしい所です(切実)
逆に、NASDAQ100指数に連動するQQQとかは金融セクターが除かれていますので、ますます高配当(バリュー)VSハイテク(グロース)の溝が深まりそうです。
株主還元と設備投資
悪いニュースを立て続けに紹介していますが、コロナショックで株主還元が減る代わりに設備投資が積極的になる…という見解もあるようです。
先ほどの張った記事から再度引用します。
外部リンク…焦点:コロナで株式の需給反転へ、企業は自社株買いより増資(Reuters)
ただサルダンハ氏の考えでは、自社株買いの縮小が設備投資増加を意味するならば長期的にはプラスだ。「企業はサプライチェーンや自動化、研究開発に資金を投じることが可能になる。これはコロナ危機が生み出す持続的な好影響の1つになるだろう」という。
出典「Reuters」
つみ次郎の感覚だと利益減少が見込まれる→株主還元の縮小という流れなので、少なくとも設備投資が積極的になるとは考えにくいです。
結局はキャッシュがないと株主還元も設備投資もできませんので、そのキャッシュを生み出す企業の稼ぐ力がどれだけ維持できるかという話に結局つながる事でしょう。
むしろ株主還元をやめて内部留保をしっかり蓄えよう!みたいな流れのほうが有り得そうな気もします(笑)
自社株買い至上主義の終焉?
全体的な傾向としては、やはり自社株買いというのは有事の際に真っ先に斬られやすいという事です。
特に米国株式市場の好調は、自社株買いによる株価釣り上げによるものという意見もあり、今後自社株買いが消極的になるならこれまでのような上昇トレンドは終了してしまうかもしれません。
つみ次郎としても株主還元に積極的な企業は還元したいのでその点は辛いですね。
ただ、その一方で自社株買いより配当優先という風潮はまだまだ残りそうなのは安心できます。
これはつみ次郎の持論ですが、高配当戦略というのは自社株買いは不安定だが配当は安定という前提がなければ成立しないと考えているからです。
参考記事…雇用維持>配当金>自社株買い
爆益はまだまだ先の話となりそうですが、少なくともその前提が守られる限りは高配当戦略をひいきしていきたいと思っています。
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自社株買わない次郎