???「IT企業には投資しない」
シーゲル二郎です。
タイトルのセリフを言ったのは、世界一の投資家、ウォーレン・バフェット氏です。正確に言えば、「理解できない企業には投資をしない」ということを言っています。
バフェット氏は、投資には野球と違って見逃し三振はないから、自分の絶好球が来るまで待っていなさいということであり、バフェット氏はITに詳しくはなかったので、あまり興味を持っていませんでした。
そのため、IT革命の時には、市場平均を下回ることも多く、バフェットの時代は終わったともいわれていましたが、実際終わったのはIT企業株のほうでした。バブルは破裂し、多くの投資家が絶望に包まれていた時に、バフェット氏は笑っていました。
バフェット氏は、「投資家になっていなければジャーナリストになっていた」というくらいメディア業界に詳しかったので、新聞会社であるワシントンポストに投資をしたり、自分が使ってるクレジットカード会社であるアメリカン・エキスプレス(AXP)に投資をしたこともありました。
ようするに、自分の得意分野で戦えということで、当たり前のことを言っているにすぎません。
しかし、2011年にはIT企業の老舗であるインターナショナル・ビジネス・マシーンズ(IBM)に投資をしているし、最近ではアップル(AAPL)にも投資をしています。(こちらは投資金額が少ないのでバフェット氏の意向ではないといわれていますが)
バフェット氏の中でIT企業に対する理解が変わった瞬間ともいえます。
また、最近では、グーグルやアマゾンに投資をしていなかったことを悔やむような発言をしており、上辺だけマネてIT企業に投資をしていないバフェットモドキたちが動揺しています。
世界一の投資家でも、間違いや後悔をするわけです。(言い訳せず認められるのもまた投資家の素質ですが)
それでは、我々素人投資家はどのようにすればいいのでしょうか。バフェット氏の考えを要約すれば、自分の得意な分野で投資をすること、間違っていたら素直に認めてあきらめるということです。
投資先がIT企業だろうがコングロマリットだろうが、特別避ける理由はありません。ただ、集中投資家として戦うなら、自分の土俵で、焦らず確実に勝てるときだけ投資をするのみです。
なお、通常の分散投資家であれば、見逃し三振は大きな機会損失ですから、素直にインデックスの投資信託やETFをドルコスト平均法で積み立てていたほうがいいでしょう。
参考記事「理解できない企業には投資をしないという傲慢」