ハネウェル・インターナショナル(HON)分析
シーゲル二郎です。
今回は、ハネウェル・インターナショナル(HON)を分析していきます。
航空エンジンなどを中心とした産業コングロマリットです。
連続増配…6年
S&P格付…A
採用インデックス
・S&P100
・S&P500
資本財セクターに分類されています。資本財の大型株の多くは、NYダウに採用されていますが、このハネウェルは採用されていないので、かなり地味な存在です。(NYダウはもともと工業株の平均だったので資本財の比率が高い)
こう聞くと地味ですが、他企業に負けず劣らずの優良企業ですので紹介していきます。
ハネウェル・インターナショナル(HON)は、宇宙航空を中心とした産業コングロマリットで、業種は非常に幅広いです。
NYダウ銘柄のユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)に似たビジネスモデルです。
2016年には、似ているUTXと合併して事業拡大する目論見もありましたが、拒否されて失敗しています。
宇宙航空・・・航空機エンジン製造など。
住宅ビル・・・建物の部品等の製造など。
特殊素材・・・石油精製・化学製品製造、バイオ燃料開発など。
安全装置・・・産業機械や乗用車の安全向上製品など。
事業内容は多岐に渡ります。典型的なコングロマリットであり、ハネウェルの事業を一言で言い表すことはできません。
「インターナショナル」とついてはいますが、海外売上比率は50%未満です。とはいえ4割以上はありますから、及第点です。
2009年にへこんでいますが、その後は回復しています。今後の業績は横ばいです。
リーマンショック中でもフリーCFは横ばいで安定していました。
営業CFマージンは12%前後で推移していて、ユナイテッド・テクノロジーズと同じ水準です。投資CFは少なくなっていて、フリーCFも安定して得ることができています。
2011年の減少理由は分かりませんでした。同年の出来事では、ハネウェルがロビー活動費を利用して脱税をしていたという指摘があり、その関係だと思われます。
2010年に配当据え置きなので、連続増配記録は6年しかありません。公式ホームページで調べたところ、2002年から減配歴がないことが確認できたので、少なくとも14年間は安定した配当金が払われていたようです。
会社の方針として、利益の50%を株主還元、残り50%をM&Aに使うことを目標としているので、配当性向が50%を超えることはないでしょう。そのため、今後も増配率はあまり期待できないかもしれません。
シーゲル派にとっては株主還元100%が好まれますが、M&Aによる生き残り戦略も同じくらい大事だと思っています。50:50なら許容できる配分です。
自己資本比率は35%と低めですが、フリーCFを考えれば問題ないです。ROEは25%を超えており、優秀です。
現時情報(2017/9/23)
株価…141.75ドル
PER…19.27倍
配当利回り…1.88%
連続増配…6年
株価は右肩上がりで、PER、配当利回りから見ると魅力はありません。他の資本財セクター同様、トランプ相場により米国内での活躍が期待されているようです。
総合的に特徴がないのが特徴です。
資本財・コングロマリット・低配当・連続増配歴短い・非NYダウということで、あらゆる長期投資家のスクリーニングから外される悲しい銘柄です。
ですが、利益もフリーCFもそこそこ安定していて、創業1920年の歴史ある大手企業なので、今後永続する企業となる可能性は高いでしょう。
このキャッシュフローを見よ
シーゲル二郎はコングロマリット大好き人間なので、このハネウェル・インターナショナルも有力な銘柄だと思っています。
あらゆる面で地味なので、ひっそりと暴落する場面があれば拾っておくと救われそうです。
参考記事「コングロマリットが高いリターンをもたらす理由」