引き算でアセットアロケーションとポートフォリオを考える
つみたて次郎です。
長期投資家の意思決定の中で最も重要といっても過言ではないのがアセットアロケーションとポートフォリオの決定です。
言葉の定義は様々ですが、本記事では次のような意味で使用します。
アセットアロケーション
→資産クラス(先進国株・日本債券等)の資産配分
ポートフォリオ
→アセットアロケーションを実現するための具体的な金融商品(投信・ETF等)の比率
足し算の発想
これらを考えるとき、通常は足し算の発想で考えられることが多いです。
投資したい資産クラスや金融商品を並べていき、最後にその比率を調整していくスタイルです。
AとBをメインにして、アクセントにCもちょっと加える…こんな感じの流れですね。
世の中には「〇〇投資がおすすめ」「〇〇株が注目」のような文言があふれており、当ブログも例外ではありません。
投資に限りませんが、何かを組み合わせるときは「自分が好きなものを選んで足していく」事が多いのではないかと思います。
引き算の発想
反対に、引き算の発想でアセットアロケーションやポートフォリオを考えていくのはどうでしょうか?
投資したいモノを中心に考えるのではなく、「投資したくないものを除外していく」という発想です。
特に投資の世界では分散投資が1つのスタイルとして確立しており、広い資産クラスに投資することが有効であるとされています。
また、現在では投資信託やETFを用いることで、個人でも少額から幅広い分散投資を行うことが可能です。
国内の金融商品でおそらく最も広い分散投資がされているのは、8資産均等型のインデックスファンドだと思われます。
ある意味では何も除外せず全てを選ぶという意思決定を行った金融商品であるといえます。
投資の世界では、大きな労力をかけずに全部乗せが可能になっています。
なのでいらないもの以外全部ほしいというワガママも比較的容易にかなえることが可能になっています。
外食に例えるなら好きな食べ物を選んで注文するのではなく、嫌いな食べ物以外全部持ってこいという感じですね(笑)
なので上記の8資産均等型からスタートして、いらないものを除外する&比率を調整するといった作業でアセットアロケーションを決めていくのも面白いのではないかと思います。
つみ次郎ポートフォリオも引き算
つみ次郎は元々インデックス投資から投資の世界に踏み込んでいるので、分散投資の有効性については深く考えている立場です。
ただし現時点では投資先の100%が米国株ファンドになっており、一般的なインデックス投資家とは少し異なるスタイルを貫いています。
参考記事…つみたて次郎の秘密のポートフォリオ
そして上記ポートフォリオやその土台となるアセットアロケーションを決めるときも、引き算の発想が役に立ちました。
アセットアロケーションを米国株100%に決めるまでに、次のような除外作業を行っています。
日本株
→人的資本や公的年金が円建てなので不要
米国外先進国株
→中途半端な立ち位置なので不要
新興国株
→政治リスク等が大きいので不要
日本債券
→無リスク資産で代用できるので不要
先進国債券
→シャープレシオが悪いので不要
新興国債券
→同上
かなり乱暴なまとめ方ですが、上記の引き算を行った結果が米国株100%というアセットアロケーションになります。
さらに米国株の中でもグロース株はアンダーウェイトしたいので、可能な限りスマートベータを活用し比率を抑えています。
ただし税制(つみたてNISA・iDeCo)の都合があるため、グロース株含めすべてをカバーする伝統的インデックスファンドへの投資も並行して行っています。
選択肢を広く見ていきたい
前半で例に挙げた8資産均等型はインデックスファンドとしてみれば究極の分散投資ではありますが、相対的に見て新興国・REITの比率が高くなっているため真に中立の存在であるとはいえません。
8つの資産に均等分散するというコンセプトも、あくまで運用会社の主観で決められたものです。
また、不動産やFX、個人年金のような第三の選択肢もありますし、どのような決断を行ったとしても何かしらの要素を切り捨てていることは違いありません。
何かに投資するということは、他の何かに投資しなかったor割合を減らしたという意思決定でもあります。
投資に限りませんが、可能な限り広いアンテナを張り巡らして情報を集め、その中で必要なものを厳選していく過程を大切にしていきたいですね。
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引き算次郎