フルインベストメント×一括投資という派閥
つみたて次郎です。
今回はフルインベストメントと一括投資の関係性を考察していきたいと思います。
まずはそれぞれの用語について、つみ次郎の主観を含めながら簡潔にまとてみます。
フルインベストメント…手持ち資金の大部分で有価証券(株式・投信など)を買付し、現金比率を最小限に抑える投資方針。言い換えればリスク資産比率100%の状態。つみ次郎のように株式全力派は必然的にコレになる。
一括投資…手持ち資金のうち一部または全部で有価証券を一括買付する手法。対になるのは徐々に手持ち資金を投下していく積立投資であり、その代表的といえるドルコスト平均法と比較されることが多い(一括VSドルコスト問題)
ここだけ見ると似たような概念に見えますが、実際は全く別物です。
フルインベストメントは、文字通りフルに資金が投資に活用されている状態です。
そのため長期的なポートフォリオの状態を示す言葉となっています。
その一方、一括投資というのは基本的に1回限りの行為となっており、短期的な投資判断を示す言葉です。
もし1回限りではなく複数回繰り返される前提ならばそれは積立投資になりますね。
また、必ずしも手持ち資金全額で投資する必要はないというのが最大のポイントです。
フルインベストメント≒一括投資という誤解
例えば、手持ちに1,000万円のキャッシュを持っている人が、特定の銘柄に一括投資したとします(VTとか思い浮かべてください)
当たり前の話ですが、手持ち資金全額を一括投資したらフルインベストメント状態になります。
最短でフルインベストメントを目指す場合、必然的に一括投資になるということでもあります。
これは非常に分かりやすいケースですが、このせいでフルインベストメント≒一括投資という誤解が生まれているような気もします。
例えば上記の場合、もし1,000万円のうち半分を一括投資して、残り半分はキャッシュのままずっと残すとした場合、一括投資だけどフルインベストメントではないという状態になります。
また、1,000万円を毎年100万円ずつ積立(=ドルコスト平均法)していく場合、1年目~9年目はリスク資産とキャッシュが両方存在する状態ですが、10年目には手持ち資金が全てなくなります。
これは積立投資だけど最終的にはフルインベストメントという状態と言えます。
つまりそれぞれの概念は独立していて、全てのパターンが有り得るということです。
・一括投資でフルインベストメント
・積立投資でフルインベストメント
・一括投資でフルインベストメントではない
・積立投資でフルインベストメントではない
1,000万円のうち半分を一括投資する人と、毎年100万円ずつ10年間積立して最終的にフルインベストメントになる人はどちらがリスクが高いか?…と考えてみれば、一括VS積立という話はそう単純ではないことが分かりますね。
なぜ誤解されることが多いか?
フルインベストメントと一括or積立というのは全く異なる概念ですが、なぜ混同されることが多いのでしょうか?
つみ次郎としては、フルインベストメントな一括投資派の人が多いからであると思っています。
つみ次郎もドルコスト平均法のメリットについては否定的ですし、リスク資産比率は非常に高いためこれに該当します。
一括投資派(≒ドルコスト平均法否定派)の人は、積立投資がもたらすリスク軽減効果(諸説あり)に期待していないということですので、相対的にリスク許容度が高い人が多いと推測できます。
そして、フルインベストメントも高いリスク許容度である必要がありますから、比較的ハイリスクハイリターンな方針な人がフルインベストメント派かつ一括投資派になるというのは自然な流れと言えます。
この状態で「ドルコスト平均法はむしろリスクを高める(キリッ」「フルインベストメントと一括投資は違う(ドヤッ)」と言っても、ハイリスクハイリターンな投資家のフラグにしか聞こえないのも無理はありません(自虐ネタ)
一括投資でもキャッシュポジションの調整でリスクを抑えられる…と説明しても「全力欲豚は去れ!」と一蹴されるのがオチです。
なのでこれからも、フルインベストメントと一括投資は混同され続けられるし、一括投資は積立投資よりもハイリスクハイリターンな投資法として後世まで語り継がれることでしょう(チャンチャン♪)
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