永続する企業なんて予測不能

シーゲル二郎です。

長期投資では、自分が株式を売却するまでの間に倒産しない企業に投資することが大前提です。そのため、都市信託やETFを使って倒産リスクをなくしたり、個別株の場合は安定している企業への投資が推奨されています。

例えば、かのバフェット太郎氏は、10種類の米国大型株に投資しており、そのほとんどがNYダウ銘柄です。いずれも市場トップシェアであり、財政状況も抜群で、おそらく何十年後も生き残っている企業でしょう。

しかし、あくまでこれらは確立の話であり、この10種のうち何社かは倒産してしまうかもしれません。バフェット太郎氏は、10種に均等分散投資をしているので、このルールを守るなら、倒産して株価が紙屑になるまで投資することになります。

しかし、このルールが悪いわけではありません。もちろん、企業が倒産の危機になれば臨機応変に売却して撤退するかもしれませんが、それ以上に割安になった株に投資できるメリットが大きいし、何社か倒産したとしてもS&P500をアウトパフォームできる可能性は十分あります。

NYダウは、現在30銘柄ですが、最初は12銘柄でした。そのうち半数以上は、現在倒産しているか、事業縮小で負け組になっています。よく当初から今まで採用されている銘柄はゼネラルエレクトリック(GE)のみだといわれますが、途中何度も外れてるくせに当初から採用なんて言葉はおかしいし、事業が変わりすぎて創業者のエジソンも泣いているので、同じ会社だとは言えないです。

つまり、NYダウ銘柄ですら盛者必衰であり、本当に永続する企業なんてわからないということです。また、我々が言う永続するかというのは、企業の存続のみであり、ブランドの存続ではありません。

多くの人は、コカ・コーラやマルボロは永遠に愛されるブランドだと思っています。確かにこれらのブランドは半永久的に生き残ると思います。しかし、企業が資金繰りに失敗し倒産すれば、これらのブランドは誰かに買収されてしまい、株主は一文無しになります。マルボロが永続するからといって、フィリップモリスやアルトリアが永続する保証はどこにもありません。特に最近生活必需品セクターの企業は、借金して自社株買いしているので、倒産リスクは高くなります。現在は営業CFが莫大なので問題ないですが、何かのアクシデントでキャッシュが得られない状態になってしまったら、倒産してしまい、安く買いたたかれてしまうでしょう。

ブランドが生き残るかは何となく予想できても、企業が生き残るかどうかは、誰にもわからないです。逆に言えば、自分の保有する銘柄のうち何社かは倒産すると割り切って考えたほうが、長期投資では報われるかもしれませんね。

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