コルゲート・パルモリーブ(CL)分析
シーゲル二郎です。
今回は、コルゲート・パルモリーブ(CL)を分析していきます。
日本ではあまり事業展開していませんが、世界的に有名な日用品メーカーです。
連続増配…54年
S&P格付…AA-
採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&Pグローバル100
・S&P500
連続増配年数は54年と素晴らしいです。事業規模は、日本の花王と同じくらいの企業です。米国配当貴族指数に選ばれています。
歯ブラシ、歯磨き粉、マウスウォッシュなどのオーラルケアが有名で、世界トップシェアです。
ハンドソープも世界トップです。
出典「colgate」
歯磨き粉と歯ブラシです。あまり日本では見かけないパッケージです。
歯磨き粉では世界シェア30%を超えています。ちなみにcorp.2はP&Gです。
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歯磨き粉ではさらに高く世界シェア40%を誇っています。インドではシェア55%を超えており、特に新興国での展開に力を入れています。
その他にはペットフードも展開しています。いずれも、不況であっても消費される消耗品であり、安定性は抜群です。
新興国でのシェア獲得を目指しており、海外売上比率は8割近いです。国内売り上げが7割の花王とは対照的です。
ドル高にもかかわらず売上は維持できており、素晴らしいグラフです。今後は増収増益が期待されています。
キャッシュフローも申し分ないです。営業キャッシュフローマージンも20%前後で、ボロ儲けできています。
2015年はベネズエラでの損失があり、利益が減少しましたが、事業の継続性には問題はありません。増配余力は十分です。
長期借入金で自社株買いをした結果、債務超過になっています。赤字による債務超過ではなく、株主還元のための債務超過なので、事業には問題ありません。
しかし、リターンと引き換えに倒産リスクを高めることになるので、キャッシュフローの減少には注意しなければなりません。
現時点情報(2017/8/22)
株価…71.61ドル
配当利回り…2.2%
連続増配…54年
生活必需品セクターらしく右肩上がりの美しいチャートです。配当利回りは2.2%とあまり高くありません。
生活の中で、歯を磨くという行動は、これから何十年変わることがない習慣です。
そして歯ブラシ、歯磨き粉の世界トップシェアであるコルゲート・パルモリーブは、永続する企業の筆頭候補だと思います。
また、新興国で幅広く展開しているため、今後の成長速度も申し分ないでしょう。
また、新興国に歯を磨くという習慣が根付いた後は、ただ歯を磨くだけではなく、抗菌や香りなどの付加価値が付いた商品が求められるようになります。
付加価値を付けた商品は利益率が高いため、ますます高収益体制に磨きがかかります。
そのため、コルゲート・パルモリーブ社の未来は非常に明るいと思います。
しかし、株式のリターンとは関係ありません。現状、配当利回りは2.2%と低く、株価は割高です。
また、債務超過であることも懸念材料です。株主還元に積極的なのは理解できますが、債務超過であることが今後どう影響するかは未知数です。
割高であることは否めませんが、企業としては素晴らしいことは間違いありません。
まさに貴族としてふさわしい銘柄です。