バランスファンドの致命的な弱点
つみたて次郎です。
投資信託やETF(以下:ファンド)は、大きく分けてバランス型とそれ以外に分けることができます。
定義は様々ですが、一般的にバランス型のファンド(以下:バランスファンド)は株式・債券・REIT等の複数の資産が組み込まれており、1つのファンドを保有するだけで様々な資産クラスに投資できるものを指します。
その対になるのが、いずれか1つの資産のみを組み込んだファンドです。
特に株式のみに投資するタイプのものが多いですが、総括して本記事では単体ファンドと勝手に命名しておきます。
特にインデックスファンドの中で投資対象を考えていく場合、バランス型をメインにするか単体ファンドをメインにするかという問題に直面します。
例えば8資産均等型バランスファンドに投資しなくとも、8つの単体ファンドを同じ割合で組み合わせることでほぼ同じアセットアロケーションを再現することができます。
バランスファンド1本持ちVS単体ファンド複数持ちという構図ですね。
前者の場合、何といっても管理するファンドの本数が少なくて済む・リバランス不要という大きなメリットがあります。
信託報酬の面でも、一昔前は単体ファンドを自分で組み合わせたほうが大分安く済んでいた感じはありますが、超低コスト化の進んだ現在では致命的な差になる組み合わせはあまりないと考えています。
また、リバランス不要という事は本来必要だった投信の売買が不要になる→売却益課税をファンド内で繰り延べできるというリターン面でのメリットにも直結します。
これは入金額に対して資産額が多い状況であるほど繰り延べ効果も大きくなるので、自力で色々分散できるほどまとまった資金を持つ人があえてバランスファンドという選択肢も十分あり得ると思っています。
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致命的な弱点?
…とここまではバランスファンドの優位な点を中心に解説してきましたが、ここからはタイトルにもある致命的な弱点について解説していきます。
バランス型は「需要が割れる」というのが致命的な弱点。
だから〇均等型とか以外のマイナーな構成のやつは中身が素晴らしくても純資産が伸びず、積極的にPRされる機会も激減する。— つみたて次郎 (@tsumitatejiro) November 28, 2020
バランスファンドは誰かが必要としているアセットアロケーションをパッケージ化したものだと勝手に解釈していますが、そのため多彩なラインナップを用意する必要があります。
つまりそれだけファンドの本数も増えるため、1本あたりの需要が大きく減ってしまうということになります。
逆に単体ファンドの場合、日本株だったらTOPIXや日経平均連動…みたいな感じでラインナップは非常に限定的ですので、1本に純資産が集中することになります。
ファンドの純資産が少ないことは直接リターンに影響を与えませんが、純資産が多いほど安定運用できるというファンド側の事情を考慮すれば、無駄なコストを払うことに繋がりかねません。
また、最悪繰上償還で強制的に利確や損切りさせられる可能性も高まる事になり、これは明確にリターンに悪影響を与えることになります。
バランスファンドに全部お任せしていたのに、唐突な繰上償還→次のファンドを探さなきゃ(使命感)みたいな面倒が起きては霧末転倒です。
理論上はリバランス時の課税コストまで繰り延べできて最強だけど、上記の理由で理想的な選択とは言えない。
もちろん「手間暇かけず完全に放置プレイしたい」というならバランス型が最適解の1つであることは言うまでもない。— つみたて次郎 (@tsumitatejiro) November 28, 2020
出来る限り人気があり繰上償還リスクの低いファンドを選ぶのがベターと言えるでしょう。
不人気なファンドに投資する場合は、このあたりのデメリットを把握しておきたいところですね。
上記では完全に放置プレイ♂と記載しましたが、繰上償還の場合はできる限り早く気付いて次のファンドを探す必要がありますので、どのような選択をしても定期的な情報チェックという呪縛からは逃れられないのかもしれません。
それでも1年に1回くらいで十分ですので、絶対に評価額を見るのイヤ!という人以外は最低限必要な手間暇だと思って受け入れましょう。
余談ですが、不人気なファンドに投資するのは上記のデメリットが目立ちますが、不人気な資産に投資するのはバリュー投資的な意味では悪くありません(人の行く裏に道あり花の山)
ファンドという皮♂で包まれているかどうかで、人気・不人気の意味が全然違ってくるという点には注意が必要ですね(深すぎる)
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