アクティブファンドホルダーに感謝!
シーゲル二郎です。
現在、インデックス投資というコバンザメ投資法が大人気です。
参考記事「インデックス投資とは?」
インデックス投資とは、簡単に言うと指数に採用されている全ての銘柄をただ保有し、市場平均と同じリターンを得ようとする投資法です。
指数は公表されているので、運用会社もやることが少なくてラクです。信託報酬も激安です。連動する指数が同じであれば、ほとんど信託報酬で優劣が決まるのでボッタくりはできません。
よほど運用がお粗末でなければほぼ同じ動きをするので、値段以外で差別化の難しいコモディティです。金融機関にとってはあまり儲からないため、積極的には販売していません。
そこに風穴を開けたのが、積立NISAをひっさげた金融庁という訳です。積立NISAでは、インデックスファンドに非常に優しく、ボッタくりアクティブファンドに非常に厳しいです。
アクティブファンドは市場平均を超えるかもしれないという夢があるので、信託報酬が高くても許されます。ですが、多くのアクティブファンドは市場平均を超えることができないので、インデックスファンドを持っていたほうが大抵有利です。
事前に市場平均を上回るアクティブファンドを見つければいいのですが、そんなことができるならとっとと個別株で一儲けしたほうがいいです。
では、アクティブファンドに存在意義はないのでしょうか?
アクティブファンドには、隠れた存在意義があります。それは、「運用会社の稼ぎ頭」としての役割です。金融機関は慈善事業ではないので、利益を出していかなければなりません。
マクドナルドでは、原価率が高いハンバーガー類と、原価率が低いポテトやドリンクをセット販売することで利益を得ています。
スーパーマーケットでは、赤字覚悟の特売品で客を呼んで、他の商品をついで買いさせることで利益を得ています。
賢い消費者(=ケチな消費者)であれば、マクドナルドでは単品買いして、スーパーでは特売品だけを買うのが一番合理的です。
ですが、そのような賢い消費者だけでは赤字になってしまうので、ある程度賢くない消費者が存在していなければならないのです。
「ラーメン発見伝」という漫画では、次のようなやり取りがあります。
出典「ラーメン発見伝」
ハゲがラーメン屋の経営について語っているシーンです。本当に味のわかるお客さんのために淡口らあめんを売りたいけど、それだけでは利益が出ないから下品な濃口らあめんで利益を稼いでいるようです。
インデックスファンドとアクティブファンドもほぼ同じような関係ではないでしょうか?(金融機関がインデックスファンドを本当に売りたいと思っているのかは無視します。)
ボッタくりなアクティブファンドが売れているからこそ、インデックスファンドの信託報酬が引き下げできるのです。そのため、インデックスファンドを保有している人は、ファンドの製造経費を運んできてくれる働きバチ(=アクティブファンドホルダー)に日々感謝しなければなりませんね。
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米国配当貴族は感謝するかされるか微妙なライン