【悲報】米国の株主第一主義が崩れる?

つみたて次郎です。

米国株に関する衝撃的なニュースがあったので紹介します。

米国といえば徹底された資本主義徹底された株主第一主義というイメージが強く、株主還元にも積極的です。

しかし、そんな米国市場に不穏(?)な動きが出ています。

外部リンク…米経済界「株主第一主義」見直し 従業員配慮を宣言 

これまでの株主第一主義を見直して顧客・従業員・取引先・地域社会・株主といった利害関係者全てへの配慮していこうという流れが来ているようです。

 

株主第一主義崩壊への懸念

元記事では米経済界に対する国民の批判をかわす狙いもありそうという見解がされていますが、むしろこれが本命だと思います。

だってわざわざ「ウチの企業は株主以外ことなんてどうでもええわw」なんて堂々と発表する企業なんているわけがないですし、表向きだけでも「株主含め全てのステークホルダーに配慮します(キリッ)」って言っといたほうがどう考えても得ですからね。

その声明を実際どれだけ反映していくかは全く別問題ですし、最悪口先だけのアピールに終わるでしょう。

 

↓↓以下イメージ

企業「みんなに配慮した経営を目指します!(嘘)」
顧客・従業員その他諸々「かっこいい!痺れるぅ!」
企業「イメージアップのおかげで売り上げも倍増やで」
株主「儲かりすぎて笑いが止まらん(ゲス顔)」

 

これまでさんざん資本主義…というより人類の歴史において繰り返され続けたことです。

経営者・株主というのはいわば強者の立場ですから、弱者に対して配慮するのは自分にとってメリットがある場合に限られます。

弱者に配慮すると言いつつ実態は弱者から搾取する…残酷な資本主義の縮図であり、その流れはそう簡単に断ち切ることはできないでしょう。

少なくとも、資本主義のルールそのものが変わらない限り、声明1つで変わるようなことではないと思っています。

 

 

株主VSその他のパワーバランス

米国においては少なくとも株主第一主義が貫かれていましたが、世界を見れば必ずしもそうではなく、むしろ少数派ということもできます。

元記事より一部引用します。

すべての利害関係者の利益に配慮した経営は、日本の経営者が長年、主張していた経営思想と重なる。もっとも日米で企業の置かれた立場は異なる。米国は行き過ぎた株主重視の結果、揺り戻しが起きているのに対し、日本は過度な株主軽視が、企業の競争力低下を招いた。
出典「日本経済新聞

日本においては「企業は株主の物ではない」「モノ言う株主」みたいなフレーズが一時期流行っていたりして、むしろ株主軽視な文化が根付いていました。

最近では米国を見習い株主の方向を向いた企業が(表向きは)増えている一方、その米国で逆の動きが起きているというのはなんとも対照的です。

これは株主VSその他のパワーバランス含め、世界の経済や株式市場がグローバル化していく流れは止められないということなのかもしれません。

最近ではトランプ政権の影響でグローバリゼーションに逆行する動きもありますが、やはり長期的に見れば国境の壁というのはどんどんなくなっていくと思いますし、企業の国籍という概念も薄れていくでしょう。

そう考えていけば、日本と米国における株主に対する扱い方の変化についても納得できます。

その中で一番注目していきたいのは、中国等の新興国がどのような立場をとるかについてです。

上記の流れは、あくまで資本主義というルールが半永久的に続いた場合の話であって、根本から覆されるようなことがあれば株主云々の話は関係なくなってしまいます。

もし中国等の新興国が米国に代わり世界経済の覇権を握った時、株主という立場はかなり弱いものになってしまいそうな気がします。

逆に米国主導の資本主義経済がずっと続くのであれば、株主の立場というのは現在より少し下がりつつもちょうどよい着地点に落ち着くのではないかと思います。

 

そこまで心配はしていない

米国市場に対して株主への忠誠心を評価しているつみ次郎にとっては最悪のニュース…といえそうですが、その背景を考えていけば恐れる必要はありません。

資本主義経済が続く限り、株主の立場は(多少の波はありつつも)絶対的です。

 

マネーイズパワー

金こそ力

 

また、米国で株主第一主義が衰退していくとしてもその変化は緩やかだと思いますし、日米の価値観が逆転するとも考えにくいです。

米国「企業は株主の物やあらへんで!」
日本「株主の利益だけ追及するで!」

投資というのは相対的見て有利だと思う場所に賭ける行為ですので、まだまだ株主への忠誠心という面を見れば、当面米国株が優れているというアドバンテージが揺らぐことはないでしょう。

ただ、そのアドバンテージがだんだん薄れていく可能性があるということには違いありませんので、米国集中派として楽観しつつもその動向には注視していきたいところです。

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つみ次郎(大企業のオーナー)

【悲報】米国の株主第一主義が崩れる?” に対して1件のコメントがあります。

  1. パンチ より:

    資本主義の成立と、株式の仕組。
    どちらが先に産まれたのでしょうか?
    資本主義が先ならば、資本主義はプロテスタントから産まれたものなので、
    総本家アメリカが宗旨替えすることは考えにくいです。

  2. つみたて次郎 より:

    >>パンチ様

    資本主義の成り立ちからみても、おっしゃる通りアメリカの方針というか習慣は変わらなさそうですね。

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