つみたてNISAで買ってはいけない投資信託の特徴

つみたて次郎です。

2018年からスタートした「つみたてNISA」ですが、従来のNISA(一般NISA)と比べ投資できる商品が大きく限定されており、その大部分が投資信託になっています。

2019年1月4日現在では、162種類の投資信託及びETFが投資可能商品となっています。

日本で販売されている投資信託の総数が5,000種類以上あることを考えれば少数精鋭ですが、それでも初心者にとっては選んでいくハードルが高いです。

そのため各おすすめ商品については、当ブログ含め多くのメディアで紹介されています。

参考記事…つみたてNISAでオススメな投資信託ベスト3

しかしこれだけでは、ごく一部の商品情報を頼りに選んでしまうことになってしまいます。

せっかく対象商品が限定されているのですから、逆に買ってはいけない基準について知っておくと、より選びやすくなるのではないかと思います。

今回は、段階を追ってあまりオススメできない投資信託の特徴についてまとめていきます。

 

信託報酬が類似商品より高いもの

つみたてNISA対象商品の大半は、特定の指数へ連動を目指すインデックスファンドとなっています。

そしてつみたてNISAでは、全く同じ指数に連動する商品が多数存在しています。

指数に正しく連動するかどうかなどの違いもありますが、基本的には信託報酬の差がそのまま商品の優劣につながります。

具体例として、日本株式市場を幅広くカバーする、TOPIX(東証株価指数)に連動する投資信託で考えてみます。

つみたてNISA対象で同指数に連動する商品は、全部で12種類あります。(2019/10/1現在)

その中で、信託報酬が最も高いものと安いものを抜き出してみます。

ファンド名 信託報酬
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) 0.154%
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・TOPIXインデックスファンド 0.154%
iFree日経平均インデックス 0.154%
ニッセイTOPIXオープン 0.55%

 

TOPIXをベンチマークとする商品では、信託報酬0.154%が現在最安値になっています。

そして不名誉に最も高いのは一番下のニッセイTOPIXオープンの0.55%です。

いずれもTOPIXと同じように動くほぼ同一商品ですが、手数料には3倍以上に差があります。

わざわざ高い手数料を払う必要はないので、基本的には信託報酬が最も安いものを選んでおけば大丈夫です。

裏を返せば、信託報酬が明らかに割高な投信を選ぶ理由はないということです。

 

 

信託報酬の高いアクティブファンド

つみたてNISA対象商品の大半はインデックス型投資信託ですが、一部にはアクティブ型投資信託もあります。

2019年1月4日現在、17種類が対象商品になっています。

アクティブファンドは、独自に銘柄選定や売買を行うことで、市場平均リターンを超えることを目標にしています。

しかしその多くは、インデックスファンドに負けてしまうといわれています。事前に優秀なファンドを見つけるスキルが必要になるので、初心者にはアクティブファンド自体があまりおすすめできないといえます。

また、つみたてNISAのような長期投資を行う場合、コストをできるだけ抑えることが重要になります。

つみたてNISAでは税金面のコストは発生せず、売買手数料のある投資信託は選べないので、実質的に信託報酬が事前に分かる唯一コストになります。

ボッタくりな高コスト商品は予め除外されていますが、それでも少し高めな商品は採用されているため、選ぶ際には注意したいポイントになります。

つみたてNISAでは、信託報酬の上限が次のように定められています。

種類 上限割合
インデックス型(国内資産のみ) 0.5%以下
インデックス型(海外資産含む) 0.75%以下
アクティブ型(国内資産のみ) 1.0%以下
インデックス型(海外資産含む) 1.5%以下

 

運用方針と投資先により、4パターンに分かれて手数料上限が定められています。

基本的にアクティブ型は、銘柄分析や売買によりコストがかさむため、インデックス型より信託報酬は割高になるのが通常です。

また、海外資産は国内資産に比べて売買コスト等が多くかかるので、海外資産の比率が高いほど信託報酬が高い傾向があります。

信託報酬が3%を超えるようなボッタくり投信が存在している状況を考えれば、上記規制は非常に厳しいものになっています。

高コストな商品を売りつけて手数料を稼ぐことが不可能なため、とても投資家想いの制度といえます。

しかしそれを踏まえても、アクティブ型(海外資産含む)の1.5%という数値は決して低コストといえる水準ではありません。

個人的には、長期保有が前提であれば信託報酬は高くても0.5~1%くらいが許容範囲だと思っています。

そのためつみたてNISAの対象商品になっているとしても、アクティブファンドの信託報酬についてはしっかり考えていく必要があります。

 

バランスの悪いバランスファンド

投資初心者であれば、複数のファンドを組み合わせるよりもバランスファンド1本だけに投資することを強くオススメします。

つみたてNISAでは、多数のバランスファンドが採用されていますが、その資産配分に疑問点がある商品も多いです。

特に注意したいのは、下記の2点です。

 

債券が多すぎるファンド

バランスファンドの中には、株式と債券の比率に応じて複数パターンを用意している商品が結構あります。

大抵、通常版・株式多め・債券多めの3パターンになっていることが多いです。

その中で債券が多めになっている商品は、単体で投資するのはあまりおすすめできません。

つみたてNISAのように何十年といった長期投資を想定するのであれば、ポートフォリオのメインは株式にするべきです。

債券が多めの商品には、「債券重視型」「安定運用型」といった名前がついていることが多いので、特に気を付けて調べていきましょう。

 

国内資産が多すぎるファンド

世界の株式市場における日本の比率は、決して高いとはいえません。

また、債券市場やGDPで考えても、日本は世界のうちの10%程度を占めているにすぎません。

しかしバランスファンドの多くは、国内資産の割合が全体の半分くらいを占めていることが多いです。

特に海外株式は、長期投資であれば主軸にするべき資産クラスですが、多くのバランスファンドでその比率が抑えめになっているため、うまく国際分散ができていない場合があります。

もしバランスファンド1本でつみたてNISAを始めるのであれば、債券比率及び国内資産比率が高すぎる商品は避けたほうが良いでしょう。

逆に複数の投資信託を組み合わせる前提であれば、利用価値のある商品となります。

 

まとめ

投資信託を選んでいくのは大変ですが、基本的には信託報酬が高すぎる物・資産配分バランスの悪い物を避けるだけでも、大分絞り込んでいくことができます。

良い投資信託の見つけ方はもちろん、あまり良くない投資信託の見分け方を知ることで、より自分に合った正しい選択肢を見つけることができるようになると思います。

つみたてNISAでは20年間という長期にわたって付き合っていくことになりますので、慎重に投資先を選んでいきたいですね。

 

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参考記事…つみたてNISA×楽天証券×楽天カードで資産運用を始めよう!
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つみたて次郎

つみたてNISAで買ってはいけない投資信託の特徴” に対して1件のコメントがあります。

  1. Asakaze-Fuji より:

    SBI証券のiDeCoだとまだまともな内容かつ低コストのバランスファンドはiFree8資産しか無いんですよ……
    つみたてNISAなら仰せのeMAXISslimとか簡単に使えるんですけどね。

    自分は8資産それなりに積み立てている身です。直近の成績はなんかiFreeの方が良いらしい。
    今後は不明でしょうが。

  2. つみたて次郎 より:

    私もiDECOはSBI証券です(選択はiFreeNYダウ)
    iFree8資産もクセが強いだけで決して悪い商品ではないですからね。新興国株も8分の1だけですし、プラスに働く可能性もかなり高いです。
    とはいえ、バランスファンド含めSBI証券はiDECOが貧弱すぎますから、もう少し頑張ってほしいですね。

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