投資期間とリターン
シーゲル二郎です。
我等が先生ジェレミー・シーゲル氏は、投資期間が長いほど株式投資の優位性が高まることを証明しました。
期間別実質トータルリターン年平均
期間 | 米国株式 | 米国長期国債 | 米国短期国債 |
1802-2006(204年間) | 6.9% | 1.6% | 0.6% |
1946-1965 | 10% | -1.2% | -0.8% |
1966-1981 | -0.4% | -4.2% | -0.2% |
1982-1999 | 13.6% | 8.5% | 2.9% |
1985-2006 | 8.4% | 7.2% | 1.7% |
参考文献「株式投資第4版」
米国株式の204年間の歴史では、年間の平均リターンは6.9%でした。仮に1802年に投資をして204年間配当金を再投資し続けていれば、購買力を約75万倍に増やすことができたという結果になっています。
今後もこの成績が続くなら、米国株式のインデックス(S&P500など)を保有するだけで達成できる数字になります。
年間平均6.9%で仮に100万円を30年間運用したら、約700万円になる計算です。上記のリターンはインフレによる物価変動まで考慮した数字なので、インフレが進んでいればさらに金額は大きくなります。
比較対象として長期国債と短期国債を並べていますが、株式のリターンの高さが際立ちます。また、マイナスの期間は1966-1981の15年間しかありません。
そして、次の期間である1982-1999では、それを取り戻すかのような高いリターンになっています。もし1966年から投資を開始していたとしても、1999年までの33年間ずっと保有していれば、大きくプラスになっていました。
株式を30年間保有していて、債券よりリターンが低かったことはほぼありませんでした。
米国の1802~2006年における、保有期間別の株式の利回りが債券を上回った割合(参考文献:株式投資第4版)
保有期間 | 株式>長期国債 | 株式>短期国債 |
1年 | 61.00% | 62.00% |
10年 | 80.10% | 80.60% |
20年 | 91.90% | 94.60% |
30年 | 99.40% | 97.20% |
1802~2006の間のリターンの優劣について、保有期間別にまとめた表です。例えば保有期間1年であれば、1802年に買う場合から2006年に買う場合まで、200通り以上のケースが考えられます。
保有期間が1年間のみの場合、株式が国債に勝てる確率は60%ほどです。保有期間が増えるほど、株式の利回りが上回る割合が高くなっています。
30年の保有期間では、株式が国債に負けることはほぼありませんでした。ちなみに1871年以降のみで考えれば株式は100%国債に勝っています。
特に短期国債は、限りなく現預金に近い性質があることを考えると、株式投資は30年保有して元本割れすることはなかったと言い換えてもいいです。
これはあくまで米国のみの調査ですが、多くの国の株式がプラスであることを考えると、幅広く有効なデータだと思います。
参考文献「証券市場の真実‐101年間の目撃録」
主要な国のほぼすべてで、株価は右肩上がりです。また、債券のリターンが株式を長期で超える国はほぼありませんでした。
保有期間を30年以上と定めれば、株式は元本割れしない商品といえます。
もちろん実際は元本保証とはいえませんが、株式に長期投資して損する確率よりも、元本保証といわれている日本国債がデフォルトやらハイパーインフレで紙屑になる確率のほうが高いと思います。
ですが、そんなことを金融機関がしゃべってしまうといろんな意味で問題になってしまうので、この事実が日本国民に広まるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。
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