市場平均という悪魔
シーゲル二郎です。学校の授業や資格の勉強では、頑張った分だけ点数を取ることができます。しかし、投資の世界では、頑張っても点数を伸ばせるかは不明です。
なぜなら、株式投資は、多くの人が思っているイメージ通り、何の銘柄が上昇するかなんて誰にも分らないので、勉強した結果が大損になったりするからです。
必死に勉強したのに損してしまったら最後、その人は二度と株式投資をすることはないでしょう。しかし、現在では、「誰でも勉強することなく」平均点を取ることができる戦略が存在します。それがインデックス投資です。
インデックス投資であれば、世界中の投資家の成績の平均を取ることが可能です。必死に勉強したとしても、市場平均を超えられる可能性は単純に考えて50%なので、頑張らなくても頑張っても確率は変わらないともいえます。
また、パチンコや宝くじと違い、寺銭が取られず、むしろ増えていく株式投資で平均を取り続ければ、「理論上は」損することができません。(ただし、20年30年の超長期に限ります。)
勉強しなくも平均点が取れるのならだれも勉強しないような気がしますが、実際は、平均点を少しでも超えてやろうと必死に努力している人が多くいます。しかし、平均点を目指さないということは、平均点を超えるか下回るかどちらかの結果しかないので、必死に努力している人の半数は平均点を下回ります。
市場平均は、どんなに優秀な人間が必死に努力しても、確実に超えることができない悪魔のような存在です。
まれに市場平均を超え続けることができる人間もいますが、ほんのごくわずかだし、ただ運が良かっただけの人がほとんどです。ウォーレン・バフェット氏のように実力で勝ち続けた人間は、ほんの一握りです。
世の中にいる、勝ち組投資家のほとんどは、たまたま市場平均を超えることができた強運の持ち主にすぎません。
また、強運の持ち主がいるということは、不運の持ち主もいるということを忘れないでください。インデックス投資以外の投資家は、市場平均を上回れない可能性があることを理解し、自分が納得できる投資をしてください。
シーゲル二郎も、うまく平均点を超えようとする愚者ですが、市場平均という名の悪魔に勝てるかどうかは分かりません。