株主利益最優先企業を抽出する4要素
つみたて次郎です。
つみ次郎が投資先を考える際に重要視しているのは、「企業が稼いだ利益が株主まで届くかどうか」です。
株式会社が得た利益は全て株主に帰属しますが、必ずしも株主最優先の企業活動が行われているとは限りません。
もしつみ次郎が会社の経営陣とかだったら自分の報酬が高くなるように立ち回りますし、従業員だとしても株主利益を普段考えて仕事をするわけではありませんからね。
記憶に新しいですが日産のカルロス・ゴーン氏も横領の疑惑のような問題もありますし、理屈ではそうであっても常に株主のほうを向いた企業活動が行われているとは限りません。
「企業は株主だけのものではない」というフレーズも一時期流行しましたが、少なくとも投資するうえでは株主利益を最優先する企業を選びたいのがつみ次郎の考えです。
4つの要素から考えてみる
つみ次郎は投資に限らず、何かを選別する時にまず大まかな基準でスクリーニングするのが好きです。
少しいやらしい例えをするなら採用試験における学歴スクリーニングのようなものです。
選択肢を1つ1つじっくり見ることができればいいですが、時間は有限ですからある程度足切りは必要ですね。
また、つみ次郎が低PER・低PBR・高配当のような定量的バリュー株投資を目指しているのも、ある意味この性格が影響しているといえます。
今回は「株主利益最優先企業」が抽出できそうな4要素について考えてみました。
①地域の違い
→米国>米国外先進国>新興国
②時価総額の違い
→大型株>中型株>小型株
③配当利回りの違い
→高配当>低配当>無配当
④利益成長率の違い
→低成長>中成長>高成長
まず一番わかりやすいのは①上場先地域の違いですね。
資本主義が徹底されている米国は、市場全体を見た場合に最も株主の方向を向いている場所といえます。
逆に国営企業や同族経営企業の多い新興国では少し不安がありますね。
その中間にともいえる米国外先進国の中で、日本がどの立ち位置にいるかは気になるところです。
イメージとしては不祥事ニュースが多いのでかなり下のような気もしますが、国内に住んでいるからそう感じるだけで実際は他国よりマシだったりするかもしれません。
②の時価総額については、単に大企業になるほど個人の裁量で動ける範囲が狭くなるからという理由です。
投資家からの注目も大きくなるため、株主をないがしろにするわけにはいきませんし、何か問題があれば大々的に報道されますからね。
③④については、どちらかといえば「企業が判断できる裁量が狭くなる」という消極的な理由で挙げています。
配当支払いが多いほど、利益成長率が低いほど大胆な経営戦略はとれなくなるので、結果的に株主が大損するようなケースは少なくなるのではないかと考えています。
裏を返せば企業成長の機会に乏しいということにもなるため、別の面でリスクを抱えている点には注意が必要です。
つみ次郎は上記4要素を兼ね備えた米国株×大型株×高配当株×低成長株をポートフォリオの中心にしていきたいと考えています。
どの要素でリスクを取るか
上記では「株主最優先経営をしてくれそうな企業の属性」として4つの要素を挙げましたが、当然ながら株主利益を尊重する企業が高リターンになるとは限りません。
利益の源泉はリスクですので、むしろ逆に全く株主を考えてなさそうな企業のほうハイリターンになる可能性も十分考えられます。
株主にとって不気味な企業が割安で放置されたり、外部圧力等で企業文化が変わればそのギャップで将来大きなリターンを生み出すことになります。
ここで重要なのは、自分がどの要素のリスクを重視して引き受けるかという発想です。
つみ次郎の場合、株式投資=企業のオーナーになるという理屈が投資をしている大きな理由の1つですので、可能な限り信頼できる企業(=余計な事をしなさそうな企業)を選別して投資したいと考えています。
逆に企業の業績が冴えず長期低迷するというリスクは積極的に抱えていきたいところです。
なのでざっくり言えば「自分が絶対に譲れない部分」を先に考えておいて、それ以外の部分で可能な限りリスクを取っていくことが大切ではないかと思います。
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つみ次郎(大企業のオーナー)