寝て起きたらお金が増えてる

つみたて次郎です。

2017年の年末頃の古い話題ですが、次の画像を見た人はいるでしょうか?

ニュース番組で仮想通貨について取り上げられた際の名言(迷言?)です。

最近では見る影のない仮想通貨ですが、当時はウハウハのぼろ儲け相場でした。

つみたて次郎は当時こんな感想を述べています。

本当に寝ているだけでお金が増えるなら、これほど楽なことはありませんね。

しかし現実はそうでなかったように、簡単にお金を増やせる方法なんてそうはありません。

このようなことが言えるのはドルを刷りまくれるFRBくらいでしょう(問題発言)

しかし、つみたて次郎のような長期投資家は、ある意味寝ている間にお金が増えてるを具現化しているような存在です。

しかし、上記画像の様に楽観でいるのは危険です。

長期投資はプラスサムゲームですので、寝ているだけでリターンを得ることが理論上可能です。

そして最近では低コストなインデックスファンドが充実していますので、よほど尖ったポートフォリオでなければおそらくプラスリターンで終えることができるでしょう。

米国株・新興国株・高配当株・グロース株の派閥間では論争になったりしていますが、どれも絶対リターンではプラスになるはずなので些細な問題です。

問題は、長期投資家にとって寝て起きてお金が増えていたという現象は、途中経過に過ぎないということです。

長期保有していた場合の期待リターンがプラスなだけであり、短期で見れば上も下もデタラメです。

具体的には、保有期間が20年くらいを超えるとほぼ元本割れしない計算になります。

したがって「寝て起きたらお金が増えてる」という1日単位の感想は、長期投資家にとっては何の意味も持たないということです。

この発言が許されるのは、何十年に1度しか起きない人くらいです(笑)

寝て起きたらほぼ確実にお金が増えてますからね。

ちなみに両津勘吉に出てくる日暮熟睡男でも4年に1度ですから、もし彼が投資をしていてもアウトです。

 

長期投資家は確かにずっと寝たり気絶しているのが仕事ではありますが、決して楽なことではありません。

仮想通貨のように、より魅力的だと思われた投資対象に乗り換えたくなったり、暴落で狼狽売りしてしまうかもしれません。

これらを耐えきれる優れた投資家であっても、リストラや病気ケガなどで投資資金を捻出できなかったり、最悪の場合不本意な形で売却を迫られるケースもあります。

投資家としての知識×正しく理論を実行する精神力×適切な資金管理という、3つの要素全てがそろって初めて達成されるものであり、長期投資家として成功するのはある意味奇跡といっていいでしょう。

自分が果たして何を犠牲にし、どのような理屈で利益を得ようとしているかしっかり考えていれば、「寝て起きたらお金が増えてる」のような温い感想は出てこないはずです。

ただし投資ネタとしては鉄板ですので、ジョークとしては積極的に活用してきたいですね(笑)

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