メルク(MRK)分析
シーゲル二郎です。
今回は、メルク(MRK)を分析していきます。
ドイツ生まれの大手製薬会社です。
連続増配…5年
S&P格付…AA
採用インデックス
・NYダウ
・S&P100グローバル
・S&P500
ファイザー(PFE)と同じく、米国を代表する大手製薬会社です。そのため、事業内容にはあまり触れませんので了承ください。
出典「ビジネス+IT」
グラフでは5位ですが、現在は入れ替わっているかもしれないので参考程度に。要するに上位陣の一角ということだけ伝われば十分です。
製薬会社は事業買収合戦が盛んなので、どれがトップを取ってもおかしくないし、取ったとしてもすぐ変わるので売上の順位はどうでもいいです(笑)
特にツッコミどころのないグラフです。日本がアジアと別枠なのが味わい深いです。
利益がバラついていて汚いです。2010年は米シェリング・プラウ社の買収やリストラにかかる負担が大きかったようで、何とか黒字を確保したような状況です。2014年は、消費者向け事業を売却したことによる特別利益です。今後は、糖尿病治療薬のジャヌビア・ジャヌメットや、がん免疫治療薬のキートルーダーの成長が期待されており、大幅な増益が見込まれています。
リーマンショックでわかりやすくへこんでいます。事情は詳しくはわかりません。
2009年と2010年の動きが謎ですが、平均するとちょうどいい感じです。シェリング・プラウ社買収の兼ね合いだと思いたいです。2014年は個人向け部門買収の特別利益です。
ファイザーと同じくリーマンショックで増配がストップしています。2007年~2011年は据え置きです。こちらも、配当金ではなく事業買収で拡大する道を選んだところが似ています。
自己資本比率は40%を超えており健全です。ROEは少し低めですが、今後の増益に伴い上昇する見込みです。
現時点情報(2017/9/11)
株価…64.3ドル
配当利回り…2.93%
実績PER…45.35倍
予想PER…32.11倍
連続増配…6年
いつもは予想だけですが実績PERも載せています。かなり高めの数字ですが、利益がぶれやすいのであまり気にしなくていいです。配当利回りは3%を切っており、4%近いファイザーに比べるとやや低めに出ています。
さて、何かと同じくNYダウ銘柄であるファイザー(PFE)と比べられがちな子です。事業内容には触れませんが、こちらのほうが配当利回りが低く、業績の変動も大きいです。
ただ、ファイザーもメルクもリーマンショックで増配がストップしており、代わりに事業買収を積極的に行っている部分が共通しています。
にもかかわらず、ファイザーは利益もフリーCFも安定的なのに、メルクは両方ともブレブレです。
同じ製薬会社であることを考えると、これは企業の問題ではなく、会計や買収方法の問題だと思っています。ようするに、「中途半端に知っているほど危険」ということです。
シーゲル二郎はテキトーな企業分析で定評がありますが、こんな緑色ばかりのグラフとにらめっこしていても、いい投資先なんか見つからないということです。
ただ、シーゲル派であれば、退屈な企業を探すだけなので、利益とフリーCFが安定しているかどうかだけ確認すれば十分です。
そういった意味では、買収で利益が倍に跳ね上がるようなアグレッシブな企業は要注意ということです。疑わしきは投資しないスタイルを貫けばいいのではないでしょうか。
もっともシーゲル二郎は個別株投資をしていないので、テキトーに企業分析しても全く問題ありません。羨ましいでしょ(泣)