国民年金免除はフリーランチだ!
高確率で漢字を間違えられるシーゲル二郎です。
皆さんが加入している公的年金は何でしょうか?ほとんどの人は、国民年金か厚生年金のどちらかでしょう。2015年までは公務員が加入する共済年金もありましたが、現在は厚生年金と一緒になっているので、公務員も厚生年金に加入しています。
表向きでは、民間と公務員の待遇差をなくすための統一化になっていますが、共済年金の運営は財務状況が良くなかったので、民間にも負担してもらいたかったのが本当の理由だといわれています。現時点でも、公務員にしかない上乗せ部分も存在しています。
シーゲル二郎は社畜なので、厚生年金に加入しています。
タイトルになっている免除制度は、無職や専業主婦などが加入する国民年金の免除制度についてです。
国民年金の月額保険料は、16,490円です。めっちゃ高いと思いませんか?そのため現時点では納付率は6割程度です。シーゲル二郎も沈む船には乗りたくないので支払い拒否したいですが、厚生年金は給料天引きなのでその願いはかないません。
そのため、納付できない貧乏人のために、所得に応じた免除制度があります。
所得に応じた審査があるので、一部だけ免除という区分もあるのですが、メンドクサイので全額免除で説明していきます。
実は、審査の結果全く払う必要がなくなった人でも、細かく見れば違いがあります。大きく分けると、次の3つです。
・国民年金 全額免除
・国民年金 納付猶予
・国民年金 学生納付特例
これら3つは該当すれば、全額支払い義務がなくなります。では一体何が違うのかというと、次の通りです。
全額免除 | 納付猶予 | 学生納付特例 | |
審査対象 | 条件なし | 50歳以下 | 大学生、専門学生等 |
所得審査対象 | 本人・配偶者・世帯主 | 本人・配偶者 | 本人のみ |
年金増加 | 本来の半分 | なし | なし |
まず全額免除ですが、本人・配偶者・世帯主の収入がそれぞれ一定以下であれば、該当します。間違えられやすいですが、総合計ではありません。そのため、世帯主がバリバリ稼いでいたら望みは薄いです。逆に低収入がひしめき合っている大家族あれば、全額は無理でも一部免除に該当する可能性はあります。
全額免除の人は、1円も払わないのに、将来の年金が増えます。なぜかというと、年金の運営の半分は税金なので、全額免除でも半分はもらえるのです。
20歳~60歳まで年間ずっと全額納付していれば、老後にもらえる年金は年間約80万円です。仮に、ずっと全額免除で保険料を払っていない人でも、半分の約40万円はもらうことができるのです。(すごい不公平!)
納付猶予と学生納付特例は、該当してしまえばどちらもほぼ同じです。
納付猶予は本人と配偶者の収入がそれぞれ一定以下であれば該当します。実家暮らしの未婚ニートなら問題ないでしょう。
学生納付特例の場合は、本人がバリバリ稼ぐスーパー学生でなければほぼ該当します。
この2つは、将来の年金額が増えないので、40年間何もしないと本当に年金ももらえないです。
ちなみに納付猶予は、最近まで30歳以下の人にしか該当せず、「若年納付猶予」という名前でしたが、50歳以下に拡大され、若年の文字が外れました。
国民年金に加入できるのは原則60歳までなので、対象範囲が超拡大しています(笑)
なぜそんな茶番みたいなことをするのかというと、これらの全額免除・納付猶予・学生納付特例に該当すれば、「未納ではない人」にカウントされるからです。国民年金の納付率が6割では、まっとうな国民の納付意欲がそがれてしまうので、見かけの数字だけでも改善しようとお役人が奮闘しています。
また、全額免除に該当する人が増えれば増えるほど、保険料を納付している人の負担になります。全額免除に該当する人は、保険料は全く納めませんが、将来年金をもらう権利はあるからです。
「全額免除」に該当している人は、フリーランチを将来食べられるということになります。
逆に、該当する人なのに鬼のように取り立てされる場合もあるので、未納の方は一度近くの年金事務所で相談してみてください。フリーランチにありつけるかもしれませんよ(優しい人)
何が言いたいかというと、こんなふざけた手段で見かけの納付率を改善しようとしている日本政府及び公的年金は、信用に値しないということです。国民年金や厚生年金は信用できないので、確定拠出年金(iDECO)で自分だけの年金を作りましょう…というところまでで一つのセールストークです(笑)
参考記事「ドルコスト平均法はただのセールストークだ!」