株を半額で買える権利が欲しい
つみたて次郎です。
突然ですが次のような権利を得られる場合、あなたは話に乗りますか?
あなたは今日から、世界中のあらゆる株式やETFを市場価格の半額で買うことができる。ただし、あなたが半額で購入した株を市場で売る場合、売値はすべて市場価格の半額になる。
ようするに、「半額で買えるけど売るときも半額だよ」という話です。
パッと見何の意味もない権利の様に見えますが、とんでもないメリットがあります。
例として、次のような架空の株式会社が上場していたとします。
つみたて次郎株式会社
・株価…15,000円
・PER…18倍
・PBR…1.5倍
・配当利回り…2.5%
もしこれが、半額で買えるとしたら、指標は次のようになります。
つみ次郎株式会社(半額Ver)
・購入金額…7,500円
・PER…9倍
・PBR…0.75倍
・配当利回り…5.0%
こうするとわかりやすいですね。
本来の価値の半額で買えるということは、当たり前ですが、各種指数が大きく改善するということです。
PBRは1倍を切ってしまいました。
もちろん、売るときも半額になってしまうので値上がり益(キャピタルゲイン)を追加で得ることは不可能ですが、次の場合非常に有利です。
①PBRが低い会社の株式をすべて買い占めて精算すれば多くの資産が手に入る。
②配当金が本来の2倍もらえるので配当利回り分有利に取引ができる。
①は個人投資家の場合不可能ですが、②については株を買って保有するだけでいいので誰にでもできます。
配当が出るインデックスファンド(ETF含む)を買えば容易に市場平均をアウトパフォームできますし、超高配当な株式ばかりを買えばとんでもないリターンを得ることもそう難しくないでしょう。
この話は実のところ成長の罠を逆に説明しただけです。
本来の価値より割安に買うことができれば、たとえ売るときに正当な株価になっていなくても配当金再投資によるメリットがあるということです。
また、実際は特定の誰かだけ安く買えることはありませんので、企業が行う自社株買いや、ファンド内部で行われる配当金再投資の威力も増すことになります。
割安株投資やバリュー株投資に対しては「割安なのには理由があり正当な株価まで上がるとは限らない」という批判がありますが、むしろ長期投資家であれば同じ程度の割引になっているのも悪くないかもしれません。
逆に言えば「割高で推移し続ける株」というのは上記と真逆の現象がずっと続くことになるので、長期的なリターンは悲惨なものになってしまうかもしれません(まさにこれが成長の罠)
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半額次郎
私が勤めている会社には、「従業員持株制度」があって、10%引きで自社の株が買えます。
ただ、正直、株を買うほど自社に魅力があるとは思えないので、利用していません。
なるほど実際にあり得る状況でしたねw
すぐに市場で売却できれば10%の利益ですが、制限はいろいろありそうですね。