確定拠出年金(iDECO)の致命的な弱点
シーゲル二郎です。
長期投資家の多くは、確定拠出年金等制度を利用していると思います。20歳~60歳までの間、投資信託を非課税で運用できる制度です。
長期投資家の最大の敵は税金なので、長期投資家は確定拠出年金を利用しないという選択肢はありません。
ここまでは、現在のNISAは2018年から始まる積立NISAと共通しています。
確定拠出年金のさらなるメリットは、「掛金が所得から全額控除できる」ことです。自営業の人が怪しいものを経費で落とすのも、所得を減らして税金を減らしたいからです。
所得に応じて所得税と住民税がかかりますが、その幅は15%~50%とかなり幅広いです。ちなみにシーゲル二郎は課税所得195万円以下で最低ランクなので、合計税率はたったの15%しかありません(泣)
なので、シーゲル二郎の場合は、掛金の15%が節税できていることに等しいですね。
金持ちが高額な税金を納めてくれるから社会が成り立っているので、貧乏人はちゃんと金持ちにお礼をしましょうね。
もっとも、貧乏人のおかげで金持ちが金持ちであり続けれらるので、お互いさまではありますが。
ですが、確定拠出年金には致命的な弱点があります。それは、「60歳まで絶対引き出せない」という部分です。そのため、確定拠出年金では、60歳まで絶対に使うことがないお金を入金しなければなりません。
ですがこれって、かなり大きなリスクです。人生何があるかわからないので、ケガ病気・大きな買い物の時に対応できなくなるのは致命的です。
「貯金がたくさんあるから問題ない」と思う人もいますが、そう一概には言えません。
なぜなら、「生活防衛資金を多めに用意しなければならない」という足枷をはめることになるからです。
当然ですが、確定拠出年金以外のNISAやつみたてNISAで運用する場合は、いつでも途中で売却して現金にすることができます。
もちろん長期投資では途中売却は好ましくありませんが、背を腹には代えられません。
裏を返せば、生活防衛資金をギリギリまで詰めることができて、余計な現金を保有しないで済むということになります。
お金が有り余ってしょうがない金持ちさんは別ですが、シーゲル二郎のような貧乏人ほど、生活防衛資金については重く考えなければなりません。
株式会社も投資家も同じく、一番恐ろしいのは「キャッシュの枯渇」です。
確定拠出年金は非課税&所得控除という素晴らしいメリットがありますが、潤沢な生活防衛資金を用意している前提の制度です。そのため、確定拠出年金とつみたてNISAの両方の枠を埋められないような貧乏人は、つみたてNISAから埋めていくことをオススメします。
ある程度の生活防衛資金をため込むことができたら、メリットが大きい確定拠出年金を優先すればいいと思います。
シーゲル二郎も来年からは両方フル活用しようと思いますが、(生活が厳しくて)どうしても無理な時はつみたてNISAを埋めるほうを優先します。