【つみたてNISA対象】グローバル株式ファンドを分析。GDPを基準にした株式100%投資信託
つみたて次郎です。
今回は、グローバル株式ファンドを分析していきます。
2020年4月1日よりつみたてNISA対象商品に指定されたインデックス型投資信託です。
外部リンク…つみたてNISAの対象商品(金融庁)
GDPを基準にした株式100%ファンドであり、なかなか面白い商品設計となっています。
基本情報(2020/4/1時点)
項目 | データ |
ファンド名 | グローバル株式ファンド |
愛称 | The GDP |
運用会社 | スカイオーシャン・アセットマメジメント |
設定年月日 | 2019/7/31 |
純資産総額 | 5億円 |
信託報酬 | 0.638% |
信託財産留保 | 0.15% |
為替ヘッジ | なし |
投資区分 | 全世界株式 |
資産配分 | 日本株6%+先進国株54%+新興国株40% |
備考 | 地域の比率はGDPを参考に決定 |
愛称のThe GDPはカッコイイうえに商品のコンセプトが前面に出ている素晴らしいネーミングセンスですね。
3σ「辛い」
信託報酬はやや高めですが、時価総額加重ではない全世界株式インデックスファンドは非常に珍しいので差別化はできていると思います。
現状では新興国株が全体の4割を占めており、さらに今後増えていく可能性が高いです。
ただし、あくまで日本・先進国・新興国の比率がGDPに合わせた比率になるだけなので、それぞれの担当する指数はごく普通の時価総額加重インデックス指数となる点には注意が必要です。
ライバル商品について
株式100%ファンドという意味では、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)やeMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)などがライバルとなります。
特に後者は新興国多めの株式100%という面で共通しています。
いずれにせよ本ファンドは信託報酬が高めなので、分が悪い比較となりそうです。
GDPに基づいた構成比率という意味では、世界経済インデックスファンド(株式シフト型)と世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)あたりがライバルとなりそうです。
ちなみになぜか後者だけつみたてNISA対象商品になっています(笑)
それぞれ株式75%:債券25%を基本としたバランスファンドであり、各地域の構成比率はGDPを基準にしている点が共通しています。
ジャンル別に分ければライバル商品は無数に存在していますが、株式100%×GDP基準という要素を兼ね備えた投信は非常に珍しく、つみたてNISA対象商品では唯一となっており独自性は十分です。
一昔前なら騒がれていたかもしれない
上記で挙げた世界経済インデックスファンド(株式シフトではない通常版)は、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドのパクリライバル商品として一時期インデックス投信業界でもてはやされましたが、今となっては信託報酬0.55%は安いとも言えず、後発の商品の陰に隠れつつあります。
そしてThe GDPの信託報酬は0.638%とそれよりも高く、去年設定されたばかりの商品であることを考えると残念な水準と言えます。
商品設計が素晴らしいだけに、この高コストが重くのしかかりますね。
また、単に日本株ファンド・先進国株ファンド・新興国株ファンドを3つ買ってリバランスすれば自作も十分できるレベルなので、その意味でも向かい風が吹いているといえそうです。
ちなみにGDP加重という考え方は、時価総額加重のアンチテーゼとしてつみ次郎も期待していますし、さらにいえばつみ次郎が初めて買った金融商品は世界経済インデックスファンド(株式シフト型)ですので、かつて共に過ごした投信の親戚(???)として親近感があります(笑)
他社からもGDPを基準にした投信がいろいろ出たら面白そうですね。
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the JIRO
中国の比率とうなってるんでしょうね
自己申告のGDPそのままなのかな?
コロナ後の事を考えると中国株は持ちたくないですね
>>めだか様
GDPについては中国政府の発表を用いるしかないと思いますね…(多分)
MSCIエマージング指数における中国株の比率は大体40%・そして本ファンドにおける新興国株の組み入れ比率は現在40%なので、単純計算すれば全体の16%が中国株という事になりますね。