CEO交代ニュースでGEが爆上げ
つみたて次郎です。
みんな大好きゼネラル・エレクトリック(GE)ですが、CEO交代のニュースが発表されました。
外部リンク「GEのフラナリーCEOが退任 業績悪化で引責 」
現CEOであるジョン・フラナリー氏は去年8月に就任したばかりなので、わずか1年ちょっとでの交代となります。
「選択と集中」でGEを立て直したジャック・ウェルチ元CEOは1981~2001年の20年間、フラナリー氏の前任であるイメルト氏は2001~2017年の16年間という長期間就任していたことを考えると、今回のCEO交代はかなりハイペースといえます。
新しくCEOに就任するのは、ローレンス・カルプ氏です。
カルプ氏は2000~2014年の間、米医療機器メーカーであるダナハー(DHR)のCEOを努めていました。
ダナハーは企業買収に積極的で、医療機器を中心に幅広い事業を展開しています。規模は違いますが、GEと同じコングロマリット企業といえます。
GEは人材育成企業として有名であり、数多くの技術者や経営者を輩出しています。
そのためこれまでGEのCEOを務めたのは、GEの中で実力をつけてきた内部者ばかりです。日本企業でもよくある傾向ですね。
しかしカルプ氏はGEにいた経歴はなく、初めて外部の人材をCEOとして採用することになります。
短期間でのCEO交代・外部の人材を採用ということから、これまでとは違う大きな改革といえそうです。
10月1日の株式市場では、CEOの交代を評価し株価は上昇しました。
一時は+15%という爆上げ状態です。
フラナリー氏はヘルスケア事業の分離などを進めていましたが、業績悪化と株価下落を止められず株主からは厳しい評価だったようです。
個人的には、緊急で外部の人材を投入しなければならないほどヤバい状況なのかなと思ってしまいました(笑)
復活したGE坊やも、手放しでは喜んでいないようです。
これまでのGEのように叩き上げ人材を経営陣に採用するメリットは、既に会社の内部事情に詳しいため、現場との調整や企業内政治がやりやすいという点があります。
その一方、企業内で人材が完結してしまうため、新しいアイディアが外部から入りにくいというデメリットがあります。
現在GEはかなり苦しい状況にあるため、新しいCEOを招き入れることで大きな革新を起こそうとしているのかもしれません。
GEはかつて世界最大のコングロマリットであり、現在でも事業規模は世界有数です。
あらゆる事業に参入しているため、大抵の商品・サービスが自社で調達できてしまいます。
そしてこれまでは、CEOすら自社で育ててきたといっても過言ではありません。
そのため今回のCEO交代は、GEにとって大きな歴史の転換になる可能性を秘めています。
どちらに転ぶかは分かりませんが、GEの華麗な復活に期待したいですね。
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GE次郎