東京海上・円資産インデックスバランスファンド 分析
シーゲル二郎です。
今回は、東京海上・円資産インデックスバランスファンド (投資信託)を分析していきます。
積立NISAの選定基準を満たしている優良(?)バランスファンドです。2017年10月11日から運用が始まっており、販売されたばかりの商品です。
運用会社は名前からわかるとおり、東京海上アセットマネジメントになっています。東京海上と聞くと、生命保険や医療保険がかなり有名で、投資信託のイメージはあまり持っていませんでした。
積立NISAのラインナップが最初に発表されたのは10月3日でしたが、それには間に合わなかったようで、第2弾の10月10日に正式にメンバーに加わりました。
現時点では積立NISA唯一の東京海上アセットマネジメントが運用する投資信託になっています。それを殴り込みで参加させるということは、さぞかし自信のある商品なんでしょう(フリ)
信託報酬は0.4104%と、バランスファンドとしては普通です。
円資産とついており、投資先は全て日本となっています。
(こりゃひでぇ…)
内訳の7割が国内債券になっており、申し訳程度に日本株式とREITが存在しています。内容を考えると、信託報酬0.4104%はかなり割高です。
国内債券単体であれば、0.15%を切っている商品が多数存在しております。自分で上記の組み合わせをすると余裕で0.2%を切ります。
これだけ偏っているなら、国内債券単体の投資信託でいいし、個人向け日本国債とか、いっそのこと現金でも代用できてしまいそうです。
通常であれば、「ただのポンコツ投資信託」という評価で終わりなのですが、実はこの投資信託は積立NISAにおいてはそこそこ優秀なのです。
それは、「積立NISA限定の国内債券ファンド」としての使い道があるからです。
積立NISAでは、債券のみに投資する投資信託は認められておらず、株式だけorバランスファンドのみになっています。
シーゲル二郎的には改善してほしいところなのですが、制度が始まったばかりなのでしばらくは続くでしょう。
バランスファンドは多数存在していますが、この投資信託のように国内債券が大半を占めているものはほとんどありませんでした。(国内債券+先進国債券でほとんどというものは結構あります。)
この投資信託は、積立NISAで選ぶことができる唯一の「国内債券ファンドモドキ」とも言えるのです。
例えば、株式だけに投資する「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」と、この「東京海上・円資産インデックスバランスファンド」を半分ずつ組み合わせると、素敵なポートフォリオになります。
同じ割合で2つを組み合わせると、ちょうどいいポートフォリオになりました。
為替リスクや株式・債券のバランスもちょうどいいかと思います。楽天の信託報酬が0.2396%、東京海上が0.4104%で、平均すると0.325%になり十分及第点です。(楽天のおかげで)
ぶっちゃけほとんどの人はこの2つの組み合わせで事足りる気すらしてきます。
理想を言えば、積立NISAではリターンが期待できて節税効果が高い株式だけにして、別で国内債券ファンド・個人向け国債・定期預金でも積み立てしていったほうがいいです。
ですが、積立NISAではせっかく年額40万円という分かりやすい上限があるのですから、せっかくならピッタリ埋めたほうがスッキリします。
それなのに、「全額埋める必要はない、他の口座と併用しろ」なんて言ったら、初心者は混乱してしまいますし、何よりリバランスが非常に面倒です。
初心者が悩むのは、投資信託の選び方と割合だけで十分です。初心者に投資を促すなら、分かりやすい状況で40万円を投資してもらったほうがいいはずです。
なので、積立NISAで投資できる債券ファンドともいえる「東京海上・円資産インデックスバランスファンド」は、積立NISAの中限定で優秀な投資信託といえるのです。
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債券ファンドほちぃ
はじめまして。
存在すら初めて知りましたが、本家の既存ファンドはなかなかアレなもののようですね。
「野村つみたて外国株」と1:1なんて組み合わせも悪くない比率になりそうですけど、本家ファンドをみるとわりとゲンナリします…
はじめまして、シーゲル二郎です。
最初勘違いして既存のほうをずっとみていて、信託報酬をみて笑ってしまいました。
日本株がかぶらない野村のほうが適任だったかもしれません。野村も楽天と並ぶ優良投資信託なので、今度記事にしてみます。