【iDeCo】SBI証券のセレクトプランとオリジナルプランはどちらを選ぶべきか?
つみたて次郎です。
個人型確定拠出年金(iDeCo)を利用する場合、金融機関を1つ選んで口座開設をする必要があります。
iDeCoの口座開設先として有力なのが、ネット証券最大手であるSBI証券です。
基本的にネット証券は手数料やラインナップの面で優れており、iDeCoでもその傾向は変わりません。
参考記事…【iDeCo】4大ネット証券を比較【楽天・SBI・松井・マネックス】
基本的には各金融機関ごとに1つのiDeCoプランが設定されているため、金融機関を選ぶ=iDeCoのプランを選ぶとなります。
しかしSBI証券では、iDeCoのプランが2つ用意されており、どちらかを任意で選ぶことが可能になっています。
各プラン基本概要
SBI証券も元々プランは1つだけでしたが、2018年11月に新しいプランとして「セレクトプラン」を追加したことで事情は大きく変わりました。
そして従来のプランには「オリジナルプラン」という名前になりました。
そのため2018年11月以前にSBI証券のiDeCoを始めた方は、必然的にオリジナルプランの利用者ということになります。
これから口座開設する方は、どちらか一方を選択することになります。
・セレクトプラン…2018年11月にスタートした新プラン
・オリジナルプラン…従来から存在する旧プラン
結論から述べると、ほとんどの人はセレクトプランを選んだほうが良いと思います。
その理由について、これから解説していきます。
新プランができた背景
中身を比較する前に、なぜ新プランが登場したかについて考えると分かりやすいです。
SBI証券の旧プラン(オリジナルプラン)は取扱商品数が非常に多く、現在でも70本近くあります。
しかし2018年にiDeCoに関する法改正が行われ、原則1つの金融機関につき上限35本までという制限がかけられてしまいます。
オリジナルプランは現状その倍近い本数になっているので、段階的に一部商品を除外しなければならない状態になっており、どれを除外するかについても既に公表されています。
そのため今後新商品を追加するのが難しい状態になっています。
この状態を打破するために登場したのが新プラン(セレクトプラン)といえます。
35本制限があるなら、別枠でプランをつくってしまえばいいという発想です。
SBI証券としても、本当なら旧プランに新商品をどんどん追加してラインナップ充実を行いたかったのではないかと思います。
各プランの中身は一部重複していますが、オリジナルプランで人気な商品はセレクトプランでも大体採用されており、比較的人気のなさそうな部分だけすり替えられているようなイメージです。
ちなみにセレクトプランの商品数はギリギリの35本になっています。
ある意味では、法改正の犠牲になったオリジナルプラン、制限の中で試行錯誤した結果がセレクトプランといえるかもしれません。
旧プランは割高商品が多い
旧プラン(オリジナルプラン)は商品数こそ多いものの、その大部分はアクティブファンドと信託報酬が割高なインデックスファンドで占められています。
その一方、新プラン(セレクトプラン)では超低コストなインデックスファンドを選ぶことができるため、この時点でインデックス中心の運用を考えている人はセレクトプラン一択です。
具体的には、現時点でインデックスファンド2強ともいえるeMAXIS Slimシリーズと<購入・換金手数料なし>ニッセイシリーズを選べるのが非常に大きいです。
参考に、プラン別・ジャンル別の信託報酬最安値をまとめてみます。
ジャンル | セレクト | オリジナル |
TOPIX | 0.1674% | 0.1728% |
日経平均 | 0.17172% | 0.18252% |
先進国株 | 0.11772% | 0.20412% |
新興国株 | 0.20412% | 0.594% |
国内債券 | 0.1296% | 0.1296% |
先進国債 | 0.1836% | 0.2268% |
新興国債 | 0.2376% | 0.5616% |
8資産 | 0.17172% | 0.2376% |
程度の差はあれど、いずれもセレクトプランのほうがよりオトクな商品をそろえています。
セレクトプランはいずれもeMAXIS Slimかニッセイが最安値になっており、オリジナルプランはジャンルによって最安値商品はバラバラです。
特に主力となりうる先進国株式の違いは大きいですね。
オリジナルプランでの最安値はDCニッセイ外国株式インデックス の0.20412%ですが、セレクトプランではeMAXIS Slim 先進国株式と<購入・換金手数料なし>ニッセイ・外国株式インデックスファンドが同率で011772%になっています。
特に後者に関しては運用会社(ニッセイアセットマネジメント)、マザーファンド(外国株式インデックス)も同じなので、DCニッセイの上位互換と言える存在です。
DC専用という違いはありますが、、eMAXISにおけるSlimとFatの関係に似ており、同じような内容でありながら信託報酬に差がある不利な商品といえます。
基本的なインデックスファンドを中心にポートフォリオを組むのであれば、セレクトプラン一択といえます。
また、オリジナルプランで採用されている有力アクティブファンドや若干クセのあるインデックスファンドについては軒並みセレクトプランでも採用されています。
個人的には以下の4つが有力商品だと思っています。
・ひふみ年金
・セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
・iFree NYダウ・インデックス
・EXE-iグローバル中小型株式ファンド
なので伝統的インデックスファンド以外で見ても、オリジナルプランの優位性はほとんどないといえます。
これから始めるならセレクトプラン
オリジナルプランも全金融機関の中で見れば十分優秀ですが、セレクトプランがほぼ上位互換として存在している以上、これからSBI証券でiDeCoを始めるのであればセレクトプラン一択と言っていいでしょう。
この2択を比較する要素は商品ラインナップが全てですので、自分が欲しいファンドが含まれるほうを選べば自然とセレクトプランになるのではないかと思います。
また、2018年11月以前からSBI証券でiDeCoをやっている方はオリジナルプランになっていますが、手数料無料でセレクトプランに変更可能です(つみ次郎も変更済み)
ただし同じSBI証券内でも移管扱いになってしまうため、一時的に現金化されてしまうリスクがある点には注意が必要です。
既存のオリジナルプラン利用者が変更するべきかはケースバイケースですが、これから開設する人は迷わずセレクトプランを選びましょう。
公式サイト…SBI証券 iDeCo
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