素材 | つみたて次郎の投資日記 https://siegeljiro.com シーゲル流×積立NISA×iDECO Sun, 10 May 2020 22:23:46 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.0.9 134557597 【配当貴族銘柄】プラスクエア(PX)分析 https://siegeljiro.com/px-bunseki https://siegeljiro.com/px-bunseki#respond Wed, 21 Mar 2018 21:01:24 +0000 http://siegeljiro.com/?p=6431 つみたて次郎です。

今回は、プラスクエア(PX)を分析していきます。

連続増配歴は25年となり、2018年から米国配当貴族指数として採用されています。素材セクターに分類されています。

北米最大の産業用ガスメーカーです。

パッケージガスが事業内容の3割を占めており、金属加工や炭酸飲料用ガスなども展開しています。

 

海外売上比率が高めでバランスも良いです。日本法人としてプラスクエア工学㈱という子会社を持っています。

 

素材セクターながら、リーマンショックでほとんどダメージを受けていません。純利益も非常に安定しています。

 

工業設備への投資が必要なのか投資CFは高めですが、常にフリーCFがプラスなのは素晴らしいです。

 

配当は順調に増加していますが、配当性向が急上昇しているのが気になります。

 

ROEは直近で下がっていますが、どちらも安定していて美しいです。

 

 

過去10年のチャートは次のようになっています。

現時点情報(2018/3/20)

株価…150.22ドル
予想PER…22.80倍
配当利回り…2.20%
連続増配…25年

直近10年ではS&P500に負けています。各指標も良い意味で平凡な内容です。

特にリーマンショック後の回復が早く、その後の上昇局面で乗り遅れているのが分かります。

産業ガスという地味な事業内容・素材セクターらしくない安定した利益と財政・海外売上比率の高さ・直近の冴えない成績と、つみたて次郎の好みにドンピシャな企業でビックリしました。

最近では個別株投資家への憧れが薄れ、企業分析のやる気もなくなっていましたが、このような素晴らしい企業を知るきっかけになるのはやはり楽しいです。

米国配当貴族への仲間入りを心から歓迎したいと思います。

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とても良い企業

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ダウ・デュポン(DWDP)分析 https://siegeljiro.com/dwdp-bunseki https://siegeljiro.com/dwdp-bunseki#respond Tue, 12 Sep 2017 08:00:45 +0000 http://siegeljiro.com/?p=2430 シーゲル二郎です。

今回は、ダウ・デュポン(DWDP)を分析していきます。

素材セクターで時価総額最大の総合化学品メーカーです。

 

連続増配…?年

S&P格付…?(BBB+A-)

採用インデックス
・NYダウ
・S&P500

 

合併により2017年9月1日から上場したばかりのタイムリーな企業です。

もともとNYダウ銘柄だったデュポン(DD)と、ダウ・ケミカル(DOW)が合併して、ダウ・デュポン(DWDP)となりました。

それぞれ総合化学メーカーで、素材セクターです。合併前は、米国のセクター内での時価総額の2位と1位だったので、超巨大企業が誕生しました。

まずは、合併前の企業ごとに説明していきます。

デュポンは、創業1802年の超老舗企業です。穀物の種子製品や、除草剤・殺菌剤などの農業関連商品に強みがあり、他にも科学素材関係や健康食品などの幅広い事業ポートフォリオを持っています。

裏の顔としては、「死の商人」の代表格であり、アメリカ南北戦争では弾薬や爆薬を販売して大儲けしたことで悪名が知られています。また、ベトナム戦争では、隠れ場所をなくすために撒かれた枯葉剤により、深刻な健康被害を巻き起こしています。

その一方で、ナイロン製品のストッキングや、くっつきにくい加工を施したフライパンなど、身近な発明品を多く世に送り出している面もあります。「テフロン」は、デュポン社の商標登録です。また、消防服も製造しています。

 

ダウ・ケミカルは、創業1897年で、漂白剤の製造が発祥の企業です。シリコンやプラスチック製品に強みがあります。

こちらも幅広く事業を組んでいますが、デュポン同様イメージは悪いです。ベトナム戦争時に同じく枯葉剤を販売していました。

 

合併後は、世界最大の化学製品メーカーになりましたが、2018年までには3つの会社に分社化する予定になっています。

 

農業関連…デュポンがベース。遺伝子組み換え、除草剤・枯葉剤など。

特殊化学…デュポンがベース。電子製品、防護服など。

素材化学…ダウ・ケミカルがベース。工業向けプラスチック製品など。

 

つまり、2社が合併して重複するムダを省いた後、強みに特化した3社に分社するのが一連の流れです。この合併により、時価総額で約25%ほど上昇するプレミアムを見込んでいるようです。
参考記事「コングロマリットディスカウント

複数事業を併せ持つコングロマリットが悪であれば、分社化して特化するのは正義ということです。分社化する前提で合併するという機動力の高さが米国企業の強みです。日本では考えられませんね。

元々両社とも事業ポートフォリオが多彩だったので、3社ではなく6社に分割したほうがいいのではという意見もあり、メリットがあれば米国企業はなんでも実行してしまいます。今後の動向に注目ですね。

両社とも海外売上比率は6割強ほどあり、名実ともに世界一の多国籍素材メーカーといえます。(短い間だけどね)

 

※合併後のため、データは5年分のみです。参考文献「米国会社四季報2017春夏号」の、ダウ・ケミカルとデュポンを単純に足しただけです。参考程度でお願いします。

素材セクターのため、景気には敏感です。利益率も低めです。

 

デュポンは2016年に減配しているようです。2社合わせても配当金はずっと横ばいで、今後も急成長するような企業ではありません。

 

現時点情報(2017/9/12)

株価…66.85ドル
配当利回り…2.75%

2017年9月1日の上場以降のみなので、長期投資家には全く参考になりませんね。素材セクターなので最大手でも変動は激しいです。配当利回りは十分な水準かと思います。

 

さて、かなりホットな銘柄ですが、実態は古臭くて環境に悪い製造屋です。そのため、一般世間からのイメージは最悪です。イメージの悪い企業というと、日本だとなぜかサービス業ばかり思い浮かんでしまします。
???「ありがとうを食って生きていく」

また、素材セクターは、米国セクター別リターンが低かったことでも有名です。コモディティ化しにくく、企業ブランドがつけにくいです。商品価格にも左右されやすいし、人件費が安い新興国企業の台頭で消えていった企業も多いです。

そのため、バフェット派、シーゲル派、その他一般人の皆様から嫌われているかわいそうな子です。デュポンもダウ・ケミカルも同じようなタイプなので、嫌われ者同士の合併でした。

2社の過去業績も、決して安定はしていませんが、配当金の変動は緩やかで、株主還元は十分かと思います。

嫌われ要素を大量に持っているので、投資家の期待がかかることはあまりないでしょう。超老舗企業であり、今後もジグザグながら成長できそうな企業なので、不況局面で拾うことができれば、長期でも報われるのではないでしょうか。

とはいえ、今買うと分社化で面倒なので、投資する人は気を付けてください。

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エコラブ(ECL)分析 https://siegeljiro.com/ecl-bunseki https://siegeljiro.com/ecl-bunseki#respond Fri, 01 Sep 2017 06:18:42 +0000 http://siegeljiro.com/?p=1345 シーゲル二郎です。

今回は、エコラブ(ECL)を分析していきます。

衛生関連サービスで世界最大の企業です。

 

連続増配…31年

S&P格付…A-

採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500

 

衛生関連に特化したサービス業を展開する企業です。素材セクターに分類されていますが、ちょっと違和感があります。(どちらかといえば資本財っぽいような気がする)

ルーツは業務用洗剤で、現在はホテルや飲食店、工場などの清掃サービスを提供しているようです。非常に地味です。

日本企業でいうダスキン社みたいな企業です。関係ないですがダスキンとミスドは同じ会社です。

この手の企業は米国内だけの場合が多いですが、世界規模で展開できており、素晴らしいです。清掃や洗浄はどの国でも必要ですし、新興国の経済発展が進めば衛生に対する意識もより高まっていくでしょう。

 

2011年には米国企業のナルコ社を買収しており、水・大気処理事業にも参入しています。売り上げもそれを境に急上昇しています。

それ以外のオーガニックな変動はなめらかで、美しいですね。今後も右肩上がりが予想されています。

 

買収があった2011年以外を見れば比較的安定しており、十分美しいです。この手の地味な連続増配企業の割には、配当性向も程よく高めで、積極的な株主還元意欲が垣間見えます。

 

買収後は極めて安定しておりいい意味で退屈です。ROEは15%を超えており十分です。

 

現時情報(2017/9/1)

株価…133.30ドル
PER…29.74倍
配当利回り…1.11%
連続増配…31年

PERは30倍と、普通にグロース株並みです。配当性向はそこそこ高いはずが、配当利回りは低いです。かなり投資家のラブを集めているようです。

 

素材セクターだったので、まったく期待していなかったのですが、事業内容は素材らしくないし、業績の安定感も抜群で、かなりの優良企業でした。

衛生概念は今後世界中で高まっていきますし、グローバルに展開しているエコラブは世界中にラブを広げていくかもしれません。

セクターで銘柄を仕分けしていると、思わぬ機会損失を被るかもしれませんね。

しかし、株価は高く、配当利回りも1%強と魅力はありません。いつ買うの?今じゃないでしょ

 

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シャーウィン・ウィリアムズ(SHW)分析 https://siegeljiro.com/shw-bunseki https://siegeljiro.com/shw-bunseki#respond Thu, 31 Aug 2017 03:38:07 +0000 http://siegeljiro.com/?p=1184 シーゲル二郎です。

今回は、シャーウィン・ウィリアムズ(SHW)を分析していきます。

塗料メーカーで全米トップです。

 

連続増配…38年

S&P格付…A

採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500

 

塗料メーカー3強の一角です。他には、PPGインダストリーズ(PPG)とアクゾノーベル(オランダ)がいます。2016年には、米国大手バルスパー社の買収を発表したことで、世界トップクラスに躍り出ました。

 

同じ配当貴族の塗料メーカー、PPGインダストリーズは海外売上比率が半分を超えていたのに対し、こちらは米国内が主になっています。

 

PPGに比べると、買収による事業拡大もゆるかやに進んでいます。リーマンショック後は利益は落ち込んでいますが、その後回復しており、売上も右肩上がりで美しいです。

 

文句なしに美しいです。投資CFが非常に少なく、フリーCFを多く生み出すことができています。営業CFマージンは10%前後で推移していて安定しています。

 

増配率もそこそこありますが、利益の伸びが素晴らしいです。今後も増収増益が見込まれており、配当余力は万全です。

 

PPGと同じく自己資本比率が低いです。理由は不明ですが、ROEは合わせて急上昇しているので、業績悪化によるものではないようです。

 

現時点情報(2017/8/31)

株価…338.00ドル
PER…26.93倍
配当利回り…1.01%
連続増配…38年

PERは26.93倍と割高です。配当利回りが1%と、非常に低いです。あまり買いたくありません。

PPGインダストリーズと同じ塗料メーカーで、配当貴族ということで比較してしまいがちです。大きな違いは、PPGが海外の割合が多く、こちらSHWは米国内事業がほとんどということです。シーゲル二郎的には、もちろん海外展開しているPPGのほうが、地域や通貨が分散できるので好みです。

しかし、こちらは純利益が非常に安定しています。みんなから嫌われの素材セクター企業ですが、グラフからは素材セクターとは思えないほどの安定感です。米国市場は安定して塗料も消費しまくるのでしょうか。

また、営業CFマージンも10%前後で、意外と儲かるなという印象です。世界トップクラスのシェア、利益とキャッシュの安定感だけ見れば、非常に良い企業かと思います。

配当利回りが低すぎるので、シーゲル二郎はわざわざ選びませんが、配当貴族の資格は十分ありそうです。今後の増配率も期待できそうです。

 

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PPGインダストリーズ(PPG)分析 https://siegeljiro.com/ppg%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%80%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%ba%ef%bc%88ppg%ef%bc%89%e5%88%86%e6%9e%90 https://siegeljiro.com/ppg%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%80%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%ba%ef%bc%88ppg%ef%bc%89%e5%88%86%e6%9e%90#respond Thu, 31 Aug 2017 02:43:56 +0000 http://siegeljiro.com/?p=1173 シーゲル二郎です。

今回は、PPGインダストリーズ(PPG)を分析していきます。

自動車などの塗料メーカーで、世界トップクラスです。

 

連続増配…45年

S&P格付…A-

採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500

 

もともとは板ガラスのメーカーでしたが、19世紀末に塗料に参入し、現在ガラス事業はごくわずかです。航空機・船舶・建築・自動車などの塗料・材料がメイン事業です。

また、似たような企業で、シャーウィン・ウィリアムズ(SHW)という米国企業も、米国配当貴族指数に選ばれています。

塗料メーカーとしては、このPPGインダストリーズ、シャーウィン・ウィリアムズ、アクゾノーベル(オランダ)の3つがトップ争いをしているようです。塗料メーカーも買収合戦が激しいので、順位はコロコロ入れ替わりそうです。

 

海外展開はしっかりできており、世界中に塗料をばらまいています。

 

2013年にはアクゾノーベルの北米部門を買収しており、一時的利益が急増しています。その後は右肩下がりですが、今後は増収増益に転じる見込みです。

 

営業CFマージンは10%弱でぼちぼちですが、キャッシュフローは非常に安定して美しいです。投資CFに大きなブレがなく、フリーCFをしっかり残せています。

 

買収による利益が大きな割合を占めており、判断は難しいです。直近の配当性向は約50%ですが、今後は大幅な増益が見込まれているので、増配余力は問題ありません。

 

ROEがブレブレなのは事業買収の関係だと思うので、今後は落ち着きそうです。自己資本比率がずっと30%ほどで推移しており、少し不安です。

 

現時点情報(2017/8/31)

株価…103.81ドル
PER…37.47倍
配当利回り…1.73%
連続増配…45年

PERは37倍以上と非常に高いですが、買収のイザコザのためで、問題ありません。今後は落ち着くでしょう。配当利回りが低めですが、配当性向がもともと低いためで、割高ではないでしょう。

塗料という非常な地味な事業内容で、各グラフも非常に地味でした。自己資本比率が30%と低めであり、利益のばらつきも激しいです。フリーCFは比較的安定的で、ペンテア(PNR)と似ています。

塗料自体はコモディティ産業といえるので、イメージ通りあまり魅力はありません。決して悪い銘柄ではありませんでしたが、わざわざ選択する理由もない気がします。

可もなく不可もないので、配当貴族の一員であることに意義はありません。

 

 

 

 

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エアー・プロダクツ・アンド・ケミカルズ(APD)分析 https://siegeljiro.com/apd-bunseki https://siegeljiro.com/apd-bunseki#respond Wed, 30 Aug 2017 04:38:00 +0000 http://siegeljiro.com/?p=1098 シーゲル二郎です。

今回は、エアー・プロダクツ・アンド・ケミカルズ(APD)を分析していきます。

産業用ガス産業の大手で、世界第3位です。

 

連続増配…34年

S&P格付…A

採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500

 

名前が長いので、ティッカーのAPDで呼びます。似ているADPと間違えないようしてください。

事業内容は、産業用ガス製造ということで、素材セクターに分類されています。

素材セクターは、長期でのリターンが低かったので、シーゲル派にすこぶる嫌われています。

また、典型的なコモディティ産業で、全ては値段で勝負がつきます。「APDのガスは他とは違う!」なんていうお客さんはいません。

そのため、バフェット派からも嫌われています。

全セクターの中で一番影が薄いといっても過言ではありません。

 

事業は世界規模であり、海外売上比率は60%と上出来です。

 

売上は横ばいです。純利益は、年度ごとにばらついており、美しくありません。赤字の年がないだけまだマシでしょうか。

 

非常に汚く、2013年はフリーCFがほぼありませんでした。営業CFマージンは、15%以上をキープしていて、直近では28%もあります。しかし、投資CFが多く、安定していないため、総合ではダメダメです。

 

2016年は利益減少に伴い配当性向が100%を超えてしまいました。しかし、2016年に電子材料部門をスピンアウトしたため、利益は減少しています。

 

自己資本比率は40%をキープしていて安心できそうです。ROEも思ったより変動していません。

 

現時点情報(2017/8/23)

株価…145.37ドル
PER…30.04
配当利回り…2.61%
連続増配…34年

PERは30倍を超えていますが電子材料部門のスピンアウトに伴う減益によるもので、割高ではありません。配当利回りも2.5%とそこそこあり、十分です。

 

さて、素材セクターという負け組に属していますが、意外に悪くないなといった印象です。フリーCFが不安定なのは大きなマイナスですが、利益はしっかりキープできていますし、株主還元も配当金という形でしっかり出ています。

連続増配34年は伊達ではありませんね。シーゲル二郎はいりませんが。

一言…1回しかAPDと呼んでない

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ニューコア(NUE)分析 https://siegeljiro.com/%e3%83%8b%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%82%b3%e3%82%a2%ef%bc%88nue%ef%bc%89%e5%88%86%e6%9e%90 https://siegeljiro.com/%e3%83%8b%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%82%b3%e3%82%a2%ef%bc%88nue%ef%bc%89%e5%88%86%e6%9e%90#respond Fri, 01 Sep 2017 02:28:32 +0000 http://siegeljiro.com/?p=1305 シーゲル二郎です。

今回は、ニューコア(NUE)を分析していきます。

米国最大の鉄鋼メーカーです。

 

連続増配…43年

S&P格付…A-

採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500

 

米国最大の鉄鋼メーカーですが、アメリカにしては珍しく世界規模で見るとそんなに大きくありません。鉄鋼メーカーで生産量世界一は、ルクセンブルクのアルセロール・ミッタル社で、ニューコアの生産量の5倍近くあります。そのため、生産量は世界14位と大きく後れを取っています。

出典「nucor

なぜだかわかりませんが、スクラップ工場を見ると少年のような心を思い出します。鉄は男のロマンです。

素材セクターということで、鉄鋼というコモディティを扱う以上、他社との差別化は難しいです。また、世界的には中国メーカーが上位に多く、ニューコア含む米国勢は押されています。

また、鉄鉱石価格に大きく影響されます。

出典「世界経済のネタ帳

リーマンショック前のバブルがすさまじいですね。もちろんニューコア含む鉄鋼企業も大打撃を受けました。

 

2007年・2008年とそれ以降の利益が全く別物になっています。今後は景気回復に伴い増収増益が見込まれていますが、鉄鋼価格がすべてともいえる事業で、安定感は非常に悪いです。同じように原油価格に左右されるエネルギーセクターと比べても、こちらはより薄利多売であり不安定です。

 

リーマンショックから右肩下がりで素晴らしく汚いです。意外と投資CFが少ない印象ですが、営業CFがばらつきすぎで話になりません。営業CFマージンは10%前後とそこそこのようです。

 

リーマンショック前は配当性向に余裕がありましたが、それ以降はカツカツです。今後は増益見込みとはいえ、今後の連続増配は安心できません。

 

自己資本比率は50%を超えていて十分です。ですが、自己資本比率は気休めにすぎず、一番大切なのは安定したフリーCFであるのは言うまでもありません。

 

現時点情報(2017/9/1)

株価…55.11ドル
PER…15.11倍
配当利回り…2.74%
連続増配…43年

 

PERは15倍と非常に割安です。今後はさらに増益見込みなので、もっと下がるかもしれません。しかし、ビジネスモデルがあまりに不安定であり、本当に割安なのかは不明です。鉄鉱石価格に業績が連動してしまうので、企業自体でどうにもできない問題を抱えているのは大きなマイナスです。

素材セクターやエネルギーセクターは、シーゲル二郎はあまり好きではありません。あくまでこれらのセクターは、コモディティ商品価格に影響されてしまいますので、企業でできることは、商品価格下落リスクに備えて自己資本比率を調整したり、設備投資を抑えたりするような受動的な対策しかできません。(エネルギーセクターのエクソンモービルやシェブロンは、このあたりが非常にうまいので、シーゲル派含む長期投資家から人気が高いです。)

自己資本比率が高ければROEが下がり、資本効率が落ちますし、設備投資を調整するということはフリーCFの金額が安定しないことにつながり、刺激的なキャッシュフローになってしまいます。

これらのセクターに投資をするのは、「配当金が出る商品」と思って投資をしたほうがいいのかもしれません。(石油派の人に怒られそう。)

あくまでシーゲル二郎は、どんな時でも安定して購買力を維持できる資産運用を目指しているので、常にフリーCFを安定して生み出し、その中で配当金を払える企業に投資をしたいので、このニューコアもあまり投資したいとは思いません。

逆に言えば、素材セクターで43年連続増配はそれだけニューコアの財政管理が素晴らしいともいえることであり、優良企業であることは間違いありません。

 

 

 

 

 

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