バフェット「ゆっくり金持ちになりたい人はいない」
シーゲル二郎です。
世界では、たくさんの人が投資で大金持ちになっていますが、徹底した長期投資で成功した人は非常に少ないです。
世界一の投資家、ウォーレン・バフェット氏は、徹底した長期投資で成功した人物です。
何かのきっかけで暴落した企業の株を買い、その企業が良い会社であり続ける限り持ち続けました。そのため、資産が増えていくスピードは比較的緩やかです。
バフェット氏は、投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)のCEOです。同会社は通常の会社というより、バフェット氏がファンドマネージャーを務めるアクティブファンドといったほうが実態に近いです。
バフェット氏の資産のほとんどは、バークシャーハサウェイのA株といわれています。そのため、同社の株が上がればバフェット氏の資産も増えることになります。
ちなみに現在、資産総額は約8.5兆円で、ビル・ゲイツ氏に次ぐ世界で2番目のお金持ちです。
バークシャー・ハサウェイは、配当金を出さないことで有名です。そのため、リターンは全て株価の上昇です。
1965年~2012年での株価上昇率は、年率約20%近くありました。平均なので年度ごとにばらつきはありますが、毎年増えるのはたったの20%だけです。
1,000,000円投資しても、1年後はたったの1,200,000円です。1年間で10倍になるような夢はありません。
次の年は1,200,000円に+20%でたったの1,440,000円です。まだ夢はありません。
37年目には850,560,000円です。夢だらけです。
最初に100億円用意して運用していれば、ちょうどバフェット氏と並ぶくらいのお金持ちになっています。
このように、複利でだんだんと増えていくので、最終的には大きな資産に成長します。裏を返せば、夢のように稼ぐためには長い時間が必要なのです。
現在アマゾン(AMZN)のCEOを務めるジェフ・ベゾス氏が、バフェット氏と対談する時がありました。
ジェフ・べネス氏は、バフェット氏にこう尋ねました。
「なんでみんなあなたの投資戦略をマネしないんですか?」
それに対し、バフェット氏はこう答えました。
「誰もゆっくり金持ちになりたいひとなんていないよ。」
これは、多くの投資家が短期的な利益を求め、結果投資資金を溶かしてしまうという状況を考えれば、非常に納得のいく理由です。
バフェット氏は集中投資で財産を築きましたが、その一方投資家の多くはインデックスファンドを持ち続けることが最適だということを話しています。
参考記事「分散は無知に対するヘッジだ」
バフェット氏自身は集中投資、みんなに勧めるのは分散投資ですが、どちらも長期保有する点は一緒です。世界一の投資家が長期投資するべきといっていても、多くの投資家は短期投資で大儲けを夢見てしまいます。
2015年における米国での投資信託保有期間は、平均して4.6年です。ちなみに日本は2.6年です。
外部リンク「日本版ISAの道 その129」
米国のほうが長いですが、それでもたったの4.6年です。投資信託は、もともと長期投資向けに設計されているのがほとんどなので、株式などを含めればさらに短くなると予想できます。
金融先進国で、バフェット氏が生まれ育った米国ですらこのありさまなのですから、バフェット氏の教えを実践している人がどれだけ少ないかがよく分かります。
人は、金持ちになりたいという欲望があります。そして、できれば若いうちに金持ちになりたいとみんな思っています。
だからこそ、多くの人にとってはこれからも株式市場はギャンブル場として君臨するし、数少ないゆっくりお金持ちになりたい人にとっては、着実に資産を増やせる希望(エスポワール)になると思っています。
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実績のない社畜がウンチクほざいても説得力ないよー