アセットアロケーションとポートフォリオについて
最近ブログの更新をサボっているつみたて次郎です。
つみ次郎のように長期バイアンドホールド型の投資家の場合、基本的に次の流れで投資を実行していくのが好ましいです。
①自身の投資方針を固め、資産配分や売買基準を決めておく
②上記の投資を低コストで実現できる金融商品や制度を選ぶ
専門用語でいえば、①はアセットアロケーション、②はポートフォリオに近い概念といえそうです。
言葉の定義は様々ですが、つみ次郎は下記のように解釈しています。
アセットアロケーション…資産配分の選択と比率
ポートフォリオ…具体的な金融商品の組み合わせ
この2つは混同されがちですが、その意味を考えていくと全く異なります。
アセットアロケーション
長期投資家にとって最も大切な要素です。
自身のリスク許容度や各資産への期待などを考慮して、最も自分の考えを反映できる資産配分を考えていきます。
インデックス投資家であれば、資産クラス(日本株、先進国債券など)で単純化できるのでわかりやすいですね。
「どの資産をどのように組み合わせるか?」を考えていくのは、投資家の運命を大きく左右する要素です。
つみ次郎の場合、現時点では米国株ファンドに100%割り振っている状況です。
参考記事…つみたて次郎の秘密のポートフォリオ
また、売買を行うことで資産配分は変化するので、拡大解釈すれば売買ルールの決定もアセットアロケーションの一部と考えることもできます。
固定比率でリバランスする・市況に合わせて比率を変えるなどが選択肢になります。
アセットアロケーションの決定において必要なことを分けると、
①どの資産クラスをどのような比率で組み合わせるか
②売買ルール(資産配分比率の変更基準)をどうするか
の2つに大きく分かることができます。
また、アセットアロケーションの中に無リスク資産(定期預金・個人向け国債等)を含むかどうかも意見が分かれそうですが、個人的にはリスク資産と併せて比率を考えたほうが良いと思っています。
参考記事…
このアセットアロケーションこそが、最もリターンを左右する要素であり各投資家の個性が出るところです。
傾向ごとにジャンル分けすると、つみ次郎の周りでは「高配当株芸人」「新興国株芸人」「レバレッジ芸人」あたりをよく見かけます(笑)
ポートフォリオ
アセットアロケーションを決めたら、次はそれを実現できる方法を見つける必要があります。
つみ次郎の場合、米国株に投資するために楽天VTI・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)などの国内投資信託を中心に投資を行っています。
また、できるだけ非課税で運用したいので、つみたてNISAやiDeCoを最優先で活用しています。
ポートフォリオの意味は「具体的な投資先の金融商品の組み合わせ」ですが、実際投資家はその金融商品をどの口座内で保有するかも考えなければならないので、特定口座・NISA・iDeCo等のどれで保有するかということもあらかじめ考えておくことが好ましいです。
つまりポートフォリオの決定も大きく分ければ
①アセットアロケーションに沿った金融商品を選定する
②どの口座内で保有するか(場合によっては複数口座を併用)
の2つに分けて考えていく必要があるということになります。
アセットアロケーションは無限の選択肢が存在していますが、ポートフォリオは比較的選択肢が限られています。
全体の流れを再確認
これまでの話をまとめてみます。
投資家の意思決定はアセットアロケーション→ポートフォリオの順番で考えていくのが理想です。
それぞれ2段階ずつ分けると、全部で4回の意思決定が必要になります。
アセットアロケーション
①資産配分の決定
②売買ルールの決定
ポートフォリオ
③金融商品の決定
④保有先口座の決定
投資家によっては順番が多少入れ替わるかもしれませんし、もっと細かく分けて考えたい人もいるでしょう。
あくまでつみ次郎の場合はですが、少なからず多くの投資家は上記のような意思決定プロセスを経て各自のスタイルが確立しているのではないかと思います。
インデックス投資家の場合
アセットアロケーションはリターンに直結しますし、「理想のアセットアロケーション」というのは世界中の投資家や経済学者が研究している永遠のテーマです。
あくまで予想の世界であり、どのような組み合わせが理想か分からないので日々議論が交わされていますし、派閥によるぶつかり合いもしばしばあります。
その一方、インデックス投資家の場合はアセットアロケーションが決まれば、ポートフォリオも半自動的に決定していきます。
例えば「S&P500に100%資産を配分する」というアセットアロケーションを決めれば、投資先の金融商品はかなり絞り込めます。
・国内投信→eMAXIS Slim・iFree
・海外ETF→VOO・IVV・SPY
・国内ETF→1557・1547
金融商品が決まれば、保有先口座(特定口座・NISA・iDeCo)も自動的に決まります。
S&P500じゃなくても「先進国株インデックス」とかでも大体似たようなものです。
複数の資産クラスを組み合わせる場合、単体ファンドを自分で組み合わせるかorバランスファンドを使うかみたいな分岐が出てきますが、どちらにせよリターンに大きな影響を与えるものではありません。
インデックス投資家に限れば、アセットアロケーションの決定に全力を注ぐべきではないかと思います。
当ブログとポートフォリオ
当ブログはインデックス投資ブログのつもりなので、インデックス投資家またはインデックス投資に興味がある人が読者対象となっています。
そして当ブログでは、アセットアロケーションの決め方よりも、ポートフォリオの決め方に関する記事を重視するように心がけています。
なぜならアセットアロケーションというのは高度な金融理論や投資経験などによって導き出される聖杯であり、少なくともつみ次郎が深くアドバイスできるジャンルではないからです。
その一方、ポートフォリオというのはアセットアロケーションを実現するための箱に過ぎず、比較的明確な答えが存在する要素です。
つみ次郎と全くスタイルの異なる投資家だったとしても、「〇〇という方針なら△△がいいよ」と選択肢を提示することはできます。
なので当ブログでは類似金融商品同士の比較だったり、NISAやiDeCoを活用した節税などの記事などといったポートフォリオの決定に必要な考え方や知識について書いた記事が多いです。
具体的には「ファンドAよりファンドBのほうが低コストだよ」「NISA使ったほうが節税できるよ」「□ボアドより〇〇で代用したほうがいいよ」みたいなアドバイスになります。
しかしインデックス投資家にとってこれらのアドバイスは、ポートフォリオを決める最後の小さな一押しに過ぎません。
つみ次郎及び当ブログは、その最後の一押しをしてあげられるような存在になりたいです。
裏を返せば「一番大事な所は自分で考えろ!」という自己責任論をふりかざしていることになります(笑)
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