ビザ(VISA)分析

シーゲル二郎です。

今回は、ビザ(VISA)を分析していきます。

クレジットカードブランドで世界シェア1位です。

 

連続増配…9年

S&P格付…A+

採用インデックス
・NYダウ
・S&P500

 

「世界通貨」「三井住友VISAカード♪」などといったフレーズは聞いたことがあるのではないでしょうか。クレジットカード業界で世界シェア1位で、世界中で電子決済サービスを提供するIT企業です。

同じくNYダウ採用銘柄の中には、もう一つクレジットカード発行会社があり、アメリカン・エキスプレス(AXP)という企業です。「アメックスカード」といえばピンと来る人もいるのではないでしょうか。

しかし、この2社は同じクレジットカード関連会社でも、ビジネスモデルが全く違います。クレジットカードは、主に2段階の業務があります。

①クレジットカードの決済システムを金融機関に提供する。
②顧客にカードを発行する。年会費や利息などを得る代わりに代金回収のリスクを背負う。

ビザの場合、①の部分のみを担当しており、「VISA」の決済システムを使わせてあげる代わりに手数料をもらっているだけです。ちなみにシーゲル二郎はVISAブランドのの楽天カードを使用しているので、ビザが①、楽天が②の部分を担当しているといえます。VISAクレジットカードの場合は、必ず②に別の会社が関係してくるということです。他には、三井住友、セゾンあたりが有名ですかね。

そのため、ビザは、決済サービスの手数料が中心の企業です。

それに対して、アメリカン・エキスプレスの場合、①と②両方を自社で行っています。自社で決済サービスを作り、カードの発行自体も自社で行っています。そのため、他の会社は一切関係ありません。そのため、利息を取ったり自社独自のサービスをクレジットカードに搭載できますが、ローンを返済できない人がいた場合、大きな損失を受けます。

アメリカン・エキスプレスは、自分でカードを発行するので年会費や利息で儲けることができる代わりに、貸し倒れリスクを背負う金融機関としての業務が中心の企業です。

そのため、ビザは情報技術セクター、アメリカン・エキスプレスは金融セクターに分かれています。ビザは、金融リスクを背負わないので、比較的リスクは低く、安定して稼げるビジネスモデルになっています。

ただし、不況に特別強いわけではありません。なぜなら、決済システムの手数料は、決済額の一部を徴収する方法であるため、世の中の金回りが悪くなり、クレジットカードの利用が減ってしまうことで、間接的に得る手数料も減ってしまうからです。とはいえ、赤字や倒産につながるようなリスクは皆無であるため、あまり問題ではありません。

ちなみにVISAが使えるお店では、VISA加盟店として登録してあり、クレジットカードで使うと手数料を一部ビザに取られてしまうので、クレジットカード払いを嫌がる店も多いです。ちなみにお店で店が取られる手数料は次の通りです。

業種 手数料(目安)
飲食店 5%
小売店 4%
デパート 2%
コンビニ 1%

 

返済不能となるリスクに応じて手数料も変わってきています。食い逃げはダメ、ゼッタイ。

とはいえ、手数料を払うのは加盟店側だし、貸し倒れても損失を負うのは金融機関なので、ビザ本体はノーダメージですがね(強気)

ビザの創業は2007年と最近ですが、もととなったのは1958年にバンク・オブ・アメリカが設立した BANK AMERICARD という会社だそうです。近年急成長を遂げている企業であり、典型的なグロース株です。

世界シェアも圧倒的で、世界のクレジットカードの半分はビザブランドです。残り3割がマスターカード(MA)で、2社で市場の大半を支配しています。日本ではJCB(笑)も有名ですが、世界で見ればその他大勢に含まれています。

 

意外と米国比率が高いですね。アメリカはカード社会なので、クレジットカードの利用率は高いです。とはいっても、決済全体の25%ほどです。しかし、デビットカードも広く普及していて、こちらも25%ほどを占めています。合わせて50%がカードで決済されているので、デビットカードも扱うビザはボロ儲けできます。

しかし、日本では合計でも10%強ほどしか利用されておらず、中国ではアリペイと呼ばれる電子マネーが猛威を振るっており、あまり使われていません。

世界中で普及しているとはいえ、競合先は現金、電子マネー、さらにビットコインなど非常に多いです。

 

成長率もさることながら、利益率がやばすぎます。超高収益グロース株であり、業績ピカピカです。今後も高い増益と利益率が期待されています。

 

 

頭がおかしくなりそう。決済サービスの提供だけなので、設備投資はほぼ不要で、莫大なフリーCFを生み出しています。営業CFマージンは2014年には50%を超えており、笑ってしまうほどの高収益です。頭がおかしくなりそう。

 

利益の成長も増配率も素晴らしいです。自社株買いにも積極的なようです。創業からはわずか10年ですが、圧倒的シェアとブランドを築いており、今後の成長も期待できます。株主還元ステージに入るのもあっという間な気買いします。

 

ROEは10%台と低めですが、自己資本比率が高いので仕方がありません。直近では自社株買いに積極的なため、自己資本比率は減少しています。

 

現時情報(2017/9/8)

株価…104.56ドル
PER38.89倍
配当利回り…0.63%
連続増配…9年

PERは40倍に迫る勢いで、完全にグロース株です。連続増配は9年とそこそこですが、配当利回りを見ればもう無視していいです。

業績そのものは文句なしです。ですが、右肩上がりすぎるので、その時点で長期投資としては不適切です。多くの投資家は、急成長企業を楽観的に見積もり、衰退企業を悲観的に見積もる性があるため、ビザも楽観的な値段がついている可能性が高いです。

また、クレジットカード以外の決済システムサービスの台頭も脅威です。上記でも触れた電子マネーはその最たるもので、日本では、Suicaやnanacoなどが有名であり、クレジットカードよりも身近に決済をすることができます。

中国では、中国のアマゾンともいえるアリババ社が提供する、「アリペイ」電子マネーが広く普及しています。ただ使うだけでなく、他の人に送金したりもできて、銀行口座のような役割まで兼ねるようになっています。

また、最大の脅威は、ビットコインなどを含むブロックチェーンです。技術的なことは詳しくわかりませんが、現在のビザのように、システムの中心的な組織が必要ないので、手数料が安く済みます。また、データを改ざんすることが技術的に難しく、匿名性にも優れています。

現在のビットコインはきな臭いので知りませんが、大手金融機関を含めクレジットに代わる決済システムを創ろうとする動きも出ています。

しかし、シーゲル二郎はあまり問題ないと思っています。電子マネーの1つに、アップル社が提供するアップルペイというものがありますが、このシステムもビザのシステムを借りて運営されています。

また、ビザ自体もブロックチェーンの開発に積極的です。「VISA BtoBコネクト」と呼ばれるもので、金融機関の間の送金をリアルタイムにできるシステムを開発中です。決済システムであればビザにはノウハウがあるわけですから、後発でも十分戦えます。

もちろん一般個人向けの決済サービスであれば、クレジットと競合してしまうためビザ自身も身を切る改革になりますが、そう簡単にクレジットカードの利便性がなくなることはないでしょう。クレジットカードの最大のメリットは、支払いを遅らせてまとめて払えることです。

もしクレジットカードが廃れるなら自分で別な決済手段を開発するまでです。

また、ビットコインなどの仮想通貨は、中央集権機能が必要ないから、国家にとらわれないといいますが、さすがに国家の信用がない通貨をみんなこぞって使おうという流れは起きないと思っています。

参考にビットコインのチャートです。現在は5,000ドルを超えていて天井知らずです。上がり続けるかは別にして、こんなに変動するものを通貨として使うことはできません。国家の信用すらないビットコインは、おもちゃのお札と同じです。

本当に決済の主流にするならば、あくまで単位はドルやユーロにしなければならず、結局国家の呪縛から逃れることはできません。

 

まぁシーゲル二郎は、クレジットカードが主流になろうと、ブロックチェーンが主流になろうと関係ありません。ただ、ビザは今後も成長が期待されているし、その対抗馬ブロックチェーン業界も期待されている。この時点で両方とも投資対象からは外れます。ビザはNYダウにいるけどね…

しいていうなら、決済手段は1つにまとめたいので、どこか1社が圧倒的独り勝ちしてくれればいいです。

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