【楽天】バンガード(Vanguard)がファンド直販を検討中らしい【セゾン】

つみたて次郎です。

ブルームバーグより、興味深いニュースが発表されていたので紹介します。

外部リンク「米バンガード、日本でファンド直販を検討-提携にも引き続き門戸開く

超大手インデックスファンドの運用会社バンガード(Vanguard)が、日本でファンドの直接販売を検討しているようです。

日本産のファンドを新設するだけなのか、証券会社まで立ち上げるのかといった詳細については一切不明です。

バンガードといえば、インデックスファンドを始めて販売した会社であり、ファンド保有者自身が株主になるという独自の企業構造により、圧倒的な低コストを実現している素晴らしい金融機関です。

バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)等は非常に有名ですね。

海外ETFの場合、上場株式と同じ扱いですので日本からでも自由に売買が可能です。

しかし、未上場のミューチュアルファンドの場合は別です。

もともとバンガードは、ETFではなく投資信託を販売する会社としてスタートしています。

バンガードの看板商品として、米国株全域をカバーする「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」がありますが、実は投資信託と共同で運用されています。

ETFと投資信託を一緒に運用することで、さらなる低コスト化に成功しています。これはバンガードの特許であり、大きな魅力の1つです。

また、同一内容でも、投資額に応じて信託報酬を分けるというシステムがあります。

上記のVTIと同様の投資方針である投資信託に、「VTSAX」と「VTSMX」というものがあります。

商品名 形式 信託報酬 最低投資額
VTI ETF 0.04% ×
VTSAX 投資信託 0.04% 10,000ドル以上
VTSMX 投資信託 0.15% 3,000ドル以上

 

ETFであるVTIは上場していますので、日本でも通常の米国株同様に購入できます。

しかし、残り2つは今のところ日本で買うことはできません。以前はマネックス証券で取り扱っていたこともあったようです。

投資信託2種は、最低投資額に応じて信託報酬に大きな差があります。

とはいえ、上位ランクのVTSAXでも10,000ドル以上(約110万円以上)なので、貧乏人つみたて次郎でも十分に手が出せる領域です。

ETFと同様の信託報酬0.04%というのは考えられない水準ですね。その一方、VTSMXは0.15%なので、日本の投資信託と比べて極端に低コストとはいえなくなります。(実質コスト考慮すると素晴らしいことには間違いないですけどね)

ちなみにさらに上のランクもあるようですが、何億円とかが必要になってしまうので無視します。

日本で米国株に投資したい場合、投資信託で有力となるのはやはり「楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)」でしょう。

ETFであるVTIを間接的に保有するだけの投資信託で、信託報酬は0.1696%となっています。

見かけ上の信託報酬だけなら、VTSMXの0.15%に迫る勢いです。

現時点では情報があやふやすぎますが、もしバンガードが直販を開始するのであれば、当然ながらVTSAXかVTSMXはラインナップに入ることでしょう。

そうすると、去年から提携を始めたばかりの楽天投信投資顧問(株)との間に大きな亀裂が入ることになります。

コラボ商品である「楽天・バンガード」シリーズは現在大人気ですが、いきなりその看板を外されることになります。

また、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」を掲げるセゾン投信も安心してはいられません。

とはいえ、個人的には楽天のほうがダメージがデカいと思われます。

なぜなら、セゾン投信は既に「セゾン」というブランドを獲得しているにもかかわらず、楽天は投信としてのブランドは皆無に等しく、低コストであり続けなければならない宿命だからです。

バンガードがもし本国水準で日本上陸を果たした場合、楽天は致命的なダメージを受けるでしょう。

※ホルダーのワイ涙目

しかし、現実的にはいくつかの懸念があります。

 

そもそも本当に直販するのか?

バンガードの日本上陸については、3年ほど前にも一度話題になっていたようです。

しかし、実際は見送られる形になりました。個人的には、去年からスタートした楽天バンガードがその役割を無事達成したのかと思ったのですが、その予想は完全に外れてしまいました。

あくまで検討中に過ぎず、あまり過度に期待しないほうがよさそうです。

 

上陸したところで魅力的な商品になるのか?

米バンガードは、現在イギリスとオーストラリアで直販を行っているようですが、そのラインナップは微妙です。

インデックス投資ブロガー、つらお氏が詳しくまとめていてわかりやすいです。

外部リンク…バンガードの日本直販の可能性? あったとしてどんなものになりそうか…

バンガードにとっての日本が特別大きなビジネス拠点とも考えにくいので、似たり寄ったりの期待はずれな水準になるのではないでしょうか?

仮にそうであれば、楽天バンガードやeMAXIS Slimなどの国産ファンドに分があると思います。

 

つみたてNISAに対応するのか?

バンガードは、基本的にボッタくり商品を取り扱いません。運用額世界第2位という規模のメリットと特殊な株主構造により、正攻法で低コスト化を実現しています。

また、前半でお伝えしたとおり、投資額に応じた信託報酬の変化など、ユーザーごとに適切な負担をかけていることが良く分かります。

ボッタくり商品と赤字商品を織り交ぜて低コスト化を図っている国内の運用会社とは全く違いますね(笑)

2018年から始まったつみたてNISAですが、少額で積立投資をスタートできることを制度のウリとしており、毎営業日積立を行う毎日積立に対応している証券会社もあります。

ちなみにつみたて次郎も楽天VTIを毎日積立中です。

参考記事「SBI証券でつみたてNISA設定がスタート!

しかし、少額の毎日積立というのは、運用会社にとっては大きな負担となりうる要素です。

ETFと違い投資信託は、購入・解約に伴う負担を全受益者で担う必要があるので、低コスト化を進めていくには小口の積立投資ユーザーは歓迎できない存在でもあります。

それを解消するための資産額に応じた信託報酬変化でもあり、バンガードが日本独自の投資文化に合わせてくれる可能性は低いのではないかと思っています。

 

外資企業の投信は撤退リスクがある

もし今後日本に参入することが決まるのであれば、それは日本という市場をビジネスチャンスととらえているということです(当たり前の話でスイマセン)

逆に言えば、日本に魅力がなくなれば即撤退するということです。

投資信託ならば、繰上償還ということになります。長期投資家にとっては、繰上償還は課税繰り延べ効果の消滅を意味しますので、絶対に避けたい結末です。

米国企業はシビアですので、メリットがなくなれば即撤退するでしょう。バンガードは外部株主がいませんので、利潤追求に走ることはないかと思いますが、優先順位は米本国の受益者≻その他国の受益者であることを忘れてはなりません。

海外ETFの場合、NY市場に上場している株式を買うだけなので、この心配は一切いりません。

しかし投資信託は上場していませんので、販売主がこちらに寄り添ってくれなければ買うことすら不可能です。

例えるなら、自分で海外から直接輸入するのが海外ETF、輸入代行者から間接的に買うのが投資信託となります。

どちらがより確実に買い付けできるかを考えれば一目瞭然です。

そのため、仮にバンガードが国内籍ファンドとして投資信託を販売するとしても、海外ETFと同じようなノリで買うのは危険かと思われます。

その点では楽天バンバードやセゾン投信はなかなかうまいポジションにいるといえます。絶対に日本から撤退しませんから(笑)

 

まとめ

個人的には、あまりいいニュースだとは思ってません。

いろいろ要素はありますが、本当に低コストになるのかという懸念と、仮に実現しても運用会社が外資系という致命的なデメリットをかかえることになるのが痛すぎます。

安定感を考えれば、直接市場で買い付ける海外ETFが一番ですし、投資信託ならば国内産が安心できると思います。

実現するか自体も不明ですし、実現したとしても投資家が手放しで喜べる状況になることは考えにくいというのが個人的な感想です。

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バンガード次郎

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