ザ・トラベラーズ(TRV)分析

シーゲル二郎です。

今回は、ザ・トラベラーズ(TRV)を分析していきます。

米国大手の損害保険会社です。

 

連続増配…12年

S&P格付…A

採用インデックス
・NYダウ
・S&P500

 

米国での売り上げが9割以上を占めるローカル保険屋なので、知名度は皆無です。NYダウに採用されている優良企業ですが、時価総額は約4兆円弱と、30銘柄の中では最も低いです。

同じくNYダウ採用で時価総額世界最大のアップル(AAPL)が約90兆円なので、20倍以上の差があることになります。

とはいえ、日本で同じ時価総額4兆円弱の企業を探すと、セブン&アイ・ホールディングスあたりと同じくらいの規模なので、いかにNYダウ銘柄が桁違いかわかります。

ちなみに日本最大はトヨタ自動車で約20兆円です。

 

事業内容は、法人向けが過半数を占めます。労災保険、賠償責任保険、自動車保険、住宅保険と、幅広く展開しています。

 

金融セクターですが、リーマンショックではへこんでいません。金融リスクよりは、災害発生時の保険金支払いがリスクとなります。保険契約者から定期的に保険料を徴収できるので、売り上げは非常に安定しています。今後の予想もほぼ横ばいで面白くはありません。(誉め言葉)

 

全ての年度で営業CF=フリーCFとなっています。まぁ保険屋ですから設備投資は皆無でしょう。営業CFマージンは15%前後となっており、十分高収益といえます。

 

配当性向は低いですが、自社株買いに積極的な企業として有名であり、配当性向が100%を超えることも珍しくありません。配当金よりも自社株買いで株主還元する企業です。

 

自己資本比率は25%と低めですが、安定しており美しいです。利益のバラツキがあるためROEもぶれていますが、心配ないレベルです。

 

現時情報(2017/9/9)

株価…119.8ドル
PER…12.77倍
配当利回り…2.45%
連続増配…12年

PERは13倍を切っており非常に割安です。配当利回りは2.45%と高くありませんが、その分自社株買いが凄まじいので、今後の増配率は期待できそうです。自社株買いをすればするほど、発行株式数が減って株価上昇や増配に好影響です。

直近では暴落していますが、アメリカで発生している大型ハリケーン「イルマ」の影響で、保険金支払いが増加すると思われているからです。

業績自体は文句なしの優良企業です。しかし、今後の成長は鈍く、金融セクターであるため株価も割安です。

そのため、トラベラーズの自社株買いが素晴らしい効果をもたらしています。株価が安い状況であれば、税金が発生する配当金よりも自社株買いのほうが有利です。株価が安ければ、それだけ安く自社株を買い戻すことができ、効率的に発行株式数を減らすことができます。

自社株買いは、端的に言うと配当金の後払いです。今のうちに自社株買いをすすめて株数が減るほど、将来の配当金を少ない株主で分け合うことができます。

そのため、現在配当利回りは低めですが、今後の舵取り次第ですさまじい増配を続けることも可能でしょう。

 

さて、シーゲル二郎は米国内の地理的リスクを背負うことになる損害保険会社はあまり投資したいとは思いません。これは企業努力どうこうでなく、保険という業種柄避けれらない問題です。

不謹慎でありますが、今回のハリケーン「イマル」でも、フロリダ州などで猛威を振るっており、米国内でビジネスを行う企業も一時的な損失を出すことになります。米国株投資家もダメージは避けられません。

米国株投資家がいくら「米国企業は多国籍展開してるから国際分散投資できてる」といっても、あくまで米国企業の主戦場は米国なのですから、米国の地理的・政治的・経済的リスクを大きくとっていることは自覚しなければなりません。

そのため、米国株投資家は、アメリカと一枚岩であるビジネスに積極的に投資をするべきではないと思っています。トラベラーズは、ほぼ米国内のみで損害保険を展開しているので、米国で大きな災害があったとき真っ先にダメージを受けることになります。

とはいえ、金融セクター、低い配当性向という嫌われ要素を持っているけど、安定して自社株買いを続けるトラベラーズは長期投資で報われる可能性は高いです。大事なのは投資家の期待がかからないことです。利益のバラツキも少ないし、フリーCFも十分です。

NYダウとして保有する分には全く問題なく、素晴らしい優良割安株といえるでしょう。

 

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