低PBR戦略の有効性

シーゲル二郎です。

株式の割安さを記す指標として、PERのほかにPBR(株価純資産倍率)があります。

PBRとは、企業が持っている株主資本(≒資産-負債など)が、株価に対して何倍であるかを表したものになります。

仮に1倍であれば、貸借対照表で考えた会社の価値と株価が一致していることになります。ですが、通常は1倍を超えて取引されます。

1倍を超えていることは、会社がその株主資本を使って利益を得ることを期待していることになります。1倍を切っていれば、理論上は会社を解散してしまったほうがお得ということになります。

上記のPBRが1倍を切っている割安株を買い占めて莫大なリターンを得ていたのが、バフェット氏の師匠グレアム氏です。

PBRが高すぎる株は、企業が持っている資産の裏付けが少ないということになるので、リスクは高めになります。逆にPBRが低すぎる株は、経営に問題があり、株主資本を減らし続けているような状況が多いです。

しかし、最近ではPBRが割安度を表す数字としては機能しにくくなっています。

昔は製造業などの固定資産が多く必要な産業が主流だったので、どれだけ会社が設備等の資産を持っているかは重要でした。

しかし、現在は自社で工場を持たないファブレスが流行しており、会社そのものに資産として計上できるものが少ない企業も多くあります。

コンサルタントなどの仕事は、優れた人材が利益の源泉ですが、人は資産に計上できません。

極めつけにIT革命が進んだことによって、情報といった目に見えない存在から利益を生み出す方法が生まれています。

そのため、本来資産として計上されるべきものが会計に反映されないという問題点が出ています。

上記の問題があるので、現在では資産に注目したPBRよりも、利益に注目したPERが広く使われています。

これまでの米国市場では、PBRが低い銘柄群は市場平均を上回ってきたデータがあります。

米国株市場1958年~2006年における規模別・PBR別リターン(参考文献:株式投資第4版)

PBR\サイズ 小型 やや小型 中間 やや大型 大型
割安 19.59% 18.29% 17.58% 16.10% 13.17%
やや割安 18.37% 17.53% 16.20% 16.15% 12.25%
中間 15.06% 16.00% 13.90% 14.72% 12.16%
やや成長 13.90% 12.78% 13.92% 11.43% 11.11%
成長 5.97% 8.30% 8.85% 10.62% 9.87%

 

やや大型を除けば、PBRが割安、すなわち低PBRだったグループが最もリターンが高くなっています。PBRとリターンはきれいに逆相関になっています。

そのため、PBRが低い企業群にまとめて投資することで、市場平均を超えるリターンを得る可能性があります。

しかし、最初に挙げた産業構造の変化により、PBRが低い=割安ともいえない状況になっています。

例えば、現在生活必需品セクターでは債務超過ブームが生まれています。フィリップモリス(PM)マクドナルド(MCD)キンバリークラーク(KMB)などが代表です。

これらの企業は資産よりも負債が多い債務超過なので、株主利益はマイナスでPBRもマイナスになっています。これらの企業は借金して自社株買いをするという狂った企業群なので、どんどん株主資本が薄くなり、最終的には債務超過になっています。

参考記事「自社株買いは資本主義の終焉か?

しかし、これらの企業の業績は全く問題ないどころか、むしろ超一流企業で長期リターンも素晴らしいです。PBRを参考に投資をすると、これらの企業はポンコツの投資不適格という扱いになってしまいます。

自社株買いが流行していることや、会社が持っている設備の重要性が低下している今、会社の株主資本とは帳簿上の数字にすぎない存在になっています。

そもそも帳簿上の資産が、簿価通りの値段で売れることも少ないので、そもそも割安なのかどうかの信頼性にも欠けます。(バブルの時に買った土地とか)

産業構造が変わってしまった今、低PBR戦略は市場平均を超えることができるのでしょうか?

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PBR<PERが正義になりつつある

低PBR戦略の有効性” に対して1件のコメントがあります。

  1. まり より:

    悪評が絶えないですね。パクリ記事ばかりだからだね。Twitterやブログを自身の名前で検索してみてはどうですか?

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