シーゲル流投資は金持ち向けの投資法なのか?

(元)シーゲル二郎です。

一時期は米国クラスタで大ブームとなっていたシーゲル流投資ですが、最近では元気がありません。

シーゲル流投資=米国高配当株投資みたいなイメージがついていますが、シーゲル教授の理論の一部を抜き出したにすぎず、原理主義ならば次のようなポートフォリオを組むことになります。

これは、著書「株式投資の未来」に記載されている推奨ポートフォリオを多少改変したものです。

参考記事「シーゲル教授の秘密のポートフォリオを斬る!

半分は国際分散されたインデックス・残り半分をリターン補完戦略として組み込んだ内容となっています。

そんなシーゲル流投資ですが、ベースはインデックスを基本とした分散投資であるため、期待リターンはあまり高くありません。

楽観的に考えても、せいぜい市場平均+2%程度のリターンが得られれば御の字でしょう。当然過去は未来を約束しませんから、思ったようにリターンが出ず市場平均をアンダーパフォームするリスクもあります。

そんなシーゲル流投資ですが、いくつかの誤解がされています。

 

ローリスクローリターンを狙う投資法ではない

シーゲル流投資=配当狙いというイメージが強く、下落リスクを抑えるための投資法であると誤解されることがあります。

結果的に、ディフェンシブ株や高配当株の比率は高まるのでボラティリティも抑えられる傾向にありますが、それはオマケでありメインの目的ではありません。

シーゲル流投資の主旨は、「特定のエッジを利かせることで市場平均を超えることができる」という部分にあり、むしろ積極的にリスクを取りリターンを得るための投資法です。

裏を返せば、リスクを抑えることを重視した高配当株投資などは、シーゲル流投資とは全く別物になります。

しかし、この2つを混同している人が非常に多い気がします。

シーゲル流投資は結果的にローリスクハイリターンであっただけで、市場平均よりも分散されていないポートフォリオを保有するという意味ではハイリスクな投資法です。

 

 

ドルコスト平均法を前提としていない

ドルコスト平均法に代表される積立投資は、現在日本でも広がりつつある投資法です。というよりも、普通のサラリーマンであれば必然的に積立投資家になります。

そしてドルコスト平均法は、配当金再投資と似たように下落相場のプロテクターになり、上昇相場のアクセルになるとシーゲル教授は説いています。

これも逆に考えてみれば、シーゲル教授の投資法はドルコスト平均法を前提にはしていないということになります。

せいぜい「ドルコスト平均法も併用するとより効果的」くらいのニュアンスでしょう。(個人的にはあまり同意できませんが)

 

投資時期で優劣が決まるものではない

米国金利上昇を受け、シーゲル銘柄含む高配当株の成績はあまり良くありません。

そのため、インデックスやグロース株に乗り換える投資家も増えています。シーゲル流投資でも時期によって投資方針を変えるべきという意見もありますが、何十年のバイアンドホールドを前提にするのであれば、個人の主観でポートフォリオを変更するのは好ましくありません。

そもそも長期的に見たときに、冴えない地味な銘柄のリターンが優れていたというのがシーゲル教授の主張ですから、むしろ人気がない時ほど買い増しするのが本当のシーゲル派だと思います。

ただし、個別株の場合倒産リスクが大きいので、だからこそシーゲル教授もETF等を用いることを推奨しています。

 

結局のところ、「市場平均に毛が生えた程度のリターンで満足できるかどうか?」というのが争点になります。

うまくいったとしても、せいぜい年間10%程度の低いリターンしか得ることができないので、これ以上を望むのならばタイミング投資や集中投資の要素を取り入れたほうが賢明でしょう。

その意味では、金持ちになりたい貧乏人向きとはいえない投資法でもあるでしょう。

しかし、市場平均よりは高いリターンを狙うという意味で、インデックス投資に比べれば十分積極的な投資法です。

ですが、「シーゲル流投資はリターンが低いから金持ち向き」といいつつインデックス投資を推奨する人もいます。

これを成り立たせるには、「シーゲル流投資は市場平均に負ける」という命題を成立させる必要があります。

当然ありうる批判ですが、つみたて次郎が不思議なのは、シーゲル流投資を認めつつも金持ち向けであるという説明をよく見かけることです。

もし最終的な期待リターンが集中投資≻インデックス投資≻シーゲル流投資だと思うのであれば、そもそもシーゲル流投資の出る幕はありません。

また、貧乏人はリスク負って集中投資すべきという意見であれば、シーゲル流投資もインデックス投資も同様に不適格ということになります。

シーゲル流投資に限りませんが、世の中のほとんどの投資法は市場平均を超えることを目的にしているのですから、その前提を否定するのであれば貧乏人か金持ちかどうかは別問題になってしまいます。

もしシーゲル流投資を評価するのであれば、そこに投資額の大小は関係ありません。

 

ここまでは強気な意見を述べてきましたが、別の視点で考えると「シーゲル流投資は金持ち向け」と考えることができます。

シーゲル流投資を実行する場合、事実上海外ETFか個別株を用いる必要があります。

しかし日本の税制を考えると、投資額が少ない貧乏人はつみたてNISAとiDECOを優先して埋めるのが多くの人にとって最適解になります。

そうすると、結果的に時価総額加重平均のインデックスファンドに投資先が限られてしまい、物理的にシーゲル流投資は不可能になります。

シーゲル流投資が今後も有効だと仮定しても、非課税口座で運用された平凡なインデックスに勝つのは困難でしょう。

非課税メリットを捨ててまでやる価値のある戦略ではないと考えており、つみたて次郎がいつまでもシーゲル流投資家になれない理由でもあります(笑)

つみたて次郎のケースで考えれば、つみたてNISA年間400,000円+iDECO年間276,000円=676,000円が非課税運用可能額であり、年間の投資額がこれを下回るのであれば素直にインデックス投資をしていたほうが良い気がします。

このように考えていけば、「シーゲル流投資は金持ち向けの投資法」というのはある意味正しい残酷な現実なのかもしれません。

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シーゲル二郎

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