生存バイアスと投資には深い関係がある

つみたて次郎です。

突然ですが、「生存バイアス」というものを聞いたことがあるでしょうか?

定義は次の通りです。

ある特定の出来事や手段などを評価する際に、経過と共に発生する少なくない脱落・淘汰などをした存在を考慮することなく、最終的に生き残った一部のみをもって判断してしまうことを指す。

引用「ニコニコ大百科

ようするに都合の良い部分だけが目立ってしまい、間違った事実が導かれてしまうような状態です。

日常生活や投資においても、しばしばある困った概念です。

良くある生存バイアスの悪い例として、「学歴と年収は比例するか?」という議題があります。

高学歴な人ほど一流企業に就職できたり起業したりする確率が高く、集団全体で見れば間違いなく正しい事実です。

しかし、なかには「低学歴だけど高収入な人」や「高学歴だけど低収入な人」という方も当然いますし、そしてこれらの方は良くも悪くも世間で目立ちやすいという特徴があります。

そしてこれらの人が目立つことで、「学歴と年収は関係ない!」というミスリードにつながってしまうという事態になってしまいます。

今回のケースでは、「低学歴で低収入な人」が無視されることで発生する生存バイアスとなります。

 

 

投資においても、この生存バイアスは厄介な存在です。

投資の世界では、次のような項目において生存バイアスの疑いがあります。

 

集中投資と分散投資

投資家の永遠のテーマといえる2択ですが、集中投資による爆益には目を見張るものがあります。

しかしその裏には、集中投資で多額の損失を出した投資家がいることを忘れてはなりません。

成功した集中投資家は世間で注目し続けますが、失敗した投資家は目立ってもほんの一瞬です。

その反面分散投資の場合、勝ちも負けも小さくなるのでどちらにせよあまり目立つことはありません。

この露出のギャップが、集中投資と分散投資に関する議論を複雑にしている印象があります。

 

連続増配企業の優位性

連続増配年数が長い企業は、それだけ長期的に利益を稼ぎ続けている優良企業が多いです。

しかし考えてみれば、連続増配できた≒企業として成長し続けることができたと考えることができるので、典型的な生存バイアスだと考えることができます。

企業として成長し続けた企業が高リターンなのはある意味当然であり、その背景にある増配を達成できなかった企業のリターンも考えていかなければフェアではありません。

これを踏まえれば、過去の増配歴そのものではなく、これから連続増配年数を伸ばしていける企業を見つけなればならないということになります。

したがって連続増配年数が長い配当貴族や配当王であっても、今後生き残れるかどうかはまた別問題として考えるべきです。

シーゲル銘柄のフィリップモリス(PM)も、もし減配したり倒産したりしていれば、誰からも注目されないボロ株の1つにすぎなかったわけですからね。

参考記事「連続増配株式が高リターンというデータはない

 

新興グロース株の優位性

IPO銘柄や急成長中の大型株などは、飛びぬけてリターンの良い銘柄がたびたび登場します。

しかし、その陰に隠れて消えていった無数の株に注目が集まることはほとんどありません。

これも典型的な生存バイアスで、投資先を考えていくうえでは非常に重要な問題です。

そして過去のデータを踏まえれば、IPO投資やグロース株全体への投資はあまり報われていません。

新興グロース株に限りませんが、一部銘柄が高リターンであっても、その集団全体が高リターンになるかは分かりません。

 

小型株の優位性

時価総額の小さい株式は、長期でよいリターンをもたらしています。(=小型株効果)

しかしこの小型株効果は、経済学者の間でも意見が揺れ動いている部分でもあります。

その理由の1つに今回の生存バイアスが関係しています。

小型株は大型株に比べ倒産する確率が高く、倒産した企業を含めて長期データをまとめる場合は何らかの歪みが発生します。

上記の新興グロース株と被りますが、一部銘柄が膨大なリターンを稼ぐ傾向が特に強いので、生存バイアスに陥りやすいジャンルであるといえます。

 

まとめ

投資の世界においても、生存バイアスは非常に厄介な存在です。

優れた投資法や優良企業は注目を浴びますが、それは競争に生き残った結果に過ぎないかもしれません。

人間どうしても都合の良い部分だけ見てしまいがちなので、意識して生存バイアスを避けていくことが大切かもしれませんね。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

バイアス次郎

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。