連続増配は株主利益を損ねる

シーゲル二郎です。

 

このブログ含め、シーゲル派は、連続増配企業を高く評価しています。また、配当金意外に自社株買いも、積極的な株主還元として重要視しています。

シーゲル派の理想は、儲けたお金をすべて投資家にそのまま渡すような企業であり、配当金+自社株買いが利益に等しい(=総還元性向100%)銘柄に投資することが多いです。

仮に、すべての企業が総還元性向100%だとしましょう。このような世の中では、連続増配という概念は非常に不都合になります。

現時点でもそうですが連続増配を達成するには、利益が急上昇したからといって、配当金を増やしすぎてしまうと次の年の増配が難しくなってしまうので、そこそこの増配率で止めます。そうすると、残りは自社株買いするしかありません。

自社株買いが株主還元になる大前提は、自社の株価が割高でないことです。割高では、あまり株式を買い戻せず不利になります。そのため、利益が急上昇したようなときであれば、株価が企業価値より割高な場合も多いので不都合です。しかし、総還元性向100%の世界では、残りは嫌でも自社株買いしなければなりません。株主にとっては損失ですが、自社株買いをすれば発行株式数が減るのは事実なので、次の増配は楽になり「経営陣にとっては」悪くありません。

逆に言えば、株価が適正~割安の場合は、税金の繰り延べができる分配当金より自社株買いのほうがいいです。つまり、経営悪化で株価が割安になったときは、全額自社株買いが理想です。しかし、連続増配記録を止めないために、利益の大部分は配当金になってしまいます。

結果、どちらのケースでも株主利益を損ねることになります。まとめると、下記のようになります。

 

経営好調…株価が割高だから全額配当したいけど、配当額増やしすぎると次の年つらいからほどほどにして残りは自社株買いしよ。

経営悪化…株価が割安だから全額自社株買いしたいけど、減配になるのはみっともないから配当金で払おう。

現実には、配当金か自社株買い以外にも、内部留保や企業内投資という方法があるので、ここまで極端ではないですが、どちらもシーゲル派にとっては不都合でしょう。

シーゲル派にとっては、内部留保も企業内投資も不確実なリターンであり、あまり好みません。なので、シーゲル派の本当の理想は次の通りです。

 

経営好調…利益めっちゃ出たわ。株価割高だから利益は全額配当するよ。次の年減配してもカンベン

経営悪化…株価割安だから利益は全額自社株買いするわ。配当なくてゴメンネ

 

しかし、これを実行するとどう頑張っても連続増配はできません。つまり、連続増配を意識した企業は、配当金の出し渋りや、不都合な自社株買いをせざるをえない場合があるということです。

しかし、現時点で連続増配意外に企業の株主還元を評価できる方法はありません。仮に上記のような正しい行動をする企業があったとしても、次の年も正しく実行するかどうかを判断するのは不可能です。

また、配当金暮らしの人にとっては、配当金額が増えたり減ったりするのは不都合なので、いきなりそんな戦略を取ったらひどいクレームがくるでしょう(笑)

結果、最善ではないけど、配当と自社株買いのバランスを取って連続増配できる企業が無難に良いということになります。

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