高配当株の課税デメリットはリバランスで軽減される

つみたて次郎です。

配当利回りが高い高配当な株式は、配当金が出るたびに課税されてしまうので、税の繰り延べ効果が弱く将来のリターンを押し下げます。

参考記事「配当課税の恐怖と高配当戦略

配当金再投資と聞けば聞こえはいいですが、その実態は「少しずつ売ってすぐ買い戻す」を繰り返しているに等しく、手数料や税金がもったいない手法でもあります。

配当金は、「一部を売却して利確している」とほぼ同義です。

高配当株に対する批判として、最も多い主張かと思われます。

しかし、自動的に利確されるという特徴を踏まえると、このデメリットが軽減されるパターンがあります。

それは、「売却を伴う調整が必要な場合」です。

リバランスによる売却でもいいし、ダウの犬ような銘柄入れ替えで必要な場合でもいいです。

例えば、配当利回りが万年5%の株と無配当の株があったとします。

配当以外の条件が全く一緒ならば、長期的に見て年間5%ずつキャピタルゲインに差が出ると考えられます。

当たり前ですが無配当株はキャピタルゲインの割合が大きくなりますので、その分売却する際の金額は大きくなります。

無配当株は税制上有利ですが、売却するのであればそのメリットを享受できません。

特に投資額が大きい場合、新規投資だけで適切な調整をすることが難しくなっていきますので、課税を覚悟で売却しなければならないケースも頻繁にあると思われます。

さらに具体的に例をあげてみます。

とあるところに、配当利回り5%の商品Aと現金を50%ずつ保有する人と、無配当の商品Bと現金50%を保有する人がいます。

商品Aと商品Bのリターンが同じだとして、とある年度に20%のトータルリターンが出たとします。

リバランスをするためには、それぞれ10%ずつ利益確定をする必要があります。

商品Aを持っている人は、既に利益の5%が配当として吐き出されていますので、株式を5%分売れば大丈夫です。

しかし商品Bを持っている人は、配当が一切出ていませんので、株式を10%分売らなければなりません。

上記の例では、商品Bの無配当であるというメリットが消えてしまっています。

厳密には配当には外国税額控除があったり、売買手数料などの兼ね合いもありますから不利には変わりませんが、配当金が不利である原因の大部分は相殺されていることになります。

まとめれば、「配当利回りを超える売却が必要ならば、配当課税のデメリットは大きく軽減される」ということです。

高配当株はバイアンドホールドが基本ですので違和感がある方もいるかと思いますが、このメリットを活用していると思われる米国株ブロガーの方がいます。

最近本を出版されたバフェット太郎氏のポートフォリオ「バフェット太郎10種」は、米国の大型優良株10種を均等に保有し、新規積立のみで調整を行うというスタイルです。

一見売却をしていないので関係ないように思えますが、もし配当金が出ていなければ、均等に保有することが難しくなっているかもしれません。

時価総額ではなく同じ比率で保有するという戦略は、逆張りになるので理論上高リターンになりやすいはずですが、厳密に実行する場合は売却を伴うので税制上不利です。

しかし、配当が出る株式であれば自動的に一部利確されていますので、それを用いて比率を調整する分には不利ではありません。

もし10種が全て無配当株であれば、比率が乖離していきやすくなりますので、新規積立だけでは間に合わなくなってしまうかもしれません。

均等保有を前提とするならば、高配当株と無配当株の差は縮まります。配当課税を犠牲にする代わりに、構成比率を一定に保ちやすくなります。

結局のところ、「一部が勝手に利確されてしまう」という性質をうまく活用することで弱点をカバーすることができるということです。

しかし、あくまで高配当株の弱点が小さくなるだけであり、根本的な問題解決になるということではありません。

また、そもそも比率調整しない高配当ETFなどの場合はあまり関係ありません(泣)

いくら理屈をこねても、配当金や売買がリターンを押し下げること自体は間違いありませんので、そのデメリットをカバーできるメリットを見出すことができるかどうかがカギですね。

あらゆる投資戦略は、メリットとデメリットを十分考慮して行うべきです。

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