本業と投資先のジレンマ

シーゲル二郎です。

世界一の投資家、バフェット氏の名言に、「理解できない企業には投資をしない」という格言がありますが、これは、自分がよく知っている企業に投資をしなさいという格言です。基本的は、コカ・コーラ(KO)など、誰もが知っている企業という意味ですが、バフェット氏はメディア業界に詳しいので、新聞社のワシントンポストに投資していたこともあります。

みんなが理解できないような難しい企業でも、積極的に投資をしていいこともあります。それは、自分が仕事や趣味で詳しく知っている業界ならです。例えば、医療関係者なら、今後成長するヘルスケア企業を予測することもできるし、多くの投資家より業界事情に詳しいはずです。アパレル勤務なら、トレンドに敏感なので、先読みして投資できるかもしれません。

あくまでみんなが理解できる必要はなく、自分だけが詳しい業界こそ、お宝銘柄が眠っているかもしれません。

しかし、この考えで集中投資をするのは、少しだけ危険です。なぜなら、自分と同じ立場に投資することは、余計なリスクを背負うことになりかねないからです。例えば、自分が勤めている企業の株、すなわち自社株を保有することは一般的ですが、リスク分散上よくありません。

なぜなら、企業が倒産した場合、株が紙屑になるというリスクと、職がなくなり収入が0になるリスク両方を抱えることになるからです。粉飾決済で問題になった米国のエンロン事件では、従業員の持っていた自社株が無価値になったうえに失業という踏んだり蹴ったりでした。

ここまで極端ではなくても、会社の業績悪化と給料が下がるのはだいたい同じタイミングですから、この場合は株安&減給のダブルでダメージを受けます。逆の場合は株高&増給でウハウハですがね。

ようするに、自社株を持つのはハイリスクハイリターンということです。自社株を持つくらいなら、ライバル社の株を持ったほうがリスク分散としては合理的です。自社の給料が下がるのとライバル社の株価が上がるのは同じタイミングになり、打ち消しあうことができます。

ただし、業界全体が沈むときはどうしようもありません。石油産業に務めている人が、いくら業界に詳しくて関連株をあさっていても、原油安ではみんな下落するので意味がありません。自分の知識を生かそうと石油株に投資したら、どんなに銘柄選定が素晴らしくても原油安で株安&減給のダメージを食らうことになります。

ただ、これは自分の収入源と投資先が同じ場合の時のリスクなので、趣味の知識を生かす分には関係ないし、モチベーションを上げるためにもいいと思います。

労働所得と金融所得が同じリスクを背負わないように気を付けましょう。

参考記事「シーゲル二郎が日本株に投資をしない理由
参考記事「シーゲル二郎が金融セクターに投資をしたくない理由

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