逆ホームカントリーバイアスという病気

シーゲル二郎です。

投資をするときに、自国に多く投資してしまうことを、「ホームカントリーバイアス」といいます。

日本でもよく見られる光景で、投資先がほとんど日本株式や日本国債になっている人も多いです。もっと広い意味では、住宅ローンとか保険とかもですね。

日本は食品や製造業において、世界レベルでも高い品質を誇る国です。「国産が安心」と胸を張って言えるのは、国民としても非常に誇らしいです。

例えば中国では、日本と逆で自国産の製品を避けている人が多いようです。日本に置き換えると違和感がすごいですね。

ですが、投資においては幅広い国際分業投資が重要であり、世界全体のうち10%に過ぎない日本市場を大きく考えるのはあまり良くありません。「ホームカントリーバイアス」という病気にかかっています。

その一方、日本人だからこそ日本の将来を不安に思っている人も多くいます。「日本はスゴイ」とあげぽよな人と、、「日本はダメだ」というさげぽよな人、こんなにハッキリ分かれる国もなかなかないと思います。(勝手なイメージですが)

そのため、「日本には投資しない」という日本人も結構な割合を占めているような気がします。シーゲル二郎もその一人ですが、「逆ホームカントリーバイアス」といえる病気にかかっています。

日本で先進国株式に投資しようとすると、高確率で「MSCIコクサイ(日本除く)」になります。本来であれば、ここに日本株式インデックスなどを足して調整するべきものです。

ですが、「逆ホームカントリーバイアス」にかかった人は、「日本を省いて投資できる商品」と割り切って投資している人も多いです。

最近登場した優良投資信託「野村つみたて外国株投信」なんかは、その進化版です。

つまり、日本には一切投資しないという人です。この投資方法には、2つの意味があります。

 

①将来性がない日本に投資したくない

②人的資本や公的年金が日本への投資だ

 

②の理由については、「既に日本株式や日本債券に投資しているみたいなもんだから、投資先は海外だけ」という、非常に合理的な理由です。

①の理由については、あまり良くない理由です。そもそも先進国株式に投資するということは、日本のように人口減少が進んでいる欧州などにも投資することになります。

日本を省きたくなる心理は、「日本の現状をよく知っているから」起きる現象です。であれば、先進国株式としてまとめて投資するのではなく、国別に勉強して個別に投資するべきです。

「逆ホームカントリーバイアス」によって日本に投資したくないという心理は、「日本についてよく知っている日本人」であるがゆえにかかってしまう病気です。

衰退していく国に投資したくないのであれば、「日本だけ省く」なんてみみっちいことはしないで、投資先をしっかり厳選していくべきです。

ブラックリスト形式で省く国を探すのが面倒なら、ホワイトリスト形式で米国株だけに投資するのもオススメです。

米国株だけの投資はハイリスクだと思うなら、観念して日本にもしっかり投資してください。

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日本に投資しないのは大きな意思表示

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