フェデラル・リアリティ・インベストメント・トラスト(FRT)分析

つみたて次郎です。

今回は、フェデラル・リアリティ・インベストメント・トラスト(FRT)分析を分析していきます。

2018年から米国配当貴族指数に採用された銘柄されており、現在唯一の不動産セクターです。通常の株式ではなくREIT(上場不動産投資信託)に分類されます。

連続増配年数は50年となっており、配当王の資格を持っています。

主に複合商業施設の開発や管理を行っており、米国東北部・中部太平洋地域・カリフォルニア州を中心に展開しているようです。

 

 

不動産から発生する家賃収入が事業の中心であり、売上も純利益も非常に安定しています。

 

キャッシュフローは直近ではマイナスになっています。リーマンショック後にだけフリーCFがプラスなのが気になります。

 

2017年以外は全て利益以上の配当を分配しており、いわゆるタコ足状態です。

 

ROEと自己資本比率は退屈なくらい横ばいです。

 

 

過去10年のチャートは次の通りです。

値動きは比較的緩やかで、値上がり幅もかなり控えめです。

海外REITということもあり詳しい情報は集められませんでしたが、配当利回りは3.5%ほどあるようです。

個人的にはREITという資産クラスに対してよいイメージを持っておりません。

米国のREITでは、利益の90%以上を配当として配ることで法人税を免除されるというルールがあり、必然的にREIT=配当目当ての投資という図式が成り立ちます。

これは安定した配当金を望む人にとっては有利な制度ですが、資産形成においてはあまり大きなメリットとはいえません。

本来企業というのは、その時に応じた最適な資本政策を選択することで株主利益を最大化することが求められます。

成長企業であれば事業投資や企業買収・成熟企業であれば配当金や自社株買いなどです。

しかしREITの場合、その利益の使い道の多くが配当金に固定されているため窮屈です。

これは連続増配企業にも共通の弱点であり、企業の利益の使い道が固定されるというのは、決して好ましいことではありません。

参考記事「連続増配は株主利益を損ねる

連続増配企業の弱点を大幅に拡張したのがREITともいえます(FRT自体も連続増配年数50年ですが)

さらにREITの場合、利益の使い道だけでなく事業内容まで固定されます。

通常の上場株式会社であれば、時間がたつにつれ全く別の企業に生まれ変わるといったこともしばしばあります。

発明家エジソンが起業し、家電製品メーカーとしてスタートしたゼネラル・エレクトリック(GE)が、家電製品部門を切り離し生まれ変わろうとしているように。

REITの場合、当然事業内容は不動産から大きく動くことはないので、工夫の余地が小さいということになります。

そんなことでREITにあまりいい印象はありませんが、米国配当貴族に採用されてので間接的に株主となってしまいました。

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