eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)を使って信託報酬最安値の国際分散ポートフォリオを組む方法

つみたて次郎です。

2018年4月から販売される「eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)」は、日本株・先進国株・新興国株に均等分散するという非常にユニークなバランスファンドです。

投資先は全て株式なので、どちらかといえば楽天VTなどの株式型ファンドと競合する内容ともいえます。

信託報酬は0.15336%となっており、これは各商品を自分で組み合わせるよりも安いという驚きの結果です。

ファンド名 信託報酬
eMAXIS Slim 日本株式インデックス 0.17172%
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 0.11826%
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 0.2052%

 

この3つを自分で組み合わせてもほぼ同じ内容を再現できますが、その場合の信託報酬は0.165%となりますので、逆転現象が起きています。

ちなみに先進国株+新興国株を実現したeMAXIS Slim 全世界株式(日本除く)も信託報酬は0.15336%と十分低いですが、最安値にはならないので今回は登場しません。

eMAXIS Slimシリーズは、他社の競合商品に合わせて最安値を追求するというコンセプトですので、このような異常事態が発生しています。

そしてこの特徴をうまく活用することで、3地域均等型のポテンシャルを引き出すことができます。

 

インデックス投資で基本となるのは、時価総額に基づいて構成比率を決めるという時価総額加重平均というものです。

参考記事「浮動株調整後時価総額基準とは?

現在では、楽天VTEXE-iつみたてグローバルを利用することで再現できますが、Slimと比較すると信託報酬が割高なことや、ファンド・オブ・ETFのため三重課税問題を抱えているなどのデメリットがあります。

2018年2月現在、日本株:先進国株:新興国株の比率はだいたい10:80:10となっています。

この比率をそのまま上記3種類の単体商品で再現しようとすると、信託報酬は0.1323%となります。

これでも十分低いですが、さらに安くする方法があります。次のような組み合わせはどうでしょうか?

 

3地域均等型30%+先進国株70%

 

比率はしっかり日本株10:先進国株80:新興国株10となっています。

この場合の信託報酬は0.12879%となり、ほんの少しだけ節約することができています。

信託報酬の節約幅はほんのわずかですが、管理する商品数が3本→2本になっていることや、3地域分散型の値動きが緩やかであるという大きなメリットがあります。

単純に管理しやすいだけでなく、売却を伴うリバランスが必要な場合には売却額を減らすことができ、節税にもつながります。

これらの理由から、現時点では最も低コストな時価総額基準国際分散株式ポートフォリオといえます。

 

 

一見弱点のない完璧なポートフォリオのようにも思えますが、残念ながらいくつか懸念材料があります。

 

①eMAXI Slim 日本株式の値下げ

このポートフォリオは、本来割高になるはずの3地域均等型がなぜか安いという特徴を生かしているので、その前提が崩れたら崩壊します。

現在、日本株式が0.17172%と相対的に割高ですが、運用コストが一番安く済む日本株式が一番高いのは本来不自然です。

実現できる最低コストを目指すわけではありませんので仕方がありませんね(笑)

そのため、もし日本株式が他と同水準になった場合、単体ファンドを3つ組み合わせたほうが良いという結果になる恐れがあります。

とはいえ、ファンド・オブ・ETF形式をとっている「楽天バンガード」や「EXE-iつみたて」あたりは日本株式クラスに参入する理由がありませんし、他社も採算度外視のeMAXIS Slimよりも大幅値下げで対抗してくるとは考えにくいため、この歪な構造はしばらく続くのではないかと思います。

 

②ファンドの需要が低い

仮に3地域均等型が人気商品になったとしても、基本中の基本といえる日本株・先進国株・新興国株ほど総資産額が積みあがるとは考えにくいので、隠れコストが高くなってしまう可能性があります。

繰上償還リスクについても、上記3本よりは確実に高いと考えたほうがいいです(3地域均等型だけ繰上償還される危険性はあっても、その逆はほぼあり得ない)

 

③日本株=新興国株が前提

算数が得意な方でしたらお察しかもしれませんが、日本株と新興国株の比率がずれた場合、3地域分散+先進国株というポートフォリオは崩壊します。

厳密に言えば、3地域均等型+先進国株+日本株or新興国株になってしまうというのが正しいのですが、どうせ3つもつなら単体のファンドのほうが調整しやすいじゃんというオチになってしまいます(笑)

 

まとめ

結局のところ、各比率をしっかり時価総額に合わせたいのであれば楽天VTを1本持ちしたり、信託報酬を安くしたい場合でも各単体商品を組み合わせたほうが融通が利きやすいという結論になってしまいます。

このポートフォリオをオススメできるのは、「比率は大体でいいけどリバランスを楽にしたい」という人向けかと思います。

日本株10:先進国株80:新興国株10というのは、なんちゃって時価総額基準として採用している方も多いですし、バランスを調整すれば日本株:先進国株:新興国株を簡単に実現することができます。

例えば日本株25:先進国株50:新興国株25にしたい場合は、3地域均等型75%+先進国株25%で組み合わせればOKです。

いくつか問題点があるとはいえ、十分検討できるポートフォリオかと思います。

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Slim次郎

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