コングロマリットディスカウントはいいことだ!

シーゲル二郎です。

コングロマリットディスカウントという言葉を聞いたことはありますか。まずコングロマリットとは、異なる複数の事業を抱えている企業のことです。その企業の価値が、それぞれの事業を単独で計算した合計より下回ってしまうことを、コングロマリットディスカウントといいます。

コングロマリットといえば、スリーエム、ゼネラルエレクトリックなどの資本財セクターが有名ですが、ここではわかりやすくジョンソン&ジョンソンを例に挙げます。同社は、ヘルスケアを代表する優良企業で、主に次の3部門に事業が分かれています。

 

医療機器部門

製薬部門

日用品部門

 

これらを個別に計算して合計すると、ジョンソン&ジョンソン全体の時価総額を超えるということが、コングロマリットディスカウントの意味です。なぜこのようなことがおこるのでしょうか。主に理由が2つあります。

1つ目は、利益率の高い優秀な部門が生み出した利益を、利益率の低い粗末な部門が食いつぶしてしまうということです。全体で儲かっていても、無駄が出やすくなってしまうということです。

2つ目は、会社を投資家が見たときに、事業が幅広すぎて評価しずらくなってしまうということです。いかに素晴らしい事業でも、投資家に理解されなければ株価として反映されなくなってしまいます。

3つ目は、事業を分散するのは、投資家が分散投資をすればいいだけであり、事業が増える分だけ、総務や管理的な仕事が増えて利益を圧迫するのが嫌だからです。

上記のことを踏まえ、米国では、選択と集中によって、儲かる事業は残し、お荷物事業は売却やスピンオフをして、自分の強みを生かしていく経営が好まれています。

上記のうち、1つ目はぐうの根も出ない理由ですが、残り2つは反論があります。まず、事業が広すぎて評価できないから割安ということは、本来の企業価値からみて割安の可能性があります。ずっと割安であるのなら、配当金再投資の力によりリターンを伸ばすことができます。(参考:株を半額で買える権利)

もう一つの投資家が分散すればいいというのは、インデックス投資などをする人にとって見ればそうかもしれませんが、個別株投資をする人にとっては、永続する企業はホールド、倒産する企業は売却しなければなりませんので、事業を見極めなければいけません。

そして、売却をするということは、手数料や税金を引かれることとなり、ちょっとしたミスがトータルリターンを押し下げることになりかねません。その点幅広い事業を展開している大企業であれば、事業失敗による倒産リスクは低いので、比較的落ち着いてホールドし続けられます。現在のゼネラルエレクトリックがもしリーマンショック前に金融部門のGEキャピタルをスピンアウトしていたなら、混乱の最中うまく売り抜ける必要があったということです。

また、本当にコングロマリットディスカウントで価値が下がるなら、企業分割をすればいいだけです。スピンアウトプレミアムとでも名付けましょうか。企業分割もコングロマリットの得意技です。

まとめるとコングロマリットは、

①割安な評価なら配当金再投資が捗る
②事業ポートフォリオの安定性により売却を考えなくていい
③企業分割によるプレミアムが期待できる

といった理由から、シーゲル二郎おすすめの企業群です。連続増配企業が非常に多いのも魅力的です。(参考:株を半額で買える権利)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。